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「お笑いは教養になるかもしれない?」と感じた、スタンドアップコメディー。

こんにちは😊

今回は、カナダのお笑いについてです。
カナダやアメリカのお笑いについて、皆さんはどんなイメージをお持ちですか?

カナダやアメリカでは、スタンドアップコメディーと呼ばれる、一人で話すものが主流です。「やはりみんな、そんなイメージを持っているのかなぁ」と思い、「カナダ お笑い」で検索すると、

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これが出てきました。笑
一瞬、目が点になりました。笑



実際のカナダやアメリカのお笑いは、こっちです↓。笑

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この方は有名なデイヴ•シャペルさん。アメリカのお笑い芸人さんです。


「スタンドアップコメディーって面白いの?」
「笑いのセンスが違いすぎてわからない。」
「日本のお笑いが一番だよね。」

私は昔、アメリカやカナダのお笑いについて、こう思っていました。今でも日本のお笑いが1番好きです。しかし、旦那さんの影響から、こちらのお笑いに対する見方が少し変わりました。面白さも、少し分かるようになってきました。

今回はカナダやアメリカのお笑いや、それに付随する考え方などについてご紹介したいと思います。これをきっかけに、カナダやアメリカのお笑いに興味を持つ方が増えれば嬉しいです。😊


下ネタ大歓迎のスタンドアップコメディー。

アメリカやカナダのスタンドアップコメディーを見たことがある方は、こんな風に思うかもしれません。

「下品」「汚い」「気持ち悪い」

下ネタ満載です。放送コードもあまりないです。そのため、そう感じでも致し方ないと思います。笑


私はこの方のスタンドアップコメディーを見て、少し考え方や捉え方が変わりました。ティファニー•ハディッシュというアメリカの女優、コメディアンです。

このビデオは残念ながら英語しかなく、字幕がありませんが、少し日本語に要約してみますと、こんなことを話しています。(英語ができる方、英語に興味がある方や勉強中の方は、是非見て頂ければ嬉しいです。)

私の人生で、価値のあるレッスンの中の一つにね、
全ての女性が知るべきことだと思うものがあるの。

「汚れた手で誰もあなたのアソコに触らせてはいけない。」ということよ。笑


私はこの事を、とても大変なやり方で学んだわ。笑
17才のころ、スクールバスで…(中略)
当時好きだった男の子とイチャイチャして、アソコを触ってもらったの。


次の日。アソコが死ぬほど痒くなったのよ。
「どうしよう。なんかおかしいよ!」ってなったの。


だから友達にね、(半泣きになりながら)
「多分あの男の子からエイズをもらったわ…」って話したの。笑


友達が「どうしたの?!」っていうから、
「アソコがかゆくて死にそうなの!絶対エイズにかかったわ!」って言ったの。

友達は「エイズじゃないよ!違うよ!なんかそれに関して、ママから聞いたことある。そうそう、なんか白い物を塗れば治るのよ。そう、マヨネーズよ!マヨネーズをアソコに塗ったら治るのよ!


私は「は?!マヨネーズ?!」ってなったけど、友達は「マヨネーズを塗れば治るよ」って言うの。
だから、家に帰って、アソコにマヨネーズを塗ったわ。笑

そのあと寝て、起きて、確かめたら、アソコの左側がなくなってたの… 左側全部がお亡くなりになってたの…笑
右側がビックリするほど腫れて膨らんで…

私は「オーノー、男の子のアレが生えてきたわ。」って思ったわ。「私は女ではなくなるのね、男になるんだわ。」って悟ったわ。笑

(中略)


私は「多分これは何かに感染した、バイ菌が入った」と思ったの。「おばあちゃんは、バイ菌が入った時、どうしろって言ってたっけ… あっ、消毒液だ!」って気づいたの。


そしたら… (中略) アソコから泡が吹いてきて、本当に最悪だったわ。笑


友達にこのことを言ったらね、「アンタ、バカじゃないの」って言われたけど、私からすると、「誰も教えてくれなかったんだよ、このクソ野郎!」って感じよ。笑


私は誰かから聞いたことを全部試してみただけよ!だから私はインターネットにマジで感謝してるわ。1990年代にはネットがなくて何も知らなかったんだから!


本当に下ネタ満載です。笑
アソコにマヨネーズを塗ったり、消毒液をぶっかけたり…
人間の身体の中でも1番敏感な場所に、そんな無茶振りを…ご愁傷様です。笑


この話を聞いて、私は不思議と嫌な気持ちにはなりませんでした。確かに下品かもしれませんが、爆笑しましたし、勉強にもなりました。笑

旦那さんが「スタンドアップコメディーは教養になる」と言ってたことを思い出しました。その時はピンとこなかったのですが、この動画をみて「なるほどな」と感じました。

私はアソコのかゆみに関しては、母が教えてくれましたし、薬は家にあったので、彼女みたいな経験をすることはありませんでしたが(笑)実際、学校の性教育などでこれを教えてもらった覚えはありません。

アソコを触る手は清潔にすること。
かゆくなったら、薬を塗ること。

そんな初歩的なことすら、学校の性教育で学んでなかったと気付きました。

「下ネタが勉強になるんだなぁ〜」と感じたのは、初めての経験でした。笑
どのコメディアンを見るかにもよりますし、全てのお話を鵜呑みにして信じるのは危険ですが、楽しく性教育をするには、うってつけのコンテンツかもしれない感じました。


社会問題大歓迎のスタンドアップコメディー。

アメリカやカナダのスタンドアップコメディーは、社会問題や時事問題も大歓迎です。特に、差別問題に関しては、どのコメディアンもお話するトピックです。

例えばこの方。マイケル•チェという、アメリカのコメディアン、兼、俳優です。

このビデオは残念ながら英語しかなく、字幕がありませんが、少し日本語に要約してみますと、こんなことを話しています。(英語ができる方、英語に興味がある方や勉強中の方は、是非見て頂ければ嬉しいです。)

黒人と警察はウマが合わないんだ…
みんなはあのニュースを見たか分からないけど…
あ、過去400年分のニュースのことね。

(中略)

もう何に対しても、みんなで同意ができない時代だ。
一つの国として、単に同意して協力できないんだ。
何に対しても、ただ戦っていがみ合うんだ。

Black Lives Matter に関してさえも、同意できないんだよ。よく考えたらこれは、物議を醸す声明だよ。
「Back lives matter = 黒人の命は重要である。」
重要である。(当然じゃねーか?笑)
あなたの命より重要とか言ってるんじゃないんだ、
ただ重要なんだよ。(やっぱり当然じゃねーか?笑)


ここから協議が始まるんだ。笑
これに同意できないだって?
じゃあMatter (重要)よりも下ってなんだよ?
「Black Lives Exist ? = 黒人の命は存在する」 ってか?笑


(中略)

黒人は市民権のために戦ったこともある。
平等の権利でさえもない、その前の、市民権だ。
単なる「市民」だよ?笑
「市民」になるためだよ?笑
(ここアメリカに住んでるのに?笑)

(中略)

何で黒人はいつもそんなに素早く、何もかも乗り越えて忘れなきゃならないんだ。
(中略)
奴隷制度!
「あれはもう400年前のことだろ。(忘れろ。)

人種隔離!
「あれで、Black History Month (黒人歴史月間) を得れたじゃないか。2月を黒人に渡したんだから、もういいだろ。(忘れろ。)

黒人への警察の発泡!
「もう2週間前のことだろ。まだそんなことを…(もう忘れろ。)

9.11!
「絶対、一生、忘れない!」笑

だから今年の9月には、
「All Building Matters (全てのビルは重要だ)」
って書いたTシャツを作ろうと思うよ。笑
どう?ほしい?笑

「確かに」と思うことがたくさんありました。
特に、「black lives matters = 黒人の命は重要である」に関しては、改めて見ると、当たり前のこと過ぎてジョークになるんだな、と感じました。笑

どんな命でも、命が重要であることは、誰でも小学校ぐらいで習うと思います。笑
それを小学生にではなく、大の大人に言うなんて…笑

「黒人の命は重要だ!」
「そんなもん知っとるわー!」

とケンカしている大人を思い浮かべてしまいました。笑

勉強になったこともたくさんありました。
私は、アメリカの黒人歴史月間に関して全く知らなかったです。これを機に、「アメリカでは2月が黒人歴史月間なんだ。」と知ることができました。アメリカで黒人がどんなふうに感じているか、垣間見れた気がしました。


アメリカやカナダのコメディアンは、社会問題や時事問題、政治ネタに関して、忖度なく話します。それが恐ければ、コメディアンをやっていけないそうです。

「タブーな事こそ、話そう」という姿勢があり、誰も触れない問題こそ、コメディアンは触れていくそうです。

また、アメリカやカナダでは「本当のことを言う」ことが、お笑いになるそうです。頭の中で考えていることや、社会問題やニュースを、ふと、俯瞰で見てみる。冷静に客観的に見てみると、思わずツッコミを入れてしまうほど、面白いことってありませんか?笑

それを、ステージの上で忖度なく話すのが、スタンドアップコメディーだそうです。


バンクーバーで活躍する、日本人女性のコメディアン。

ここまで、アメリカのコメディアンばかりを、ご紹介してしまいました。ここでカナダのコメディアンをご紹介します。といっても、彼女は東京生まれ、バンクーバー在住の方です。(カナダ人じゃないんかい、と思われた方、ごめんなさい。)

Yumi Nagashimaさん、という方です。

こちらは、YumiさんのYouTube ビデオ。12分ほどのトークショーです。日本語字幕がなくて残念ですが、英語ができる方、英語に興味がある方や勉強中の方は、是非見て頂ければ嬉しいです。

Yumiさんが話してる内容をかいつまんで、少し日本語に要約してみますと、こんなことを話しています。

最近、ステージネームを、ユミに変えたんです。
ユミ•ナガシマからね。
たくさんの白人が私の苗字を言い間違えるから。
多分、白人は広島と長崎に罪悪感があるのかな。笑
だって、黒人は私の名前を言い間違えないもん。
まぁ、黒人は日本に爆弾落としてないからね。笑
…2回もね。笑


(中略)

小さい頃、白雪姫は日本人だと思ってたの。
だって、白雪姫はゲイシャのように白い肌をしていたし、黒髪だったし、そして何より、7人のブスの白人男性を世話していたわ。


日本のポルノ、見たことある?
ワオ、気持ち悪い人!笑
見たことある人なら分かるとおもうけど、日本人の女性はどこにも毛がないの… 頭とアソコ以外はね。
だから、ちょっとココが膨らんでるように見えるのよね〜笑

私のお父さんは、とても過保護だったの。
「ユミ、少しアドバイスがあるんだ。
もし異性に対して素っ気無い態度をとりたかったら、
大きな茂みを作りなさい。
ゲットするのが難しいようにね。」
だから私は「わかりました〜」って言っておいたわ。笑

これはジョークよ、今は私はバンクーバーに住んでるわ。私は”西洋化”されたの。
でも日本に帰って、温泉を楽しみたい時に、少し問題なの。温泉では、みんな裸になるのね。

何でか分からないけど、毎回脱衣所で下着を脱ぐ時、他の女性からの批判を感じるのよ。多分彼女たちは、私をなんかちょっと日本人じゃないと感じているのかもしれないわ。傷つくの。

想像してみて、年のいった女性に囲まれていることを…
大きな茂みを持った、女性に囲まれていることを…
異性に対して素っ気無い態度をとっているのよ…
私のアソコはとてもスキがあるように感じたわ。茂みという守りもなくて…

私は彼女はたちにこう言いたかったわ。
「私はまだ日本人よ!」
でも、私のお母さんは…あ、私のお母さんは大きな茂みを持ってるんだけどね、笑、「日本に帰ってこないで、そして私のように大きな茂みを育てるのよ!」って言うのよ。笑

(中略)

私はセックスが得意じゃないの。エッチないやらしい話ができないのよ。でもこれは、日本のポルノビデオに責任があると思うの。

だって、白人のポルノでは、女の子はとても協力的で肯定的なのよ。「oh yeah, とても濡れてるわ〜」とか言うの。

でも日本のポルノでは、女の子はあんまり話さないわ。
泣くのに忙しいからね。

大爆笑しました。笑
勇気あるYumiさんに、拍手を送りたいと思います。

このトークショーを観ている方にとっては、日本を知るきっかけになると思います。若い人に、第二次世界大戦を知るきっかけになるかもしれないですし、日本の男女格差を垣間見ることができるかもしれないです。

やはり、教養になる、勉強になる、知るきっかけになる、と言うのが、こちらのお笑いのカギのようだなぁと感じました。


「日本人女性で、スタンドアップコメディーをする」ということは、とても勇気が必要なことだと感じました。私は彼女のその勇気に惚れました。

英語でのトークはもちろんのこと、こちらの笑いのセンスを理解してジョークを言うのは、簡単なことではないと感じます。さらに、下ネタ、社会問題、時事問題などと、ジョークの内容は満載です。


日本では、このように「女性が公の場で下ネタを言う」ことは考えられません。女性のお笑い芸人なら、下ネタを言うことはあるかもしれませんが、自分の身体やセックスについて赤裸々に、面白おかしく話すことはあまりないと思います。

アメリカやカナダでは、こうやって性に対してオープンに話せる文化があるんだなぁと感じました。


お笑いは教養?!

私も、私の旦那さんも、お笑いが大好きです。旦那さんは、「良いお笑い芸人は、考えるきっかけを与えてくれる。インスパイアしてくれる。」と言います。

私はお笑いへの考え方の違いに、目が飛び出るほど驚きました。笑

お笑いって、笑うためだけにあるんじゃないのか…?!
インスパイアとか、考えるきっかけとか、そんなものまでお笑いに求める…?!

と思いましたが、そこまで求めるそうです。笑


そうなると、日本のお笑いが、アメリカやカナダで流行らない理由が、なんとなく分かってきました。笑

もともと、アメリカやカナダはWhy?の文化です。何をするにも、なぜか、なぜそれをするのか、なぜこう感じるのか、なぜを考える習慣があります。

日本のお笑いに対して、アメリカ人やカナダ人は、「なんでそんなことするの?」となります。もうそうなると、一発アウトです。笑

また、お笑いに求めるものも違いすぎます。日本では、笑いを求めますが、カナダやアメリカでは、インスパイアや考えるきっかけ、教養を求めます。


私は旦那さんと暮らし始めてから、アメリカやカナダのスタンドアップコメディーを見るようになりました。最初は興味がなくて、「面白いのかな…」と思って見ていましたが、旦那さんの解説もあり、だんだんと感覚が変わってきました。

特に下ネタに関しては、見る目が大きく変わりました。女性が自分の実体験について、自分の性癖について、赤裸々に、面白おかしく話している。それは、紛れもなく教養でした。

中には、歳をとるにつれての身体の変化や、妊娠中の身体の話、出産の話まで、全てを赤裸々に語ってくれる人までいます。妊娠中でお腹が大きいのに、ステージに立つ人まで…笑

ストーリーを鵜呑みにすることはありませんが、最初にあった「アソコは汚い手で触らないこと。」というように、彼女たちがレッスンとして伝えようとしているポイントは、とても大切なことを伝えようとしているのだと感じました。


スタンドアップコメディーを見る価値。

このように、私は旦那さんから、アメリカやカナダのお笑いの良さを教えてもらいました。今は、両方大好きですし、両方見ます。

(ちなみに旦那さんも、昔日本に住んでいたので、日本のお笑いを知っています。私が教えるまでもなかったです。笑)

私は英語を知りながら、スタンドアップコメディーを毛嫌いしていたことを少し後悔しました。もし、もう少し早く、スタンドアップコメディーに出会って、沢山の女性の経験談を聞いていれば、無知だった若い頃の私の行動は変わっていたのかもしれません。

また性に対して「私は変なのかも…」と不安になることも少なかったかもしれません。性に対してオープンに話すことは、ある意味でとても大切なことだと思います。


スタンドアップコメディーは下ネタばかりではありません。笑
社会問題、時事問題、政治ネタ、ニュース、色々あります。その度に知らない世界があり、その度に「勉強になったな」と感じることがたくさんあります。

また、勉強になるだけでなく、勇気づけられる時もあります。

この動画のタイトルは、「女性が強くてマジで面白い20分間。」 女性がお金について話す、レイプされたことを爆笑して話す、自分がレズビアンであることをイジる。

シビアな話題について、素直に、直球で、愉快に話す彼女たちの姿から、私はとても勇気を貰いました。

生きていく上で大切なことを学べるかもしれない、スタンドアップコメディー。たくさんの人に知っていただき、日本にも良い影響が与えれたら嬉しいなぁと思います。


まとめ。

今回は、アメリカやカナダの、スタンドアップコメディーについて書きました。

「少し見方が変わったかも。」と感じてくれる方がいれば、とても嬉しいです😊

Netflixでは、最初にご紹介した、デイヴ•シェペルさんのトークショーが日本語字幕付きで見ることができます。私の旦那さんによると、「彼はコメディアンを超えて、哲学者になった。」とまで言ってました。笑

「笑いプラス教養が欲しい!」という方には、オススメです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。


The hardest thing to do is to be true to yourself, especially when everybody is watching.
- Dave Chappelle

もっとも難しいことは、
自分に対して「本当である」ことだ、
特にみんなが自分を見ている時にね。
- デイヴ•シェペル












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