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『数字の象形』《おとぎばなし》「10」(541文字)

「10」

この「10」の段階をもって、まったく異なる認識のもとに、わしらが持つ意識は、新たな領域にたどり着くのじゃ。

「0」は自らの位置を示しておる。

「1」は我を汝と知っている状態じゃった。この「1」が次の次元に到達することで、我と汝が本当の意味で双対であることが認識できるようになるのじゃ。

これが「10」の持つ意味じゃ。

より広く深い意識をもっており、何事にも囚われず、そこにあるものを見通すことができるようになる。

そう、それは、あの世へ旅立った魂。肉体を離れ霊のみの状態といってもよい。

霊のみがその意識を知っておる。この霊は「零」と同じ意味じゃ。

わしらの社会においては、残念なことに、死がその意識をもたらす唯一の状態となっておる。

しかし、内面の精神が高みに及べば、肉体に執着しなくなり、あらゆる存在が、自分であると認識できるようになる。

そして、人間は霊化を生じ「9」から「10」へと昇華するのじゃ。

この精神の昇華が認識を深め、人生そのものを生き活きとさせるのじゃ。

精神の本質をこの「」が担っておる。精神とは本来そのようなものなのじゃ。

この段階から、さらに次元が進化し、次なる次第へと精神を高めていくことになる。

次の段階が、あらたな「1」を加えた「11」となる。

そのお話はまた次のお楽しみじゃ。


つづく


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