短歌 ナイフ片手に
おそろいのタオルはためく昼下がりナイフ片手に影も揺れてる
なんてことない日曜の昼。ベランダでは朝に干した洗濯物が風にはためいている。
なぜか胸がざわつくのは、きみが苺のヘタを果物ナイフで切っている、トン、トン、というやけに規則正しい音のせいだろうか。
私はヘタを取るとき、口に含んでから手でむしってしまうのだけれど、きみの丁寧さを少しは見習わなきゃな、と思う。
それにしても、トン、トン、トン、トン。心地いいようでどこか奇妙な、不思議なリズムだ。きみの影も、規則正しく揺れている。
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