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【高校数学】

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高校数学・大学受験数学の勉強法から解説まで。
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#東北大

記述コツ 数学物理 実践編

どうも、 卒論を提出して 浮かれまくり佐藤です。 前回は答案作成の心意気について アツーく語ったと思いますが、 今回は実践編です。 数学、物理、化学(おまけ)の 具体的な答案作成のやり方として、 実際の私の答案を例に 解説していきたいと思います。 まずは数学です。 ⓪:真ん中に一本線を引く。   (スペースの有効利用) ①:図の定義をする。   補助線等の自分の考えもここに書く。    (部分点対象) ②:何を求めるのか明言する。 ③:使用した定理を書く   (できなく

高校数学 ベクトル方程式

こんにちは。今回はベクトル方程式と空間座標についてです。  ベクトル方程式では式に変数を導入することで、1点だけではなく直線や三角形など様々な図形を表現できるようになっています。ここでまず思い出しておくことは図形の性質(例:垂直とは何か)とそのときベクトルではどのような表現ができるかということです。その2つの表し方は予め結びつけておきましょう。 また、基本的ではありますが面を表すこともあるので等号・不等号の区別をつけられるようにはしましょう。図形的には周を含むか含まないかの鍵

高校数学 ベクトルの話

こんにちは。今回からはベクトルです。 高校数学ではさも孤立しているかのような分野ですが、大学の勉強ではとても重要な概念になっています。 高校では平面と空間で章が違う教科書もあるようですが、成分が2つか3つかの違いだけなのでまとめます。 ベクトルは向きがある分取り組みづらいと思う人が多いでしょう。しかし、慣れるととても簡単です。  演算にあたって、最初は足し算が分かっても引き算で手こずると思いますが、引くベクトルを反転させて和を取れば一瞬です。引き算と思われる部分は足し算に書き

高校数学 漸化式の勉強法

 こんにちは。今回は漸化式の勉強法です。(勉強法と言うよりは気をつけるべきところかもしれないですが。)  漸化式は、今までの数列を一般項ではなく前後の項の関係で表した式です。さらに、式特有のものが多い内容なので、1つ覚えれば十分ということがありません。しかし、その多くが以前にパターンとして習った(等差、等比、階差)数列の形式に帰着させる事ができます。  特に の形式は「特性方程式」を解き、差をとることで等比数列に持ち込む事ができます。また、qがn次式や指数関数の時もあり

高校数学 群数列の話

こんにちは。今回は群数列の話です。数列をある規則で区切ったのが群数列ですが、その区切ることが難しさを生むのです。しかし、「規則を求める」ことは何一つ変わっていない(求める規則は変わるが)ので簡単に切り抜けることもできます。  この手の問題ではじめに手をつけるのが群ごとの項数(例:第n群には何項あるか?)と数列全体の一般項です。群数列の問題自体が複数問のまとまりで出来ていることが多く、小問1、2のあたりは項数と一般項から具体例を求めることが多いです。これと同時並行で「最初から

高校数学 特殊な数列

こんにちは。今回は数列の特殊な例をやっていきます。  はじめに和が与えられる例です。この場合、和は1つの記号(例:Sn)で書かれることがほとんどです。ここでまずやる事はn=1を入れてみることです。そうやって初項を求めます。また、第2項以降は和から逆に探します。一般項をanとするとan=Sn-Sn-1となります。第0項なんて概念存在しないので2以上なのです。ここはnが1かそれ以上かで分けて下さい。こうやって一般項を求めた後、n=1を求めた一般項に代入、一致していなければ最初に

高校数学 数列の話

こんにちは。今回は数学Bの[数列]の分野についてです。数列は力ずくではなく、一般項を求めてから代入で解くというのが基本方針です。おそらく等差・等比数列ではそうそう手こずらないと思うので、今回は和の記号Σの扱いと階差数列について、主として取り上げます。  Σという記号はよく暗記しろといわれます。暗記の必要はないとでも言うと思いました?いいえ。最低限やるべきなのは定数のとき、1個の変数が1次~3次のとき、一般校が指数関数のとき(いわゆる等比数列)くらいです。更に複雑な時はこれの

高校数学 積分の話

こんにちは。今回は数学IIの積分です。微分より難しくなるので頑張りましょう。  微分の逆とよく言われますが、難易度が同じということはございません。積分の方が動作が多いです。まず、不定積分はその結果に何らかの記号を書き、それが定数であることを説明する必要があるので、見落としのないようにしてほしいと思います。また、定積分の時はあやふやな定数こそいらないものの計算が面倒です。よくミスが起き、更にはショートカットできない場合があります。こういうことは演習の繰り返しで確実なものにしま

高校数学 微分についての勉強法

 こんにちは。今回は微分についての勉強法です。  まず、ひとくちに微分といいますが、もちろん定義からやります。グラフを用いて考えると平均の傾きをとても近い距離(ほぼ0に等しい)で出すようなイメージです(一般には極限と言われる考えです)。そこから定義の式の理解に進み、そして公式や法則の理解に進めた方がいいです。ここで、最初から公式に手をつけると、後に本質の理解が難しくなることが予想できます。だって簡単な方法あるのだから。  次は微分が分かってできることの一つ。接線の式の導出

大学受験数学 対数というもの

こんにちは。とても大きい数を表したい時とか桁数でものを測りたい時ってありますよね。今回はそれにまつわる話です。  対数というものを導入します。これは という風に表す、とかいうものです。ここで気をつけたいのは小さく書かれたaを底といい、1以外の正の数しかとらないことと、cを真数といい正の数しかとらないことです。筆者は大学入試で真数についての制限を取らなかったので(おそらくですが)最後まで解いたはずの大問1つをほぼ落としました。そのくらい重要です。また、基本的な性質も覚えまし

理科でも必要な指数関数

こんにちは。今回は指数関数や対数関数の話をしていきます。  指数関数というのは「何乗」の部分が変数になる関数です。また、この関数は実数ならば分数でもマイナスでも0でも成り立ちます。これは理科で絶対必要なので理解しておきましょう。(0乗の値は1、マイナスn乗はn乗分の1と言い換えられる)  この指数関数とやら、とても分かりづらい。特に方程式や不等式に組み込まれると面倒で見づらい。しかしこの手の問題では、似ている形状の項が多いので初心者がやることは一つ。最も単純な項をXか何か

三角関数 見え方ひとつで単純に

 三角関数について前回話をしてきました。今回はこれを用いた方程式、不等式や最大・最小値の導出の攻略のこつを書いていこうと思います。  いつものようにグラフを作成していくのですが、あの波みたいなグラフでいいのではと思った方も多いと思います。いいえ、今回は円です。単位円を描いて攻略します。まず、三角関数の角度ではなく係数に手をつけ、1になるように式を変形します。あとは最初から分かっている角度の範囲があるので何らかを掛けるとか足すとか引くとかすると式中の角度が分かりやすくなり、容

「図形と方程式」3回目。図は人に見てもらう前提で。

 こんにちは。 今日は[図形と方程式]の分野の3回目です。前の2回は直線のこと中心でしたが、今回は円について話します。  円というのは「1点からの距離が一定の図形」なのですよね。座標平面では2点の距離は各成分の差の2乗の和の平方根(長いですね…)が半径となるのです。まるという判断ではなく式でも理解しましょう。 また、ここでは円や直線の交点の個数と判別式がつながります。座標平面の図形は2個の変数で表されますが、それを一つ代入などで消すと2次方程式になります。あとは簡単です

数学は日本語で理解せよ

今回も[図形と方程式]という重要分野の話です。最後までお付き合いください。  3点あれば三角形ができるといいますが、例外だってあります。それが「3点が横並び」のときです。2点を結ぶ直線の式を作る→残りの1点がこれを満たすことを示すという単純な順番です。また、似たところで「3線が1点で交わる」ことの条件を出すには、2線の交点を、もう1本の直線が通ることをいいましょう。今、これを座標を使って考えていますが、ベクトルを使って考えることは重要性がまします。  次に、直線束、円束の