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中古本の楽しみ方。前の持ち主の「足跡を感じる」とき

中古本を買う時、状態を評価して

非常に良い
良い

の3つを示されていることが多い。

私は「可」の本も買う。
「可」の本を購入して、「書き込みがあった、こんなものは商品じゃない」というレビューもたまに見かけるが、「可」の本の楽しみ方を知らないのだなと思う。

書き込みが嫌な人は、非常に良い・良いを買うこと。

日焼けや折れも気になる人は、非常に良い・新品を買えばいい。


実は、私は中古本の「書き込み」を楽しみにしている。

以前「良い」の本を購入したら、最終の検品で書き込みが見つかったらしく、代替がなく、無料で本が送られてきたことがある。

心理学系の本だったが、本に挟まった応募ハガキに、なにかを苦悶しているような落書きもあった。

大体の書き込みは、傍線が引かれていて、
「この本の前の持ち主が」「どの部分に心を打たれたか」わかるので、おもしろい。

私が買う本は、図書館に所蔵がないものなので
マニアックなものが多い。

その「マニアックなもの」が好きな同志が

同じように苦悩しながら、或いは閃いたりしながら、
線を引いたと思うから、共感し、楽しめる。


もし、家族が亡くなったとかで本が大量に出たとしたら

どうか!捨てないでほしい。

中古本として売ってくれれば、故人と同じ趣味を持った人間の手に渡る。

本と人の、新たな出会いのために…。