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アーユルヴェーダ⑥ - アビヤンガ(オイルマッサージ)-

アビヤンガってご存知ですか?
アーユルヴェーダをやっている方には馴染みのあることですが、知らない方も多いと思います。

アビヤンガとは、ディナチャリアというアーユルヴェーダにおける1日の理想の過ごし方の中にあるオイルマッサージのことです。

生活を豊かに過ごす教えの一つなのです。

アロマセラピーなどで、オイルマッサージを受けたことのある方もいらっしゃると思います。

心と体の疲労回復やリラックスに大きな効果があるため、現代社会はストレスの多いため一つの癒される手段として利用されています。

アーユルヴェーダでも、治療にオイルを使います。

そのため、老化防止のためにも積極的にオイルマッサージを取り入れています。

私たちにとって、老いは避けられないものです。

サビた自転車にオイルを刺すと、またスムーズに使えるようになったりしますよね!
また、古木は枯れてしまって弱いですが、オイルを塗り込むと強くなったりします。

それと同じで、私たち人間も良質なオイルを日々取り入れることで、若々しい健康的な体を持続させることができるのです。

取り入れたものや食べたものが体になるため、整理機能を活性化し、心も鎮静化されます。

また、オイルにはヴァータドーシャの鎮静作用があり、皮膚との関係性も強いためオイルマッサージを取り入れることで、バランスを保つことができます。

また、ごま油はカパを乱さないという特徴もあります。

アーユルヴェーダのオイルでは、ごま油のほかにもギーが有名です。
使い分けとしては、ごま油は主に塗布や外用、ギーは粘膜に良いため、点眼や内服に向いています。

ギーについては、また次回詳しくお話しますね!

話を戻して、オイルマッサージに適しているのが、太白ごま油です。

ごま油は、人間の体との微細性が高く浸透力もあります。
また、抗酸化力が非常に高いことでも知られています。

インドの先人たちは、このごま油を皮膚を通して摂取することで、体を活性化する叡智を発見しました。すごい!

そんなマッサージに使うオイルの作り方をご紹介します。

ごま油のキュアリング

オイルマッサージに使うごま油は、太白ごま油という黄色味のある透明なごま油を使用します。

通常ごま油といえば、焙煎してあるため茶色味がかった香り高いものだと思います。
太白ごま油は、香りはありません。
なので、ご安心下さい。

スーパーで普通に売っている太白ごま油を使用します。ちなみに出しているメーカーはどこでも大丈夫なので、九鬼の白いごま油でも大丈夫です。

キュアリング(加熱処理)をすることで、不純物を取り除きます。また、加熱した方がサラサラなオイルとなり浸透がよくなり、皮膚から吸収されやすくなります。

ごま油は、万人のどのドーシャの方でも使うことができますが、アレルギーを持っている方もいるため、肌が弱いなどある方は、パッチテストをしてから使用することをお勧めします。

もし、アレルギーがあるようでしたら、オリーブ油で代用することもできます。

<作り方>

  1. 太白ごま油を乾いた鍋に入れます。鍋は、ホウロウかステンレスが好ましい。

  2. 100℃になるまで熱し、自然に冷ます。
    100℃になるのを見届けたら火を消す。

  3. 滅菌消毒した密封できるガラス容器に入れて保存する。

< 注意点 >
作成してからどのくらい保存できるか?

大体、半年を目安に使用すると良いです。
ただし、酸化してないかを自分で確かめることも大切です。
酸化していたら、使用をやめましょう。

アビヤンガ(足のオイルマッサージ)

アーユルヴェーダでは、オイルマッサージを取り入れる際に、3点マッサージ(頭・耳・足)を紹介されることが多いと思います。本格的に毎日行うなら、3点マッサージをおすすめします。

でも、今日はその中でも足のオイルマッサージをご紹介します。

足のオイルマッサージ


< 場所 >
お風呂場で行うと、後工程までやりやすいです。

< 準備 >

  • 足湯用のバケツ(くるぶしまでお湯が入れられるモノ)

  • キュアリングしたごま油

  • 濡れてもいいサンダルなど滑り防止の履きもの

< やり方 >

  1. オイルを手に取り、足の裏の土踏まずあたりにオイルを塗りながら、足裏の真ん中ら辺のかかとの手前あたりから足裏の平なあたりを目掛けてマッサージします。

  2. 指を一本、一本丁寧にマッサージしていきます。
    *オイルは足りないなと感じたら適宜継ぎ足しながら行ってください。

  3. 足の甲は、足全体を包むようにし、今度はつま先に向けてマッサージします。

  4. かかとは、手のひらで包み込むようにして、丸くマッサージします。

  5. くるぶしも、両側から手のひらで挟み込み、丸くマッサージします。

  6. 足のスネとふくらはぎは、つま先に向かってマッサージします。

  7. 膝は、丸くマッサージ。

  8. 両足オイルマッサージがおわったら、
    足湯用のバケツに足を入れてバスタオルなどを膝にかけで保温します。

  9. 汗を少しかいてきたら、温まったサインです。足を乾いたタオルで拭いて完了です。


< 後片付け >

足の裏にもオイルをたっぷりと塗るため、最後お風呂場を出る前にお風呂の掃除をすることをおすすめします。

お風呂用の洗剤でも良いですが、ツルツルするようだったら、食器用洗剤で洗うことをおすすめします。

サンダルなども食器用洗剤で洗うと良いでしょう。

< 注意点 >

お風呂から出た後も、足の裏の油分で滑りやすい可能性があるため(自分というよりは、ご家族とか)靴下を着用するとさらに良いです。

< 禁忌 >
以下の時は避けましょう。

  • 生理中、妊娠中

  • 発熱している時や風邪を引いている時

  • 食後や飲酒後、消化不良の時

オイルマッサージの効果

老化防止(若返り)*ヴァータの鎮静化

  • 老廃物の排泄を促す。

  • 排泄しきれなかった有害な体の毒素を外に出す。

  • 皮膚から入ったごま油が体に溜まった脂肪を落とす。

ストレスからの解放

  • 痛みや凝りなどのストレスの軽減

  • 不安や緊張を解きほぐ

  • イライラを和らげる

  • 熟睡効

  • シミ・シワ・そばかす予防

免疫力の向上

  • 病気に対する抵抗力がつく

  • 経絡の詰まり改善による体内循環の改善

  • 整理機能のバランスを整える

昔から手当という言葉あるように、人の手は体を癒す効果があるのです。

これを機に、ご自身の体のセルフマッサージをはじめてみませんか?

次回は、アーユルヴェーダでは欠かせないオイル【ギー】についてです。

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