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特撮初心者の声優オタクが『ドゲンジャーズハイスクール』を一気見してハマった話


前置き

"無関心"というものは、本当に恐ろしいとつくづく感じている。

この数年間で、「ドゲンジャーズ」という単語を何度見聴きしたか分からない。
なぜならば、長年応援している声優が、特に本編に出演してもいないのになぜか宣伝ラジオのメインパーソナリティーを担当し、その翌年本編にも出演するようになったからである。

推し声優がドゲンジャーズに関わるようになって3年ほど経つが、私は今の今までスルーし続けていた。
特撮に関心がなかったのである。

私が声優オタクになったのは、深夜アニメの影響であり、アニメ以外の推し声優の仕事を追うことはこれまでなかった。
ドゲンジャーズに関しては当人も相当思い入れがあるのは明らかだったので、今考えるとさすがに3期から出演が決まった時点で見ても良かった気がする。
ただ当時の私は本当に特撮に興味がなかった。

特撮を見た記憶が残っているのは、リアル女児時代に父親が見ていたハリケンジャーからマジレンジャーまで、仮面ライダーは響鬼のみ。
しかも、私自身もそこそこ好んで見ていたデカレンジャー以外は、主題歌以外の記憶が現在全く残っていない状況である。

視聴のきっかけ

察しのいい方は感付いているだろうが、私の推し声優・間島淳司は、先日SNSが大炎上し、地元百貨店のPRキャラクターの声優を降板するに至った。

SNSの投稿そのものが批判されるのは、不適切な発言をした当人が悪いので致し方ない。
その一方で、やれファンが少ないやら、やれビジュアルが良くないやら、やれ字が汚いやら、やれ実は昔から嫌いだったやら、問題の投稿とは直接関係のない度が過ぎる悪口や、「あなたは降板のお知らせが出る以前から、松坂屋三兄弟というコンテンツを知っていましたか……?」と思わざるを得ない、いかにも部外者の野次馬が降板を嬉々として喜ぶ投稿がたくさん目に入り、ファンである私はかなり精神的に参っていた。

加えてXの更新がなくなったので(もう本当に炎上してほしくないので、さみしいけど当面更新しなくていいです……)、激ウマ自炊料理が数日に一度アップされることもなくなり、こんなことになったのでイベント稼働も当面はないだろうし、最新の出演作を視聴する以外に彼の生存確認をする術がなくなった。
収録は炎上うんぬんより前だろうが、夏クールに出演している作品は極力見て応援したい。
たくさんたくさん間島さんの声が聴きたい。

「そういえば、ドゲンジャーズ5期が7月から始まるのでは?」
というわけで、まずは切袴が初登場する3期『ドゲンジャーズハイスクール』から、ドゲンジャーズを視聴してみることにした。

ドゲンジャーズのここが良い

このnoteを執筆しようとした今朝、降板の件がXで蒸し返されていたため、声優オタクのメランコリックお気持ち表明に想定以上の字数を費やしてしまったが、ここからが本題。

「とりあえず1日数話ずつ見てみるか……」とドゲハイを軽い気持ちで見始めたところ、想定以上の面白さで1日で一気に最終話まで見てしまった。
特に魅力的だと感じたポイントは、下記の5点である。

設定が良い

ドゲハイの主人公は、女子高生の山田真子。
"普通"であることにコンプレックスを抱いた彼女の「変わりたい」という思いに応え、織田信長の小姓の幽霊"切袴"が彼女の前に現れる。
切袴は真子を現世で主人と定め、従者としてMAKO(真子の変身後の姿)一緒に戦っていく……。

……設定が良過ぎないか???????????????????????
私は、戦う女性主人公を男性キャラがサポートするという設定にとことん弱いので、1,2話を見って一気にドゲハイに引き込まれてしまった。

また、切袴が真子のことを「姫」呼びする設定も大変良い。
推し声優の声でアホほど「姫」という単語を聴けるのは健康に良い。

7月からは、MAKOと切袴の二人でふくやのCMにも出演しており、推しの声が恋しい身としては本当に助かっている。
ありがとう、ふくやさん。

改めて、こんなにいい役をもらって、3期ではセリフ量もめちゃくちゃあるのに、今の今までドゲハイ未視聴だった自分にびっくりしている。
アニメ作品だったらこの待遇で未視聴なんぞまずありえないため、"特撮"というだけで無関心を貫いてきた自分を改めて恥じた。

話が練られている

1日で一気見するほど、シンプルに話が面白かった。
話の導入~各ヒーローのお当番回~中盤に最終回かと思ってしまうようなクライマックスな戦闘シーン~さらにもうひと展開~本当のクライマックス~大団円
と、ローカルドラマと侮れないほどシリーズ構成が練られている。

また各期のストーリーが独立しており、1期から見た方がいいとはいえ、3期から見ても基本的なストーリー理解に難がない点も良かった。
もし1,2期を見ないと3期の内容が理解できないストーリーになっていた場合、「推しが出ていない特撮を2クール分見るのか……」と、正直なところ視聴ハードルが上がっていたと思う。

クレジットを拝見したところ、「脚本:シャベリ―マン」となっていたのだが、作中に出てくるあのシャベリーマンが脚本を書いているのか……え……(困惑)。

高クオリティーなアクション

方々で言われていることであるが、本家ニチアサで活躍しているスタッフ陣やキャストが出演していることもあり、アクションシーンはかなり見ごたえがある。
キャストやスーツアクターなどの特撮知識があればより楽しめるだろうし、私のようにそうでなくても「わーーかっけーーーー!」と頭を空っぽにして楽しめると思う。

ちなみにドゲハイでは真子の母親役として、マジピンク役の別府あゆみさんが出演されていた。
小ネタも随所に挿入されていたようだが、現在マジレッドの橋本淳さんが演劇界隈で大活躍している以外にマジレンジャー関連の記憶がなかったため、私は全く気付くことができなかった……。

提供帯まで見逃せない

CM前後にスポンサーが画面中に表示される際、画面の左右に表示される「提供帯」。
毎話この提供帯には小ネタや撮影の裏話が表示されており、視聴者必見の内容となっている。
配信でもカットされることなく見られるのが本当にありがたい。
ちなみに筆者が一番好きな提供帯は、「悪の秘密結社のアジトは、セ〇ムに守ってもらっているぞ!」である。

福岡に根差した作品

私自身福岡が地元なわけではないが、母が福岡出身、里帰り出産で生まれは春日、母方の親戚は8割方福岡在住、妹は西南学院大に進学してそのまま福岡で就職……など、第2の故郷と言っていい程度には愛着がある土地である。
学生時代は盆、正月、春休みの計3回必ず福岡の祖父母の家に遊びに行っていたし、祖父母が亡くなった現在も、法事やらライブ遠征やらで、今年だけであと4回福岡に行く用事がある(ライブ遠征し過ぎ)。

「福岡市博物館には妹と一緒にサンリオ展を見に行ったな、ついでに福岡タワーと百道浜にも行ったな」など、作中に思い入れのある地がちょくちょく出てくるのが楽しかった。

また、当時大学生だった妹がバイトを探していた頃、「近所にあるドミノピザとピザクックのどっちで働くか悩んでいる」と話していた。
「前者は分かるけど、後者のピザ屋は一体なに……?」と思っていたのだが、ドゲハイを視聴して「あっ!!!!あの時のピザクック!!!!!!」と、感動の再会(?)を果たした。
ちなみに妹はその後、ローソンでバイトを始めた。

また、1期OPのカーチェイスシーンのロケをしたという南福岡自動車学校は母の最終学歴だし、

4期ではいとこの家の近所の白水大池公園が登場しているらしい。

またいつぞやの提供帯で、福岡の方言「からう」(=背負う)が取り扱われていたのも、個人的にツボだった。
筆者は福岡在住ではないが、母の影響で「からう」を標準語だと小学生ぐらいまで信じていた経験があるので……。

ちなみに、ドゲンジャーズについて母に少し話をしてみたところ、「あら大賀薬局!なつかしかねー」と言っていた。

1期からちゃんと見ます

当初の予定としては、3,4期を見て現在放送中の『シン・ドゲンジャーズ』を視聴しようと思っていた。
しかし今は完全に、「ちゃんと1期から見なきゃ!!!」という気持ちになっている。

ドゲハイ2話でMAKOを助けたルーキーの姿があまりにもかっこ良く、「この子が"真のルーキー"だった頃をちゃんと知っておかなければ」と強く思うようになった。
また「4期は伏線回収がお見事で、1,2期を見た方が楽しめる」とピクシブ大辞典に書かれていたため、このまま4期を見てしまうのはもったいないと判断した。

1,2期をかなりモチベーションが高い状態で見られるのも、先に3期を見たおかげなので、改めてどのシーズンから見ても大丈夫なようにストーリーを作っているシャベリ―マンには感謝したい。
シンドゲのアマプラ配信が8月4日から始まるようなので、それまでには1,2,4期を視聴し、シンドゲを思う存分楽しみたいと思う。

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