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「やさしさ」って、相手の気持ちを想像して、思いやる事だと思う。そして自分の気持ちも汲み取って、思いやること。

私が講師として働いていた時、
女子学生からこんな質問を頂きました。
「先生って、何でそんなに優しいんですか?」

私は幼い頃にも、
「なんでそんなに優しいの?」とよく聞かれてました。
幼い頃は、「優しいっていうか…ただ断るのが苦手で、申し訳なくて。」「断れないから「いいよ。」って
言っちゃうだけなんだけどなぁ。」というのが正直な気持ちでした。

「やさしさって何だろう…」
私の幼い頃からの疑問であり、課題でした。

色々辛いことや幸せな事を経験し、大人になって、ようやく私なりの「優しさ」を見つけることができました。
優しさの輪がここで広がれば嬉しいです(^_^*)

Noと言えない人のYesには、何の価値もない。

私は昔から断るのが苦手な性格で、
何でも「いいよ。」と言っちゃうタイプでした。
それを利用された事もあります。

断る大切さを学んだのは、ある男の子からの告白でした。小学生の頃の出来事でしたが、どうしていいか分かりませんでした。
断る勇気もなく…かと言って、好きでもないのにお付き合いする勇気もなく… 返事が出来ずに、時だけが過ぎていきました。

中学生になった頃、この話を友人にすると、
「ひどいことしたね。」と一言。
最初はこの意味が分かりませんでしたが、説明を聞くと納得。相手の気持ちになれば、返事がないのが一番辛いことだってすぐわかることだったのに…
相手の気持ちを想像する大切さを学んだとともに、
ひどいことをしてしまったと、後悔しました。

はっきりと断ることは、相手にとっての思いやりに繋がることに初めて気付きました。
断ることは、相手を傷つけることじゃない。
断ることは、相手を次の恋に後押しすることなんだ。

「私はやっぱり優しい人間なんかじゃないよ。」
「自分がどういう人間か分からなくなっちゃった。」
そう感じ始めた思春期でした。

人にやさしく、自分にやさしく

私が学んだ「やさしさ」は、カナダにあります。
カナダで、「セルフコンパッション」というものに
出会いました。
簡単に言うと、

他人(大切な人)を
やさしく愛情をもって扱うように、自分を扱う。

という考え方です。

この考え方を学んだ時に、真っ先に頭の中に出できたのは、母でした。
「お母さんが私のいまのこの状態を見たら、どう声をかけてくれるかな?」
と考えると、自然に励ましの言葉が溢れてきました。

「ようやった。」
「よくここまで頑張ったね。」
「あともう少しだから、一緒に頑張ろう。」

そして、共感の言葉。

「分かった分かった。」
「もう分かったから泣かんでええ。」
「寂しかってんな、よく耐えたね。」

辛い時、そんな言葉を自分に自分でかける。
何度も何度も繰り返し練習しました。
私の中に、もう1人の私を作り上げる感覚でした。
そのもう1人の私は、私に母からの言葉をかけてくれる。
それだけで、大きな救いになりました。

カナダにいても、離れていても、
感じる事ができる母からの愛情。
それが私の「やさしさ」の原点なんだと気付きました。

※セルフコンパッションについては、こちらに詳しく書いています。↓
今を生きるのがしんどい人へ。セルフコンパッションという考え方。|クリオネ|note(ノート)
https://note.com/clione_canada/n/nddc6ad4dd734

ありのままの自分を受け入れる勇気

私は、ある事がきっかけで自分を大嫌いになったことがあります。
当時の自分は、
「自分なんて人として最低。」
「自分なんて生きてる価値なし。」
そんなふうに思ってました。

「こんな自分を変えたい。」
「英語が話せれば別人になれるかも。」
なんてことを思い、カナダへ逃亡。
逃げて本当に良かったです。だって、辛い時代を生き抜いて今、まだ生きているから。

「自分を変えたい。」と思い、決心してから、
自分の心や気持ちと向き合う時間を取るようにしました。ノートに、沢山吐き出しました。
そしてカナダで、幸運にも沢山の方からの手助けが。
その中の、ある方からの言葉です。

「人生は、振り返った時に編集(修正)が必要だ。」

私の人生を振り返ると、後悔したことなどマイナスな事が沢山。その、一つ一つの出来事を、客観的に見る練習をしました。

すると、一つ一つの出来事はマイナスだとしても、
私は当時
「必死に生きていたんだ。」
「必死に自分を守ろうとしてたんだ。」
と気付く事ができました。

あの当時は自分の行動が理解できなかったり、
自分の発言が相手を傷つけたり、
自分の、自分勝手な行動にさえ、気付けなかったり。

でも、生きるのに精一杯だった。
一生懸命、この身体と心は自分を守ろうとしてくれてた。

それに気づいた時、
「こんなに頑張ってた自分を認めてあげよう。」
と初めて思う事ができました。

失敗をしない人間なんていない。
失敗から学べば、それは失敗ではなく、
成功の糧になる。
失敗も、恥も、全て、
私の愛おしい人生。
そうやって全て丸ごと自分を受け入れ、愛する。
そして他人に愛が繋がっていく。

最後に。

冒頭の、女子学生からの質問。
「先生って、何でそんなに優しいんですか?」
それに私はこう答えました。
「そんな、私は特別優しくなんかないよ〜(笑)」
ハハハ〜と笑ってその後世間話をしました。(笑)

でも、本当はすごく照れ隠しでした。
本当に、本気で、その質問に答えると、
熱くなって、涙が出てしまうから。

私が学生に対して、「優しい」理由。
それは単純です。
私にとって、私と関わってくれた学生は全て大切な人だからです。学生からもらう笑顔、エネルギー、感謝、相談、時にはクレーム。全て私にとっては貴重な経験で、学びでした。

そんな学生の話を聞いて、気持ちを想像して、共感したいと思った。
そして、今後の未来を担う学生を励まして、一歩踏み出す勇気を与えたいと思った。
コンパッション全開で、学生の気持ちをなるべく汲み取るように、彼らと向き合っていました。


私は、学生にこんなことを伝えました。

日本はいい国です。
しかし、国民であり消費者であり
労働者になる将来、
万が一この場から逃げたいと思ったら。
何か一つ、みんなの大切なもの、
大好きなものが助けてくれるはずです。

そして、
セルフコンパッションを忘れないでください。
人にやさしく、自分にやさしく。



やさしさって、相手の気持ちを想像して、思いやる事だと思う。そして、自分の気持ちも汲み取って、思いやる。そんな「やさしさ」の輪が広がりますように。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました(^_^*)

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