やりがい搾取を考える
こんにちは。
ライフキャリア山崎です。
「やりがい搾取」という言葉が一般化したのはいつ頃だろうか?
正直僕は仕事に「やりがい」を大いに求めるタイプだったので今日までこの言葉にしっくりきてはいないんですが、しっかり考えたこともなかったので今日はこの言葉を掘り下げてみようと思います。
ぜひ一緒に考えてみてください!
【定義】やりがい搾取とは?
まずは「やりがい搾取」を定義してみます。
今回は人事・労務の課題を解決するメディア「労務SEARCH」さんから情報を頂きました。
●きっかけ
2007年頃に東京大学大学院教育学研究科教授の本田由紀さんが定義したのがはじまりのようですね。
労働者の「やりがい」を利用して、雇用主が従業員に不当な長時間労働・低賃金で業務を強いて、利益を搾取する行為のことを指すようです。
●「やりがい搾取」に該当する事例
・ボランティア参加を促され、半ば強制的に参加させる行為
・任意での参加にも関わらず、実質的な指揮命令を受けて働かせる行為。賃金も最低賃金未満であることが多い
・業務体験ツアーを名目に参加費を徴収され、体験の域を超えた労働を強いる行為
・インターンシップを名目に従業員と同程度の業務を強いる行為
●「やりがい搾取」が起きる背景
・バブル崩壊以降、経営の不確実性が増し、人件費をカットしたい企業が増えた
・「自分の才能や能力を発揮したい」と願う若年労働者を「安い労働力」として悪用するブラック企業が横行
・旧来のビジネス体制を敷く企業と、若者の間で「やりがい」への価値観が大きく異なるようになってきた
●「やりがい搾取」を防ぐために
・企業や上司が考える一方的なやりがいを押しつけない
・従業員が仕事にやりがいを見出していると決めつけない
・やりがいや夢を理由に労働条件の向上を放棄しない
・企業側は、従業員が自らやりがいを探せるように、フォローに徹する
というようなものらしいです。
やりがい搾取の問題点は?
僕はこの言葉を聞いた時に「やりがいがあるんだから給料安くてもいいよね」という意味だと思ってたんですが、どうやらそこだけじゃないみたいですね。
・企業側と若者の「やりがい」への価値観が変わってきている
というのは、もはや「やりがい搾取」ではなく、やりがいのない仕事をただ低賃金でやらせているだけのような気もしますが。
ただ前提となっているのは、やはり「人件費を抑制したい」という経営不振に陥る企業が増えていることのような気がします。
介護職の給与が安いということも「やりがい搾取」に当てはまるのかもしれませんが、結局「ない袖は振れぬ」的な状況のまま現在に至るんでしょうね。
なんとなく「やりがい搾取」の構図が見えてきました。
【考察】考えなきゃいけないこと(企業編)
じゃあこの状況に対してどうしていくべきか。
企業側と個人側で考えてみます。
まずは企業編。
まず「適切な給与を支払え!」という声がありますが、不正に着服している場合を除いて「払いたくても払えない」という企業も一定数存在するのだと思います。
ここは感情論で何とかなる問題ではないですよね。
多く社員に払い続けたら、会社は倒産します。
※ワイキューブさんがそうでした。
そのうえで何が一番問題かというと、結局「社員側がなんの旨みも感じられていない」ことなんだと思います。
実際、社員側が給与以外の旨みを感じられていれば問題にはなりにくいじゃないかなと思うんですよね。
・この経験を積むことで、将来の起業に繋がる
・この経験を積むことで市場価値が上がる
・この仕事をしていることで世間から注目され、SNSでいいねがあつまる
・心からやりがいを感じられて、給与が安くても気にならない(生活は成り立っている)
実際僕自身も「給料は月10万円だけど、この仕事をすればコーチングで一生食っていけるスキルが身につくよ」と言われたら絶対やりたいですもん。
これから「個人がスキルを持たなきゃいけない時代」が来るわけだし、給与以外の報酬をいかに充実させられるか。ここがポイントになるんじゃないでしょうか。
ちなみに「やりがい搾取」の問題として、「安い賃金で長時間働かされた従業員が心身の健康を壊してしまう事態」が挙がることもありますが、これは論外だと思います。
心身の健康が壊れるまで働かせることは、やりがいのあるなしに関わりなくただの「過重労働」です。
【考察】考えなきゃいけないこと(個人編)
続いて個人編。
これは「労務SEARCH」にも書いてありましたが、本当に辛い状況なのであれば「社内外の相談窓口」へ相談するのが一番だと思います。
まずは自分の状況を客観的に判断してもらって、どういう対応をするべきなのか。それが分からないとどうしたらいいかも分かりません。
モヤモヤしているなら、まずは事実をはっきりさせてみましょう。
一方で、本来は「やりがいがあって楽しいー!」と思っていたのに、「やりがい搾取」という言葉が生まれたせいで自分の考え方を疑ってしまっている方。
たとえば友達に「それってやりがい搾取じゃんー!」とか言われて自分に疑いを持ち始めちゃってる方。
これ、僕もそうなんですが世の中の流れと自分の考え方が「ずれてるかも?」と感じると不安になっちゃうんですよね。
だけど、「搾取」と感じるかはあなたの主観なわけです。
あなたが「それでいい」と思えるなら、それでいいんだと思いますよ。
自分にとって必要な経験が出来たり、お金以外に欲しいと思えるものがもらえたりするなら、それは搾取ではなく正当な交換が成り立っているわけですし。
僕から見ても「明らかにそれブラックでしょー」という環境で働いている友達がいましたが、彼はそこでの経験をベースに会社を興し、注目される企業に育て上げています。
またキングコング西野さんが提唱する「バーベキュー型」の労働スタイルのように、「お金を払って」仕事をする人も増えているようです。
周囲からは「搾取だー!」という声が上がっているようですが、本人たちはそのプロジェクトに関われることを誇りに思っていて、win-winの関係が成り立っているわけです。
自分が心から価値を感じるものを、信じ抜くことができるか。
これが、色んな情報が耳に入りやすい現代の僕たちにとって、一番大切なことなんじゃないでしょうか。
僕自身も不安になっちゃうので、いつも自分に言い聞かせています。
本質的な「やりがい搾取」という問題は解決していかなければならないと思います。
だけど、だからと言って自分が「やりがいを求めたい」というところに疑念を持ってしまってはダメだと僕は思います。
自分にとっての仕事を、無味乾燥なものにしないためにも。
あなたはどうですか?
ぜひこの機会に、自分の価値観を覗いてみてください。
山崎 将吾
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