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読む前の人生には戻れないっていう禁断のエッセイを読んでしまった【読書感想】

読む前の人生には戻れないって知ってて、読まないことを選択することはわたしには無理だった。


なんといっても、「禁断」という言葉には人を魅惑的にいざなう強さを感じたからだ。誘惑されてしまったといっても過言ではないかもしれない。


こわごわとページをめくる。やばい……。


まえがきの最初の一行目からパンチをくらわされ、読むまえにあえなくテクニカルノックアウトされてしまうところだった。ふぅ~


そこにはこう書いてあった。

「人生を狂わす、禁断の書」

弱火でトロトロ書くように



著者はこのお方。


どうしよう…。

わたし…狂わされちゃうの!?

いいの?ほんとにいいの!?

読む前の人生にはもう戻れないんだよ!!??



こんな感じでわたしの脳から危険を知らせるアラームがビービー鳴り響く。


それでも読みたい気持ちが勝ったのである。


しかしさらなるパンチ力の文章がつづき、読みながら意識はあるのか鼻血が出てないか確認する始末。

「読む前の人生には戻れない」

「自分を変えたいとか変えたくないとか、関係なく変わってしまう」

「本当の自分に気がついて、今とは全然違う人生になっちゃうかもしれない」

「あれ?もしかして今の生き方ちょっと違う???ってことにきがついてしまう」

弱火でトロトロ書くように


覚悟が必要だった。


読む前の人生に戻れなくても、気づけば自分自身が変わっていて、自分の生きたい人生を選ぶという覚悟をもって読みすすめていく。


読みはじめると止まることも止めることもできず、もっともっとと、末吉宏臣という人間のことが知りたくてたまらなくなる。



すんごくやさしいの。



ウソがなく、等身大で、こんな風に書いていいんだ、こんなこと書いていいんだと、わたし自身が末吉宏臣という大きな毛布にくるまれジワーっと体の芯からぽかぽか温められ、いつの間にか気張っていた肩の力がスーッと抜け、ホッとしているわたしがいたのだ。



何回読んでもホッとできる。それはまるで、そのまんまのあなたでいいんだよと受け入れられているかのよう。



それが、末吉宏臣さんの『弱火でトロトロ書くように』


一度毛布にくるまれてしまった心はもう戻る道さえ忘れ、戻ることを拒み、いまいる地点が心地よく、どんなことがあっても大丈夫なんだ、きっと。



そっと幸せな気持ちにさせてくれる。そんな本。

※Kindle Unlimited対象


わたしが読んだのはこれだけにとどまらず、シリーズ全話読破した。生きかたやつむぐ言葉がステキで、肩肘はらずときには野心的で、穏和でとにかく人間らしい人。



うーん、もっとピッタリ合う言葉がありそうだが、わたしの語彙力では表現できないのがもどかしい。



あ、読んでいて「そうそうそう」と首がもげそうなほどうなずき、かゆいところに手が届くようなそんな気持ちにもなったな〜。



末吉ワールドに惹きこまれること間違いなし。読む前には戻れない禁断のエッセイ、読む覚悟がありますか?

どうにもとりとめもなく締まりのない感想文で恐縮ですわ。笑



Revenge Day56クリア

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