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心理職の向き不向き|臨床心理士への随録 心理学

「あなたは臨床心理士に向いていると思いますか?」

臨床心理士資格試験には面接試験があり、参考書には過去によく訊かれた質問がいくつか掲載されている。志望理由、大学院での学び、実習で担当したケース、現在の仕事などが典型で、先輩の話だと、最近読んだ本や、好きな心理学の理論とその理由などの変化球が飛んでくることもあるらしい。

面接試験の対策とはつまり自分の実感や想いを言語化しておくことである。一番答えに窮したのが、冒頭の質問である。

どうなんだろう、自分は臨床心理士に向いているのだろうか。そもそも向いている人って、どんな人なんだろう。

他人の話を聴ける人?でも聴けるだけでは足りないよな。心理療法が上手に使える人?でも技術だけではクライエントはよくならないと思う。心理学が好きな人?下手の横好きってことわざもあるわけで。人格者?はて人格者って何をもって人格者と言えるようになるのだろうか。うむ。

至った結論は、「わからない」であった。臨床心理士に向いている人の定義ができなければ、向き不向きは決められない。「自分は臨床心理士に向いているかどうかわからないが、私は心理学に深い興味を持っており、その可能性と限界を感じながら、目の前の心理的困難者に対して、最大福利を目指した支援や援助ができたらいいなと思っている。その想いを胸に日々精進したいと考えている。」こんな感じだろうか。

もっとも「臨床心理士とはこういう人」という超絶個人的な理想像はある。①自分の偏りや特性を客観認識(メタ認知)できる人、②その偏りを引き受けられる人、③他人のことは理解できないと諦められている(自他に線を引ける)人。

全然至ってないので、精進しなきゃな。

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