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<集中力> 教科のマルチタスクはダメです。

集中力は身につきにくい

「集中力がないのです」
「うちの子の集中力の無さはひどいんですよ」

面談において、生徒・保護者からよく言われるフレーズです。この発言をしてくる方は9割9分、我々に「なんとかしてくれ」と思っているのでしょう。しかし、残念なことに単なる塾講師である私たちがメンタリストの如く「これをやれば集中力が身に付く!」なんて方法をご提供できるわけはないわけで。

とは言っても「だから自分ちでなんとかしてくださいね」では済まされない。テストの成績や受験結果に対して我々は評価されるのでありますから、集中してもらわなきゃこっちが困る。

手軽に集中力を高めるための環境づくり

そこで!我々にできることは何かといえば、集中力を「身につける」のではなく、外圧として「集中できる環境」を作るアドバイスです。今回のコラムではみなさんの「集中力がない」という性質を変えるのではなく、集中しやすい、または、せざるを得ない環境をつくる方法をお伝えしようと思います。

選択肢をつくらない!

集中する環境をつくるのにもっとも大切なことは「選択肢をつくらない」ということです。

例えば毎日2時間の自習時間があったとして、「さて、今日はなんの科目からやろうか?」なんて考えいませんか?とりあえず数学を始めてみたものの、理科で気になることが出てきたりして突然、理科のテキストを開き始める。と思ったら、今度は英語で気になることが…あっちもこっちもやっていて、気づけば2時間経っていた。なんてことはないでしょうか?私はよくありました。

マルチタスクはダメですよ

やってる本人としては、なんだかマルチタスクな感じで「やった感」があるのですが、実際にやったことが身についているかというと…全く身についていません。ビジネスの世界では「マルチタスクは意味ないからやめなさいね。」というのが一般的な考えになっていますが、教育業界ではあまり強く言われていない気がします。中学生は5教科、大学受験になるとそれ以上の科目が課されるのでむしろ「マルチタスクできる人が受かる」みたいなイメージもあるような、ないような。

選ぶのはエネルギーのムダ使い

「選ぶ」という作業は実はとってもエネルギーを使う行為。もっとも大事なことに到達する前に疲弊してしまいます。皆さんも「ランチ何食べようかな。カツ丼?蕎麦?パスタもいいなぁ」なんて考えているうちに、段々イライラしてくることないですか?楽しいことも、選択肢が多いとたくさんエネルギーを使ってしまい、望ましくない結果になることが多いです。勉強も同じ。

iPhoneを作ったスティーブ・ジョブズは同じ服しか着ないことで有名でしたが、それは無駄なエネルギー消費を防ぐためだったと言われております。皆さんも偉人の習慣を真似て、一つ一つに集中できる環境を作りましょう。

スケジュールをつくる、守る、荷物は最小限

具体的にはまずそれぞれの教科をやる時間や環境を決めること。例えば月曜の16時から17時半は学校で数学をやる。その後帰って20時半-22時は家で英語。火曜日の16-18時は学校で化学…みたいな。まずその計画を紙に書くなりスマホに入れるなりして、明確にしましょう。そしてその時間はそれ以外のことに絶対に手をつけないこと&考えないこと!

持ち歩く荷物もできるだけ最小限に絞った方がいいですね。もしかしたら理科も必要かも。あと社会も…と全教科持ち歩くなんてすると、重いし最悪です。浪人時代、パンパンのバッグを引きずって予備校に登校する人を見て「こいつに勝てるのか」と思ったものですが、実際の成績がそうでもないことを知り、ズッコケたことがあります。いろいろ手をつけるのではなく、1教科ごとしっかり時間をとってやる、という意味でも、持ち物を少なくすることは重要です。


緩衝地帯を設けましょう

でもさ、学校の宿題とかさ、刻々と状況は変わるじゃん?という意見もあるでしょう。その通り。そのためにちゃんとフリーの時間(上の例だと18-20時あたり)も確保しておくこと!

さらに、フリーの時間にすることなかったらどうすんのか?という意見もあるでしょう。その時は何かしらの教科を…と言いたいところですが、それだとスケジュールが崩れるので、休憩時間にしてスマホいじりでもなんでも好きなことをしてください。やりたいことをガマンしない方が勉強時間の集中度が増すと思います。そしてやる気があってもなくても、機械的にスケジュールをこなせることに意識を向けるといいですね。


自己紹介

教室&オンライン学習塾 clue zemi(クルーゼミ)
代表 永井雄太郎
1980年 仙台生まれ 仙台一高〜早稲田大政治経済学部

2011年2月より学習塾 clue zemiを仙台市宮城野区にてスタート。現在は20数名の講師陣とともに「受験だけじゃない、一生使える勉強の姿勢」を幼児、小中高、既卒生を対象に教室では地域密着で、オンラインでは全国に授業を行なっている。

その傍らで「〇〇×勉強」を掲げ、勉強以外のものと勉強との共通項だったり、生活に勉強をすんなり落とし込む工夫などをお伝えする活動も盛んに行い中。メディア、ミュージシャン、職人、スポーツ選手などなど、いろいろな職種と交流、ともにイベントを企画・運営することで得た知見を生徒・保護者に伝えることで、勉強と社会生活の繋がりを表現することができるのではないかな、と思っている。

学習塾受講申し込み以外の案件のご依頼やご相談は
yutaro_nagai@cluezemi.com まで。
ご連絡お待ちしております!









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