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私と先輩の七日間攻防

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中編。日常恋愛。
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気まぐれギフト

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「……ふぉーゆー」
「わっ、なんですか」
真上から落とされた小さな包袋に、作倉は座ったまま太腿の上で受け止めた。
美術室の雑多な空間に唐突に乱入してきたのは、音無侑弥。
他の美術部員は音無の声にバラバラに顔を上げると、興味無さげに自分の手元に目を戻した。元より幽霊部員も多く在席しており、美術に興味が無い者も多い。部外者が入ってきても特別騒ぎにはならないのもむしろ自然といえた。
「ええと…ありがとう

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それはよろしく。

「そういえばお前さー、くら助ちゃんに告白したっつってたじゃん」
部活の休憩中。いつもの木陰にしれっと座り込む悪友を捕まえた。隣に堂々と座り込んで、何でもない風に切り出す。
「うん」
「結果は?」
「………ない」
「ん?」
こいつの声は静かで、あまり通らない。聞き逃すのは日常茶飯事だ。ぐっと耳を寄せてもう一回言えの態度を作る。
「返事、聞いてない」
「……は?!」
お、お前……まじか? まじまじと隣

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万能くんとふつーに悪友してるおれ。

「今日はくら助ちゃんのとこ行かねーの?」
スポドリを差し出してそう揶揄ってやれば、思ったよりも凶悪な顔で受け取られた。イケメンは不機嫌な顔でも様になる。不公平な世の中なこって。
「お前が呼ぶな」
「へーへー。誰なら良いんだよ」
「俺」
「さようで。それよか、持ってきてやったおれに感謝の言葉はー?」
「大儀である」
「……アリガタキシアワセー」
我が悪友殿は本日もマイペースフルスロットル。隣に腰掛け

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三日目 くら助がくら助たる所以

「侑弥(ゆきや)ー! ちょっと買い物頼まれてくれない?」
「……だるい」

 ほぼ即答。雑誌を片手に俺はソファーに腰掛けていた。頭にある装備品はヘッドホン。それを首に引っ掛けて、キッチンで忙しそうにしている母さんを見やる。

「…母さん、金ー」

 まるでダメ息子のように聞こえるが、必要経費のことだ。上着を羽織っていると、五百円玉が飛んでくる。
 反射でキャッチすると、「豆腐、絹!」という注文。匂

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二日目 休日の学校で

翌日。
 今日は土曜日だった。つまり学校は休み。

 ぼんやりとする頭でそれだけを認識して、私は制服に着替える。
 土曜日だが、学校に忘れ物をしてしまったのだ。描きかけの絵と、画材道具を。

 カーテンから漏れる朝日を見つめる。…今日はそのまま学校で描くのもいいかもしれない。
 学校じゃなくても、公園とか。

(…うん、そうしよう)

 そうと決まったら善は急げ、だ。
 私は手早く準備を始めた。

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一日目 「俺と付き合って」

「──俺と付き合って、くら助」

 まさか、こんなことになろうとは。

***

 放課後。
 珍しく先輩が私の教室にやってきた。

 先輩はモテる。
 陸上部の短距離エースだし、頭いいし、顔いいし。
 明け透けに言ってしまったが、そのマイペースな性格を除けば完璧超人の王子様だ。
 さて、そのマイペースな性格だが。私は先輩が先輩である所以だと思ってる。
 ぼーっとした表情でサディスティックな発言し

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