投資の始め方(3)NISAを活用しよう!
この記事では、NISAとは何なのか、投資とは何なのかについて説明します。
これから投資をした方はぜひご覧ください。
投資とは何なのか
投資と聞くと何を思い浮かべるでしょうか?おそらく投資経験のない方の多くは「投資=ギャンブル」といったイメージではないでしょうか。結論から言ってしまえば答えはNOです。
ではまず初めに、投資とギャンブルの違いについて説明していきたいと思います。
投資とギャンブルは何が違うのか?
例えば、ギャンブルの1つパチンコについて考えていきます。下記がパチンコのイメージですが、パチンコ遊戯者の2人の出資金7万円をパチンコのお店の人たちを含めて3者間で分け合る仕組みです。
3者間のトータルの金額はパチンコ遊戯者の7万円だけでそれが増えも減りもしません。
次に投資についてみていきます。
2万円分を投資した場合、会社はその2万円分を使って何かしら事業に投資をし商売をします。そのことで売り上げが増え、利益が30万円手元に来ました。
会社は投資してくれた投資者(株主)に対して配当金(銀行預金の利子のようなもの)という形5万円分を渡します。
2者間のトータルの金額は、2万円から増加して32万円となりました。これがプラスサムというものです。
このように投資とギャンブルでは大きな違いがあります。投資の場合はその金額を元手として会社は商売を始めてお金を増やすことになりますが、ギャンブルの場合、軍資金の取り合いになりお金は絶対に増えないのです。
因みに好きな方も多い「宝くじ」ですが、この考え方から「ギャンブル」と言えます。
株式投資とは
株式投資とは、企業の株と交換にお金を企業に渡します。企業は貰ったお金で新たな投資を行い売利上げを増やしていきます。投資をした側は見事企業の売り上げが増えたことで、企業側から保有している株の数に応じて報酬として配当金を貰うことになります(配当金を出さない企業もあるため絶対もらえるものではありません)。
また、お金と交換した株自体も値段があり、これが上下変動しています。人気がある企業であればこの株自体も値上がりし、他の投資家に保有している
株を売ることで交換お金以上のお金がもらえることがあります。
他には、個人投資家の間に人気がある株主優待があります。これはすべての企業がやっているわけではないので調べる必要があります。企業によってもらえるものも違うのですが、株を持っているだけで何か食料品や割引券などを定期的に送られてくるのは楽しいものです。
これを整理すると
以上の2つもしくは3つの利益があります。
株主優待の検索は下記からご覧ください。
株式の他にも、投資信託などもあります。
投資信託は簡単に言うと、プロの運用者にお金を預けて運用してもらう商品です。売買日数が株式よりも長く、株式は売却して3日後に現金化されるのに対し、投資信託は商品によって日数が違いますが5日間以上かかります。投資信託を詳しく知りたい方は下記からご確認ください。
通常の口座(課税口座)とは
NISAとは、儲かったお金が非課税となる口座のことです。
基本的には投資を行うと利益の約20%の税金が徴収されることになります。
まずNISAの話しの前に通常の口座で投資をしたらどうなるかについて説明します。
(例)
100万円投資をし、20万円儲かった場合
20万円のうち、約20%の4万円が税金として徴収される。
そのため、実際に手元に残る利益は16万円程。
以上の流れが課税口座で行われます。普通はこの流れになりますが、NISAは課税されない特別な口座なので、NISAで投資をしていれば利益がまるまる手元に残ります(4万円が徴収されず、20万円が手元に残る)。
NISA(口座)とは
以下がNISAの概要なのですが、2024年以降制度内容が変わります。
大きく変わる点はジュニアNISAが終了となる点です。18歳未満の方の投資についてはジュニアNISAを使えましたがこれができなくなります。
24年以降は18歳以上のみとなる点に注意をしてください。
2024年以降のNISAについて説明します。
NISAのポイント
NISA口座で投資し利益となった場合、課税されない
1人1口座しか開けない
NISA、つみたてNISAどちらかしか利用できない
期間が決まっている
NISAで投資ができる上限金額がある
つみたてNISAは投資できる商品が指定されている
以上がポイントとなります。
(1)NISA(口座)で投資し利益となった場合、課税されない
通常は、利益に対して約20%課税されるものが、NISAでは課税されません。
例えば、100万円投資をして、20万円利益が出た場合、通常は4万円課税されて、手元には16万円(20万円-4万円)が残ります。
しかし、NISAでは、20万円の利益がまるまる手元に残ります。
(2)1人1口座しか開けない
1人1口座しか持つことができないため、どこか1つの金融機関にしか開けません。
主には証券会社、銀行でNISAを開くことができます。
例えば、A口座にNISAを開いたら他の証券会社や銀行などで同時に口座を開くことはできません。
(3)NISA、つみたてNISAどちらかしか利用できない
これは、NISAかつみたてNISAのどちらかの選択制になります。
口座開設をする際に選択することととなります。
(4)期間が決まっている
上記図表の通りで
・NISAは、投資した時点から5年間の間に得た利益は非課税
・つみたてNISAは、投資した時点から20年間の間に得た利益は非課税
イメージは下記のようになります。毎年NISAなら102万円と20万円、つみてNISAなら40万円を投資できます。
(5)NISAで投資ができる上限金額がある
・NISAは、計122万円(うち20万円はつみたてNISAと同様)
・つみたてNISAは、40万円
NISAは、20万円は国が指定した商品のみに投資ができます。基本的に投資信託に投資ができ、個別株は投資できません。
102万円の部分は株式、投資信託に投資可能で、株式優待が欲しい方はこちらが良いかもしれません。
また、NISAの102万円を利用するためには、原則として、1階部分の積立投資を行う必要があります。
つみたてNISAですが、国が指定した商品のみに投資ができます。つみたてと書いてある通りで基本的には毎月積み立てて投資をすることになります。
因みに、金額はすべて使い切らなければいけないかというとそうではありません。上限額の内で使用可能ということになります。
(6)つみたてNISAは投資できる商品が指定されている
つみたてNISAは、投資信託とETF(上場投信、投資信託を株式のように売買できる)です。具体的に何の商品があるのかですが、下記の金融庁が掲載しているものからご確認ください。
NISAの注意点
NISA口座を開設する金融機関は1年単位で変更可能です。ただし、開設済みのNISA口座で既に株式・投資信託等を購入している場合、その年は他の金融機関に変更することはできません。
NISAの102万円を利用するためには、原則として、1階部分の積立投資を行う必要があります。
期間終了後、1階部分で購入した投資信託については、つみたてNISAの非課税投資枠への移管(ロールオーバー)による継続保有が可能です。
NISAの保有期間5年間が終了した場合、NISA制度がまで継続してある都市であれば、NISAの限度額を使用して延長(ロールオーバー)が可能です。
NISA保有期間終了後、ロールオーバーを選択されないと、課税口座に移動されます。その際、取得価格が移行した日の価格になります。(実際の取得価格よりも低い価格だった場合、課税口座移行後、実際の取得価格に戻ると課税対象となります。) 例:100万円で購入→80万円で課税口座へ移動→100万円に戻ったので売却→80万円から100万円の20万円分は利益として認識され20%課税される。)
損益通算ができない。
株式数比例配分方式にしていないと、配当金、分配金が課税されてしまう。
(6)損益通算ができない。
NISAは利益が出れば良いですが、損した場合、他の利益と損益通算ができません。例えば、A株、B株ともに通常の課税口座で買って、A株が10万円の損、B株が10万円の利益だった場合は、プラスマイナスゼロ(B株の利益10万円−A株の損10万円で利益ゼロ)なので課税されることはありません。しかし、A株をNISAで買って10万円の損、B株を通常の課税口座で買って10万円の利益となった場合、B株10万円の利益に対して課税されます(約20%で2万円税金として徴収されます)。
イメージは下記のようになり、NISA口座の取引内容は考慮されず(儲かっても損しても税金の計算には入れませんよという感じです)、課税口座内だけを見て税金の判断をすることになります。
(7)株式数比例配分方式にしていないと、配当金、分配金が課税されてしまう。
下記はロールオーバーの例です。NISAの投資可能額を使って保有期間の延長ができます。投資をしていると5年間は意外にあっという間に経ってしまいますので、まだ保有したい場合はロールオーバーをしましょう。
以上がNISA口座の概要です。
NISA口座を使ってお得に投資を始めてみてください!
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