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子どもに「勉強したい」と言わせる方法

 前からずっと投稿したいなと思っていたテーマ。でも私の方法は絶対に賛否両論あると思う。自分でもこの方法が正しいかどうか分からず、だから投稿する決心がなかなかつきませんでした。
   
  だって私の考えた方法は、即効性があって今はいいかもしれないけれど、長い目で見たら子どもに悪影響があるかもしれない。仮に参考にしてくれた人がいたとしても、もし悪影響があったらご迷惑をかけてしまうかもしれない。と、そんな気持ちもありつつ、でも子どもが勉強してくれないと悩んでいる人にとってなんらかの参考になればという気持ちで筆を執りました。
 
 これからご紹介する方法は私が考えたオリジナルの方法なので、科学的に証明されたわけでもないいわば民間療法みたいなもの。決して正解ではない、ということを忘れずに読み進めてもらえたらと思います。

 子どもが自分から「勉強したい」と言ってくれたらどんなにいいか。一年ほど前の私はそう思っていました。
 勉強しろと強制したら勉強嫌いになってしまう。そう考えていた私は、「勉強しなさい」という言葉を一切封印していました。その代わり、自分から勉強したくなるような子どもになってほしいという願いを込めて、知的好奇心を伸ばすような働きかけばかりをしていました。といっても、博物館に連れて行くとか、読み聞かせをする、とかその程度で何か特別なことをしていたわけではないのですが。
 
 その結果どうなったか。まあ、みごとに勉強しません。勉強よりも遊び優先。当たり前です。人間ってそんなものです。
 それでも私は「勉強しなさい」と言いたい気持ちを押し殺して、自分から勉強してくれる日を待っていました。もうね、大げさでもなんでもなく修行僧のような気分。命令だけはしたくなかったので、「せめて学校の宿題だけはやってほしい」とやんわりとお願いすることもあるのですが、やらない時は何を言ってもやらない。というか、言えば言うほどやらない。笑
 勉強の大切さについて熱く語っても、聞いているんだかいないんだか、のれんに腕押し状態。
 勉強が好きになってほしいからこそ勉強を強制せずにいるわけですが、こんな状態が続いたらいつか授業についていけなくなるのではないか、そうなったら勉強が嫌いになってしまうではないか、と、それはもうストレスたまりまくりでした。

 勉強好きの子どもに育てたい。
 
 どうせ勉強しなければいけないのであれば、楽しく勉強した方がハッピーだろうし、目の前に与えられた課題を楽しむ姿勢が、人生そのものを楽しむ力にもつながるはず。

 そう夫婦で決めた子育ての方針。我ながらなかなか素敵な方針だと思うのですが、それを実現させたいのに叶わないもどかしさ。

 一年前の私はそんなストレスまみれの状態でした。日頃「勉強しなさい」という言葉を言わずに我慢しているせいで、いざ怒ってもいい場面、例えば嘘をついたり時間を守れなかったり、そんな怒ってもいい場面が与えられると「今なら怒れる!」と、待ってましたとばかりに烈火のごとく怒り狂う私。冷たい目でにらみつけたり大声で怒鳴ったり、それはそれはひどいものでした。
 当時息子から「自殺したい。ママが怒ると怖いから」と言われたこともあり、その時のショックは忘れられません。大切な息子からそんなことを言われるなんて。あまりにも辛くて、言われたその場でスクールカウンセリングを申し込んだのを覚えています。

 ちょっと前置きが長くなりました。しかも筆がすべって、ちょっと内容が重たくなってしまった。失礼しました。

 さてさて本題に戻ります。そんな息子が今では、暇さえあれば「勉強したい」と口にするようになり、私が怒る場面もかなり減り、親子の穏やかな会話も増えてなにやらいいことだらけなのですが、一体どんな魔法を使ってそうなったのか。このあたりでそろそろ、私が考えたオリジナルアイデアをご紹介したいと思います。この方法を始めてから一年以上経つのですが、ずっとスムーズにいっているので我が家には合っていたみたいです。

 では、その方法とは、、「ごほうび作戦」です。なあんだと思われそうですが、ただのごほうび作戦ではなくて、色々と心理学を応用して考えた方法なのであります。
 まず『問題を一問解くごとに1ポイントゲット。1ポイントは、テレビタイム1分として使える』というルールを一緒に話し合って決めました。
 この「1問=1分」というルールも簡単には決まらず、私は「2問=1分」にしたかったので、そこは揉めましたが。笑

 ここまで決めたら、後は息子におまかせ。勉強しなかったらテレビは見られない。まあ、それならそれでいいんです。今まではちょこちょこ見ていたテレビタイムを減らせるのは悪いことではないので。逆に、勉強すればするほど、それに比例してテレビタイムは増えるわけで、それだからこそ息子もこの作戦に乗ってくれたわけなのですが、まあそんなにたくさんは勉強しないだろう、と勝手に予測。
 とこういうわけで、「勉強したかったら自分で勉強してポイントを稼ぐ。勉強しなかったらテレビは見られないけれど、それも自分の自由」というルールが誕生したわけです。これなら「勉強しなさい」とガミガミ言わずとも、本人が自分のペースでやる気スイッチを押せばいいだけなので、勉強を強制しない、という私のこだわりポリシーは守られます。

 さて、気になるのは結果ですよね。このルールを導入してどうなったか。

 結果から言うと、大正解でした。私は一度も「勉強しなさい」と言ったことはないのですが、もうね、息子は暇さえあれば勉強しています。とある日の放課後を再現してみますね。

①まずはランドセルの片付けから。以前は、なかなかやってくれず大げんかの種でしたが、これもテレビポイントと紐付けした結果、すぐにやるようになりました。ランドセル片付けは5ポイント(=テレビ5分)。目も止まらぬ早さでランドセルの中身を片付けた息子に「テレビ見るからタイマー押して」と言われ、ピピピとタイマーセット。テレビを見始める息子。

②ピピピとタイマーがなり、楽しいテレビ時間終了。続きが気になる息子は、すぐに宿題に取りかかります。こちらも5ポイント(=テレビ5分)。宿題がすべてマルになったらまたまた5分のテレビタイム。

③さて、ランドセルと宿題が終わり最低限のノルマははたした息子ですが、テレビの続きが気になる。続きを見るには、勉強してポイントを稼がなくてはいけません。さあどうする。どうするかは息子の自由。私は何も言いません。で、ここで息子はたいてい「勉強すること」を選びます。まあ、テレビの続きが気になるのでしょう。笑

④長々と勉強するのはいやみたいで、いつも5問しかやりませんが、5問やったら「答え合わせしてー」とお呼びの声がかかります。夕食の下ごしらえをしていた私は、「しめしめ勉強始めたわい」と息子のいるリビングへ。

⑤ここからが大事、と私は思っているのですが、マルつけをする時に一問ごとに何かコメントするようにしています。

「お、マルだ」
「すごいね、またマル」
「あ、惜しい。どこが違うか分かった?別の紙に答え書いてみて。そうそう、よく分かったね~。うん、この問題はまた明日も再チャレンジししてみよう。明日は一発で解けるはず」
「お、またマルだよ」
「はいマル。おみごと。これで5ポイントゲット~」

と、こんな感じでゲームチックに気分を盛り上げてあげます。5回も褒められていい気分になったところで、いよいよ報酬のテレビタイム。

⑥テレビを見終わった息子は、すぐに「勉強する!」と叫んで鉛筆を手にします。テレビの続きは気になるわ、また褒められたいわ、なのでしょう。テンション高めに問題に取り組んでいます。「5問終わったよ。マルつけして!」弾むような息子の声。

以下繰り返し。

どうでしょう。なにやらハッピーな空気感、伝わりましたでしょうか。

 息子は5問ずつしか勉強しませんが、こんな調子で5分刻みに延々と勉強を続けています。たいてい合計40問くらい解いたところで夕食の時間になったり、タイムリミットの七時半になったりして、そのあたりで勉強もテレビも打ち切りになるのですが、まあそれでも、勉強時間はびっくりするくらい増えました。休日は100問とかになることもあるくらい。

 ごほうびをちらつかせて勉強させるなんてことは、本当はしたくなかった。でも、今のところはこの方法でなんだかうまくいっていて、なにより親子げんかは激減したのでそれは本当によかった!

 まあ、最初のうちはスムーズにいかないことも多々あり、ルールも何回も変更になったし、そのたびにケンカにもなったし、軌道に乗るまではあきれるほど紆余曲折がありましたが、そのたびに根気よく話し合ったおかげで今があるのかなと思ったりしている。
 
 私のひそかな目標は、たった5問のその勉強時間が、テレビ時間5分よりも楽しいと思ってもらえるようになること。
 テレビのためにやっていたはずの勉強が、いつしか「テレビよりも面白いや」と思ってもらえるようになってくれたら嬉しい。
 そして勉強が好きになってくれたら嬉しい。

 以上、勉強シリーズ第三弾、子どもに「勉強したい」と言わせる方法でした。
 このやり方が正しいのかどうか私にもよく分からないけれど、そういえば最近あまり親子ゲンカしていないな、私も息子も笑顔が増えたなと思う今日この頃。
 私と同じように子育てで大変な思いをされている方に、どこか一ヶ所でも参考になる部分があればいいなという思いを込めて書きました。

 長文を読んでくださり、ありがとうございます。
m(__)m
 

 



 


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