【保存版】社内ラジオ事例集:解決する課題と成功している企画のポイントを徹底解析!
社内ラジオ配信ツール「コエノマ」運営チームの菊池(ゆと)です。今回は、社内ラジオがどんな組織課題に有効なのか、また成功している社内ラジオ企画にはどんな事例があるのかについて、お届けします。
本記事を読むと、「組織課題に合うのか」また「どんなコンテンツ企画が良いのか」の解像度がグッと上がるはずです。
ほかにも、社内ラジオをコスト0から始める方法【機材・配信ツール・アプリを一挙ご紹介】という記事や、社内ラジオに関する記事をマガジンにまとめてますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
社内ラジオが解決する組織課題とは?
まずは、組織課題に対して社内ラジオがどれだけ有効なのかについて、まずはお伝えします。簡単にいうと、「人間味」が大切な施策に、社内ラジオは非常に有用です。
具体的には例えば、以下のような組織課題です。
<社内ラジオが有用な施策になる組織課題>
・組織エンゲージメントが高まらない
・経営との距離が遠く感じてきた
・企業理念やビジョン・ミッション・バリューがなかなか浸透しない
・部門を超えた社内の交流・コラボレーションが生まれにくくなってしまった
社内ラジオは、他のソリューションが補いにくい「人間味」と「親近感」を提供する力が圧倒的です。
これが、今までの他の施策では解決できなかった場合にも、社内ラジオであればうまくいく可能性が高い根拠です。
社内ラジオの成功事例7選
ということで、ここからはうまく社内ラジオを活用している事例をご紹介します。各社運営方法に特徴があるので、ぜひ取り入れたいポイントを見つけてみてくださいね。
--- 株式会社TimeTree:雑談の場を生み出し、コミュニケーションを活性化
<概要>
リモートワークの増加により、オフィスでのカジュアルな雑談が減少したという問題に対処するために始められたこの社内ラジオは、多くの工夫を凝らして運営されています。配信形式は明確に言及されていませんが、おそらくMC+ゲスト形式を採用しています。
<企画のポイント>
★ 番組の長さは聴き手が飽きない30分程度
★ 3つの話題を事前に用意し、それぞれについて話す
★他メンバーからの「お便りコーナー」を設けている
これらのポイントは、リスナーが常に興味を持ち続けるよう工夫されています。
<特徴や実施効果>
・コミュニケーションの活性化: 音声の特性上、話者の感情やユーモアが伝わりやすく、リモートワークでもオフィスでのような雑談の場が演出できる。
・情報の透明性: ちょっとした雑談を通じて、他メンバーの仕事内容や近況が共有され、部門間での連帯感が高まる。
・気軽なアクセス: スマートフォンやPCで簡単に聴けるため、仕事や休憩中でも新しい情報を取り入れられる。
TimeTree社はかなりこだわって運営されていて、ここに書いていない工夫やこだわりがたくさんあります。まずは注目ポイントに記載したような部分から取り入れるのが、ハードルが高くなりすぎない工夫としておすすめです。
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--- 株式会社DeNA:プロMCの高い品質で社内コミュニケーションを活性化
<概要>
リモートワークが普及する中で、社内コミュニケーションが減少する問題に対処し、情報と熱量を伝播するための企画として、社内ラジオ「De:VOICE」を運営しています。特に注目すべきは、プロのMCを起用して高い品質のコンテンツを提供している点と、オフィスのラウンジにもラジオが流れている点です。
<企画のポイント>
★ プロのフリーアナウンサーをMCに起用
★ 過去の配信アーカイブがオフィスラウンジでも流れており、自然に聴取するきっかけがある
★ ゲストは多様性を重視し、他薦・タレコミで選出
<特徴や実施効果>
モノづくりの背景を「知る」ことで共感が生まれ、それが社員間での応援や夢への参加に繋がるとDeNA社は認識しています。社内ラジオは、この強い企業文化の促進を担っています。
熱量の伝搬:社内のさまざまなSlackチャンネルで拡散されたり、ゲスト本人に多方面からDMが届くなど、ポジティブな伝播が各所で巻き上がっている。
ゲスト側の出演メリット:出演したゲスト側からも「キャリアの棚卸しになった」「手触り感のあるモノづくり体験だった」といった感想が多数。
<プロMCの起用:メリットとデメリット>
プロMCに依頼するためには費用がかかりますが、その分高いクオリティとプロフェッショナリズムを確保できます。一方で、プロMCはあくまで外部の方です。ラジオの良さであるグルーブ感・親近感は、社員がMCを担当した方が生み出しやすいのは間違いありません。
そのため、個人的なおすすめはやはり社員MCです。社員メンバーで適任が見つからない場合には、外部MCも検討してみてはいかがでしょうか。
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--- 株式会社伊藤園:社内ラジオが創る「社内文化のコンパス」
<概要>
伊藤園の社内ラジオは、コロナ禍で減ったコミュニケーションを補完。地域特集で社員のつながりを強化し、情報共有も音声で効率的に。特に車移動が多い社員にとっては、業務中でも繋がりを感じられる有用なツールです。
またこのようなコンテンツは、「動画だと制作コストが高い」「テキストだとニュアンスが届きにくい」といった問題になりやすく、音声だからこそ効果高く実現できているとても素敵な事例です
<企画のポイント>
★ テキストや動画では届けにくかった「現場のリアルな気づきの共有」
★車移動など移動が多い職種の方が、移動中に聴きやすいコンテンツ
<特徴や実施効果>
★ つながり: 地域特集で社員繋がりを強化。
★ 地域間のシナジー: 音声で気づきやアイデアを共有。
★ 聴取数: 聴取者3000人以上。
伊藤園における社内ラジオは、単なるコミュニケーションツール以上の価値を持っています。特に、地域や拠点ごとの特集を活かした情報共有や、多様な職種への適用性があります。
これらの独自の要素が、企業文化づくりとコミュニケーションの飛躍的な向上に寄与しています。
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--- ARアドバンストテクノロジ株式会社:社内ラジオで企業を根っこから強化!
<概要>
ARI(ARアドバンストテクノロジ株式会社)は、企業文化や行動指針といった企業の「根っこ」を強化する革新的な方法として、社内ラジオを効果的に活用しています。社内ラジオにより社員のエンゲージメントを高め、より明確な行動指針・判断基準を根付かせる効果が得られています。
<企画のポイント>
★ 業務で日々意識してほしいこと(=行動指針)をベースのテーマにし、行動指針の浸透を狙った
★ 様々な部門からのゲスト出演による多角的な対話
★ リアルな話題で社員エンゲージメントを高める
<特徴や実施効果>
・エンゲージメントの強化: ゲストの情熱や価値観が声によってダイレクトに社員に伝わり、エンゲージメントを向上させています。
・多角的な情報理解: 「普段は接点のない社員の人となりが知れる」社内ラジオを通じて、各部門やプロジェクトに対する理解が深まります。
・行動のきっかけ:「ラジオで聞いてよさそうと感じたことは自分でも実践している」学びや業務改善のきっかけになっています。
<音声の力>
ARI社は、音声コンテンツの力を最大限活用できている好事例です。少し余談になりますが、ここで簡単に音声のメリットを3つご紹介させてください。 これらを意識してコンテンツをつくると、より社内ラジオの効果が高まるはずです。
声は、想いやニュアンスまでしっかり届く
テキストやメールでは伝えきれない微妙なニュアンスや感情も、声を通して直接伝わります。
声は、共感を呼び起こしやすい
声には、話者の人となりや情熱が反映されます。それが共感を生み、メッセージが心に響く力を持っています。
声は、自分ごとに捉えやすい
音声の良さは、受け手が自分のペースで情報を処理できる点にあります。難しい科学は省きますが、これにより音声では能動的な思考が促されます。
ARI(ARアドバンストテクノロジ株式会社)の社内ラジオは、音声の力をうまく活用し、企業文化や行動指針の強化に貢献しています。
これは音声メディアが持つ、感情やニュアンスを伝え、共感を促し、かつ能動的な思考を引き出す力によるものです。
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--- 株式会社ラック:社長主催の社内ラジオで心理的距離を縮め、風通しのよい職場を創造
<概要>
テレワークが常態化する中、社内コミュニケーションの減少が問題化しています。そんな中、株式会社ラックでは、社長自らが主催する社内ラジオで、社員との心理的距離を縮め、より風通しのよい職場を作り上げています。
<企画のポイント>
★ 社長自らが主催し、親しみやすい企画で社員を引きつける
★ 「おたよりコーナー」で匿名で意見や質問ができる
★ 出演者には社長・CTO・現場責任者など、役職問わず多様な人々が参加
社内コミュニケーションの活性化に一役買っているこの社内ラジオ、注目すべきは何と言っても、社長自らが率先している点です。
<特徴や実施効果>
・コミュニケーション活性化: 社長から現場責任者までが出演することで、職階による壁が低くなり、オープンな意見交換ができる。
・社員の不安軽減: 「おたよりコーナー」での匿名の質問や意見に答えることで、社員からの不明点や懸念を解消。
・自由な参加: 強制ではなく、自由に参加できる形式なので、無理なく自然体でコミュニケーションが取れる。
ラック社のように社長やリーダーが積極的に参加することで、上下左右の距離感が縮まり、よりオープンなコミュニケーションが可能になります。
▽ 参考にした記事はこちら
--- 株式会社Magic Moment:バーチャルオフィスで社内ラジオが進化!
概要
続いてご紹介する株式会社Magic Momentでは、一味違ったアプローチを取っています。それは、バーチャルオフィスGatherを駆使し、社内ラジオを運営しているということ。Gatherを使うことで、より自然にラジオが流れる環境を作ることに成功しています。
バーチャルオフィスGatherを使った社内ラジオとは?
一言で言えば、「オプションで聴くことができる館内放送」といった感じです。ショッピングモールやコンビニで流れる放送を思い浮かべてみてください。Gatherでは、そのような放送を特定のエリアで流し、しかもユーザーが音声をオフにする選択も可能です。
これにより、「仕事中に定時でラジオが流れてくる」という状況が自然に作り出されます。一方で、聴くかどうかは各社員が自由に選べます。つまり、柔軟な選択が可能なのです。 ※補足: 2023年9月現在、Gatherには録音機能がありません。アーカイブ配信は、ZOOMなどと併用する形になります。
<企画のポイント>
★ Gatherの活用により「オプショナルな館内放送」のような位置付けで自然なラジオを実現
★ 新メンバーをゲストに迎えることで、「業務的な能力」以外のひととなりがチームに浸透。社内ラジオがあることで、信頼関係の構築を実現。
★ Slackでリアルタイムコメントを取り入れ、双方向のコミュニケーションを可能に
<特徴や実施効果>
・自然な聴取と聴取の選択性: Gatherを利用することで、自然にラジオが流れてくる状態をつくり、かつ社員が聴くかどうか選べる環境を提供。
・オンボーディングに寄与: 新メンバーをゲストに迎えることで、早く深い人間関係を築くことができている。
・社内コミュニケーションの活性化:ラジオがきっかけとなって雑談が発生したり、あだ名が定着したりする
▽参考にした記事はこちら
--- 武蔵野大学アントレプレナーシップ学部:「しゃべること」で学びを加速、縦横のつながりも強化
<概要>
社内ラジオと表現してきましたが、実はこのような限定公開のプライベートラジオ(以下、プライベートラジオ)は、学校や塾などの教育機関でも効果を発揮します。
武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(以下、EMC)では学生間、そして学生と教員のコミュニケーション活性化にプライベートラジオを効果的に用いています。
<企画のポイント>
★ 「話すこと」を学びの一環として取り入れ、学生の学びを促進するツールとしてラジオを活用している
★ 縦横の関係性が構築され、多角的な学びが促進される
★ 声をアーカイブとして保存し、学部の歴史や成長を振り返る素材として活用
<特徴や実施効果>
・気づきと成長の促進: 言語化することで思考が整理され、新しい気づきや次の行動に繋がる。
・多角的なコミュニケーション: 学生同士、教員と学生、これらの縦横の関係性が深まり、多様な視点とアイデアが交換される。
・アーカイブの活用: 声を保存することで、後からその時点での感情や状況を振り返り、学び直すことができる。
EMCでは、「しゃべること」が強力な学習ツールと位置づけられています。ぼくがここで伝えたいのは、学生だけでなく、企業でもこの手法は非常に有効であるということ。特に、チーム内での「振り返り」や「気づき」を重視する文化がある場合、EMCのアプローチはぜひ参考にしてみてください。
▽参考にした記事
おわりに
いかがでしたでしょうか。社内ラジオは多くの組織課題に対する有効な手段として、その力を発揮しています。ぜひ、社内ラジオを始めることをご検討してみてくださいね。
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お読みいただき、ありがとうございました!
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今回は社内に閉じた限定ラジオに特化して記事を書きましたが、外部まで公開してラジオ配信をしているケースも多くあります。
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