【短編】Strawberry Feels Forever
「ぎんいろ」
ゲリラ豪雨が降るのは、もう毎日のことになってしまった。窓に次々と打ちつける雨粒を、きみはフローリングに座って凝視している。日が落ちてきたのでカーテンを閉めたかったけれど、きみはもうしばらく窓辺にいたい様子だった。僕は原稿用紙に滑らせていた万年筆の手を止めて、やかんでお湯を沸かすことにした。
今度はしゅんしゅんと音を立てる蒸気に興味を持ったらしい。きみはコンロのそばに立って、その規則的な音に耳を傾けている。
ドアポストになにか投函された。水光熱費の請求書かも