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自然の歌声に耳を傾けよ




朝起きたら、無性にクリスマスソングが聴きたくて、SpotifyのクリスマスJAZZを流しながら、炭酸に生はちみつとショウガシロップを入れて、レモンを絞った特製ドリンクを作った。

先日家族で遠出をしたあと、みんなそろって風邪を引いて寝込んでいたけど、3日経ってようやく通常モードに戻りつつある。

寝起きの身体に、爽やかな躍動が染み渡る。

娘は起きてすぐ、小さな机に向かっている。3日間小学校を休んだ分の漢字ドリルが溜まっていて、起きがけにいきなりやり始めた。

そんな清々しい姿を横目に、わたしは座椅子に横になって、クリスマスJAZZに身を委ねる。

窓からは穏やかな陽が差し込んで、部屋全体がぽかぽかとした優しさに包まれている。半分開けた窓から流れ込んでくる風が、ほんの少しひんやりしている。

窓際にいた娘は、少し寒くなったのか、いつのまにか窓を閉めていた。

それにしても、音楽がこんなにスーッと入ってくる心地よさは、久しぶりだ。

病み上がりでデトックスされて、心身がスッキリしたのかもしれない。


ご飯どうしようかなと思って、冷蔵庫を見てみたら、食材はあるけど食べたいものがない。

食欲もそんなにないし、娘も何も言ってこないので、しばらくボーッとしていたら、うっかり昼過ぎになってしまった。

こんな時は近所のカフェに限る。無農薬のお野菜が美味しい、穏やかで落ち着くカフェが、いつも散歩している公園の河川敷沿いにある。

このお店には月一で行く、となんとなく決めていて、前回行ったのはいつだったか。カレンダーをちらっと見たら、今は11月に入ったばかりだった。よし行こう。

そして、二日前に、小学校の下校パトロールの当番だったことを思い出し、忘れてすっぽかしていた事実に驚く。忘れないように予定を記入していたのに、風邪で朦朧としていて、すっかり意識から抜け落ちてしまっていた。

そういえば、ペアの保護者の方からも、催促のメッセージが来ていない。気付かないはずだ。

慌ててメールを送る。
すみません。風邪で寝込んで、当番のことすっかり頭から抜けてました、と。

大変でしたね
了解しました!

と返信が来た。

なんか、軽いな。
もっとちゃんとしなきゃといつもなら思っちゃいそうなところ、仕方ないな〜こんなこともあるよねって感じで、自分を責める感情も湧いてこない。 


なんだか、守られているみたいだ。

なんとなくそんな風に感じて、

自然と「ありがとうございます。」と心で言っていた。


誰にとか何にじゃなく、
ただ、ありがとうございます。

いつも守ってくれてありがとう。
そんな思いが込み上げてくる。

最近は、些細な出来事からいろいろ気付かされることが多く、何を選択しようか、いつも実験しているような感覚になる。

外からの提案には出来るだけYESで答えてみようという意識になり、そうしていたのだけど、ちょっとの迷いや違和感はやはり、なんらかの形で表に浮上してきて、なるほどね、となったりしている。

あぁすればよかった、こうすればよかった、どっちが正解、みたいなのはなくて、どっちみち、決まった方へ導かれるのだから、何を選んでも、どこへ向かっても大丈夫だろう、と言う安心感みたいなものが、常にどこかにある感じがする。

相変わらず迷ったり悩んだり正解を探そうとしたりするけれど、そう言う時は放置していると、自然と導かれたり、そのうち答えが出る。

本来無理して捻り出せるものなどなく、それはきっと全てにおいてそう言える。

そもそも、わたしたちは、何かに向かって、どこかを目指して、そのために選択して生きているつもりなのかもしれないが、実際は過程の中に、炙り出されてくるものが宝なのであり、行動や選択そのもの、またそのあとの結果みたいなものは、どちらでもいいことなのではないかと思っている。

昔なら飛び跳ねてよろこべたようなことが、それほどうれしくなかったり、一見辛いような出来事に、よろこびやありがたさを感じたり、いろいろ逆転している気がする。

時々わたしの感受性大丈夫かな?不感症かしら?と思ったりもするけれど、よろこびって、もっと奥のヒカリに触れられた瞬間なのだから、それ以外のことはおまけなんじゃないかなと感じている。

そうすると、いろんなことにチャレンジするハードルが徐々に下がってきて、あれもやろうかな、これもやろうかなって、気持ちが軽やかになってきているかもしれない。

ペースがかなりゆっくりなので、なかなか表面的には特に何もしていない、寝てばかりのぐうたらなわたしになってしまっているが、水面下ではきっとあれこれ動いてくれている、そんなエネルギーを感じられるから、今日もわたしはゆっくりしている。




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どんな光の色も乱舞も、元を辿ればひとつの光。
すべてを照らし、すべてと溶け合い、
どこまでも浸透してゆく、心地よい秋の午後。




翌朝は、小学校の登校班の見守り当番だったので、そのついでにまた散歩に出た。

朝の生まれたての光は、じんわり細胞を目覚めさせてくれる。




ふと開いた本の一節で、心に静寂が訪れる。

『自然の歌声に耳を傾けよ。』


2年くらいまえに、amazonでジャケ買いした本。
表紙に一目惚れ。



目に入るだけでいい気持ちになる。
たまにぱらぱらと開いて読むのが楽しい。



最後までお読みいただき、ありがとうございます。


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