見出し画像

低学年からできる!クラス会議のはじめかた

私は、これまでオーソドックスな学級会をやったり、阿部先生のダダクマ会議の要素を取り入れたりしてきました。ダダクマ会議はとても優れた実践で、これを取り入れたことで学級活動がうまくできるようになったと感じています。


「現状を出し合う→解決策を出し合う→比べ合う→まとめる」という流れで、計画委員(ダダクマ会議では議長団)を中心に話し合いを進めることができていました。

しかし久しぶりに1年生担任になり、目の前の子どもたちの実態を見たとき、オーソドックスな学級会やダダクマ会議では、うまくいくイメージがつかめませんでした。(子どもの実態に合わないと判断したということです)

そこで目をつけたのが、一度やろうと思って頓挫していた「クラス会議」でした。クラス会議の方が、学級会よりも形式ばっておらず、柔らかい場になります。また、コンプリメントの時間を設けることで、互いを認め合う機会も創出できると考えました。

ちなみにクラス会議については、青山先生や深見先生の実践が参考になります。気になる方は、ぜひお読みください。

私の力不足もあり、学級会はどこか形式ばっていて、自分の主張を通そうと、若干冷たい雰囲気が漂う話し合いの場になっていました。そのため今年こそは、安心して話し合える暖かい場をつくりたいと思っていました。

ただし、「(出し合う→)出し合う→比べ合う→まとめる」という話し合いのフォーマットはどの教科でも意識させており、子どもたちも慣れていたため残すことにしました。クラス会議の暖かさと学級会やダダクマ会議の話し合い方法を掛け合わせる形です。

2学期に入り、子どもたちの学級への所属意識が少しずつ高まってきたため、このタイミングで打ち出しました。以下、1年生の私の学級でクラス会議を導入したときの様子です。ぜひ、低学年でクラス会議を取り入れるヒントにしていただければと思います。

まず、子どもたちに問いかけたのは、「このクラスって誰がつくるの?」です。先生かな?校長先生かな?お家の人かな?

ここで、「クラスをつくる」という言葉が届いていない子もいたので、補足説明することに。クラスをつくるとは、みんなが過ごしたり学んだりしているこのクラスを、よりよくしていくという意味です。

子どもたちは次々と手を挙げて発言します。

・先生だと思う。(どうして?)だって、先生が授業を考えたりやることを説明したりしているから。

・校長先生。(どうして?)だって、校長先生がいろいろ決めてそうだから。

・お家の人。(周りからそれはないだろうという反応)

正解は…どれも違います。子どもたちから「え、どいうこと?」「ちがうの?」という反応が返ってきます。

そこですかさず、「このクラスをつくるのは…あなただよ!」と強調して伝えました。1年生の子どもたちは本当に素直で、「ぼく?」「わたし?」と、とても驚いた表情でした。

このクラスをつくるのは、ここにいるみんな。これは学級会にしてもクラス会議にしても、導入時に必ず伝えたいと思っています。そして、ここからクラス会議の内容を活動を取り入れながら説明していきます。

クラス会議

暖かい場をつくりたいという私の思いをのせて、「ポカポカタイム」と名付けて、コンプリメントの時間を取ります。

今年度、学級に取り入れている葛原先生の「心マトリクス」とも連動させて、このクラスが太陽の当たる暖かい場所にしようと話しています。

心マトリクス

子どもたちには、友達の「ありがとう、すてき、すごい」を見つけてみんなに教えてあげようと伝えました。いきなりでしたが、3人の子が発表してくれました。ここで、次の時間にも聞くと予告しておきます。

次に、みんなでやってみたいことを聞きます。子どもたちからは次々とやりたいことが出てきました。ビー玉貯金とも連動させてやっていきたいねと子どもたちと確認しました。

ドロケイ、おにごっこ、Kahoot!、大縄、ドッジボール、だるまさんが転んだ

続けて、解決したいことを聞きます。これは日頃、担任である私が目を光らせているものを中心に、子どもたちが意見として出した印象です。

名前の呼び方、暴力、いじわる、話の聞き方、休み時間の遊び方

このように解決したいことを解決して、やってみたいことをみんなでできたら、どんなクラスになるかな?」と問いかけ、みんなでいいクラスをつくっていこうと思いを共有しました。

最後に10分ほど時間が余ったので、子どもから出たやってみたいことの中で、すぐにできるkahoot!で楽しみました。

「トレジャートローブ」モードでは、1位になった子に対して周りの子たちが拍手を送ったので、その価値を共有しました。負けたとき、相手に拍手を送れるってすてきですよね。

「サブマリンスカッド」モードでは、みんなで協力しながらクリアを目指します。最後のステージで惜しくもゲームオーバーになりましたが、1学期に比べて負けを受け入れられない子が減りました。次頑張ろうという雰囲気が見られたので、これも先ほどと同じように価値付け、子どもたちと成長を喜び合いました。


この記事が参加している募集

最近の学び

みらいの校則

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?