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気付いたら私の性格が激変していた

「夫くんはアレだね。賢そうなバカ犬だね」

「唐突なディスり!?」

嫁との会話は面白い。
私には思いつかない切り口で突っ込んでくる。

理論7、感情3くらいで話をする私に対し
理論1、感情9くらいで話す嫁なのだから
予測通りに会話が成り立つことは少ない。

いつも脇道に逸れるし、単語は間違えるし
言ってることが最初と最後で変わるけども
不思議と腹は立たない。
(まあ嫁ちゃんだしな)と受け入れている。

一体私はいつからこうなってしまったのか。

学生時代の私はもっと厳しかった。
他人の言動にとっても厳しかった。
話がまとまってないのに話す人が嫌いだったし
オチも中身もない話を聞かせられようものなら
発狂して相手を容赦なく責め立てていた。
余裕がないというか融通が利かない男だ。
それでいて『自分は賢い』なんて思って
斜に構えていたのだからタチが悪すぎる。

そんな自己中心的で自分勝手で傲慢な男が
女性にモテるわけもない。
会話をする程度の仲ならいいのだけど
そこから親密度を上げるのが至難の業。
なにしろ会話が楽しく続かないのである。

(男友達となら盛り上がれるのに)と思い
(そうか、女の会話力のせいだ!)と結論付け
全力で自己擁護してごまかして生きていた。
都合の悪いことは見ない、聞かないってやつだ。
若かったとはいえ、ちょっと人格的に良くない。

あの頃の私の信念はこうだ。
『自分の価値観にそぐわないものは切り捨てる』
自分の主観で「良い」「悪い」を決めて
完全な独断で相手をジャッジして生きていた。
とんでもない傲慢野郎としか言いようがない。

しかし似た信念を持つ男は意外といるもので
そんな男たちと交流を深めて親しくなり
(やっぱり自分は間違っていない)と
こじらせ街道をひたすらに突き進んでいた。

・・・こうして書いてみると結構ヒドイな。

そんな私がいつからマトモな道に戻れたのか。
それはやっぱり信念が変わったからだろう。

『相手の価値観も受け入れるのがカッコいい』

いつしか私は価値観が変わっていた。
以前は「自分の価値観だけ」だったのだが
いまは「自分も、相手も!」価値観を大切に
捉えるようになった。

なぜなら
この世のどこにも100%正しいことなんてない。
つまり自分だって100%正しいことなんてない。
誰かに好かれる反面、違う誰かには嫌われる。
それって仕方ないことだよねと理解したから。

だったら、自分の考えも尊重して
相手の考えも同じくらい尊重するのが
カッコいい生き方なんじゃないの?って。
そう思えるようになったから。

でもね・・・肝心なところ
考え方が変わったきっかけ
どうにもこうにも思い当たらない。
なんとなーく、変わっていったのだ。

これがマンガだったら
ライバルと命がけのバトルとか
師匠から奥義を伝授されたとか
分かりやすいイベントで覚醒するけど
残念ながらそんなイベントはなかった。

でも、一つだけ思い当たることがある。
嫁とひたすら会話をしていることだ。
「人生の会話時間ランキング」があったら
間違いなく嫁はダントツでぶっちぎりの一位。
他の人の何十倍、何百倍も会話している。
それが大きく影響したんだろうなぁと思う。

会話は全てを良い方向に向かわせる。
これが私なりの真実の形なのだ。

結論:会話って大事!


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