人生は辻褄合わせになっている
看護師として働いていた時
夫が妻を介護している方に出会うことが多かった。
高齢介護で、割と重篤な場合が多い
その時夫が口をそろえて言うのが
「若いころは家のことを妻にまかせっきりで
わがまま言って何でも妻にやらせて
何にもしてやらなかった。」
「だから今面倒をみてやりたい」
と。
十中八九そう言われる傾向があるので
不思議に思っていた
すると人生はこんな風になっているのだと
教えてもらった
人生はトータルでうまく辻褄が合うようになっている
若いころわがままをしたなら、後半で世話を焼く
そんな風になっているのだ
妻に何もしてやれなかった
そのぶん寝たきりになった奥さんの介護に
かける思いは熱かった
人生のプランは不思議だ
実は
夫が妻を介護しているのではなく
妻のお世話をさせてもらっているのだ
そうすることで
今から徳を積んでいるのかもしれない
人生は与えた分返ってくる
もらった分は返すようになっている
そうならば
今 そう今でないといけない
元気なうちから思いやり
やってあげて感謝を伝える
そのことがどれだけ大切かを
人生をかけて見せてくれる患者さんたちが
沢山いたように思う
今日も神様は臍で微笑んでいる