【読書】人間は新たな種となろうとしているのか? 回避性愛着障害
回避性愛着障害 絆が希薄な人たち という本の感想です
1~5は個人的に心にのこった部分のメモ、6は個人の感想です
個人的に自分はやや回避性な感じがあるかもしれないな~と思ったため読み始めました
1.愛着とは?回避性とは?
愛着:幼少期からの母親とのかかわりに始まり、さまざまな人間関係を経験する中で確立されるもの 心理学的なものというよりも生物学的なもの
回避性:人と親密になるのを避ける、結婚や子供を持つことに消極的、責任や束縛を嫌う、傷つくことに敏感、など
近年愛着というものが生きていくことには不可欠であることが示されている
2.愛着により別種となる
愛着という現象は主にオキシトシンという物質により支えられている
オキシトシンの働きを阻害する薬物を動物に注射するだけで、親は子育てに無関心になるということが分かっている
アメリカには以下のような2種類のハタネズミが存在する
プレーリーハタネズミは、つがいを形成し、大家族で一緒に暮らす つがいの関係も、母と子の結びつきも強い
一方サンガクハタネズミは一匹で暮らす 発情期になると異性を求めて交尾をするが、それ以降は関わらない 母は一匹で子育てをし、子育てが終わったら子は巣から追い出される
この2つは近縁種であるが、オキシトシン・システムの些細な違いによって上記のような差異が生じる
3.回避から安定へ
・自分が問題から逃げていることに気づき、逃げないという覚悟を持つこと
こんなエピソードが載っていた
ユングは少年期、学校に行きたくなかった際意識を失えば学校に行かなくて済む、という発想に至り、意識を失うことを繰り返していた 病院に行った際父が「もし医者がいうような病気なら、あの子はもう自活することもできないだろう」と発言したのを聞き、頑張らなくてはならないのだということに気づいた
その後勉強を10分すると失神状態になり、「失神なんかするものか!」と言い聞かせて前に進む、もう15分もするとまた失神する、ということを繰り返すとこれまでに比べて気分が良いことに気づく 数週間後、学校に再び通い始めた
4.回避性の人と安定な関係を築くために
独立した人格をもつ存在として尊重し、主体性を侵害しないように細心の注意を払う
相手の領域を脅かさず、共感的で肯定的な応答に努める しだいに回避性の人から心を開くようになる
マインドフルネス(ありのままに受け止めて豊かな気づきを得る)を取り入れたカウンセリング
5.いざ生きよ
どこにも根を生やさず、何事にも本気を出さず、責任もリスクも回避して生きることほど、空虚な生き方はない。なぜなら、それは生きることを放棄するのと同じことだからだ
6.個人の感想 回避性と生きていくには
・回避性の人と安定な関係を築くための方法、大変だなと思った カサンドラとかに発展してこないか??
・新鮮味のない結論なんだけど自分で行動することが大事なんだな、結局 という感情
以下の動画のことを思い出しながら読んでた
・ユングの幼少期のエピソード、称えすぎるのも違うよな~と思う これきっかけで全てに対して鬱状態になる可能性もある
・かといって批判しすぎるのも違うよな~と思う 結局逃げずに自分でやってみるということは大きいので
・苦手なことを避けてできることをやろう!ということを聞いたことがあるが、ある程度やってみないと苦手得意も分からないよな 得意が判明している人の発言だよな
・個人的に最近思っていることだが、鬱のような状態のときに、「頑張らなくていいよ」という発言はあまり意味をなさないのではないかなぁと思う「頑張り方を変えてみよう」というのが正しいのではないかな、がむしゃらに全てを捧げることだけが頑張るじゃないよ、みたいな
本当に頑張らないで生きていくことって多分結構難しいので
・ある程度回避性であることって別に問題じゃないよな~もちろん筆者もそう書いてたけど
・コンビニ人間という小説のことを思い出した
コンビニ店員という役割を演じることはできるが、それ以外のことが全くできない人が主人公だ 読んでいて彼女のことを不幸だとは特に思わなかった、そういう人もいるよな
・人類から安定した愛着を持った人間がいなくなれば問題にならないのではないか?
・サンガクハタネズミのように、愛着のしくみを持たないネオ人類となっていく過程なのかもしれない??
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