小説【雨の匂いとシャンプーの香り】2
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玄関にいる千春にバスタオルを渡すと長い髪をふきながら言った。
「ありがとう。おばさんは?」
「通夜の手伝い行くって。俺も後から行かなきゃ行けない見たいなんだけどさ…」
「そうなんだ…」
「中入れば」
「いいよ。私はここで…」
「カゼひかれても困るし、中入れよ」
「うん…」
千春を自分の部屋に通した。
「懐かしい…小さい頃と家具の配置あんまり変わってないんだね…」
「えっあぁそうかも…」と返しながらタンスからスエットを探し渡した。
「ありがとう…」
「着替え終わった