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デジタルツインの概要と提供価値について

*今回の記事は1800字程度です。

こんにちは、にゃごんです。

今回は、昨今はやりの、
デジタルツインについて書きます。

デジタルツインってこれから流行しそうだけど、
結局どういうことで、どんな価値を提供できるの?
といった点について書きたいと思います。

こちらの記事を書くに当たって、小宮昌人さんが書かれたメタ産業革命を参考にさせていただきました。

それでは、さっそくいきましょう。

デジタルツインとは

定義・概要

デジタルツインとは「デジタル空間上の双子」を意味し、現実の世界にある物理的な「モノ」から収集した様々なデータをデジタル空間上にコピーし、再現して可視化・シミュレーション・最適化する仕組み全体を指す。

メタ産業革命 小宮昌人

デジタルツインは、小宮昌人さんによると上記のように定義されています。

言い換えると、
デジタルツインとは、現実世界の情報をデジタル空間にコピーすることによって、現実の世界に起こり得ることをより予想しやすくし、より最適な選択をできるようになる仕組みである、と言えると思います。


提供価値

デジタルツインの提供価値は、大きく4つ挙げられます。

①現実世界のデジタル再現(空間・設計・レイアウトなどデジタルツイン生成)

②デジタル上でのシミュレーション・改善(デジタル上でのシミュレーションによる事前検証・改善など)

③ ②の結果の現実世界への反映(シミュレーション結果の設備・機器・ラインへの反映、XRによる現実世界へのデジタルデータを通じた指示など)

④現実世界のセンシングデータ・実行結果をデジタルへ連携(製品・車両・ライン稼働データ、人作業状況などのデータ連携による①モデルの高度化など)

メタ産業革命 小宮昌人

これらの提供価値をループして循環させることによって現実世界の改善の速度と精度を高めることができる、という点にデジタルツインの本質があるのではないか、と思いました。



実施例

国を挙げて実施している例としては、バーチャル・シンガポールが挙げられるでしょう。

https://compassmag.3ds.com/ja/virtual-singapore/

動画を見てもらうと速いと思うのですが、
実際の現実空間のシンガポールがデジタル空間に再現されており、
建物の大きさや駐車台数、木の本数まで意味情報として記録されています。

「可視化」という点においては、よくご理解いただけるのではないでしょうか。

このようにデータを収集しデジタルツインとして再現したモノを、すべての人が使えるようになることで、現実世界の最適化を各自行うことができる、というメリットがとても大きい反面、個人的な情報に関わるデータの処理については、法律などの整備を進める必要があると思われます。


このような、都市空間上における利用という例においては、日本の企業も実施しています。

たとえば、大林組は、横浜市網島地域のスマートシティに参画しており、SCIMと呼ばれるデジタルツイン技術を提供しています。

こちらのサイトを見ていただけると分かると思いますが、通行状況であったり、気象情報などの様々なデータをリアルタイムで収集し、それを可視化することができています。



2つの実施例を挙げましたが、大林組がまちづくり×デジタルツインについて面白い構想をしているので紹介させてください。

https://www.obayashi.co.jp/kikan_obayashi/upload/img/061_IDEA.pdf

デジタルツイン上のまちに、誰もがアクセスすることができ、そのデジタル上のまちの中で個人が自由にまちを改善することができるようにし、その案についてデジタル上で話し合いを行った結果、票を集めた変革が実現する、といった構想です。

まちづくりといえば、街に住む人達のニーズや課題を吸い上げ、国や企業が主体となって都市開発プロジェクトを推進する、というやり方が従来のモノですが、それを民主化し、街に住む人同士で細かいニーズや課題についての改善案を話し合うことができるようになる、
そのようなまちづくりを「Own Town」として大林組は構想しています。

不動産業界に就職予定の私としては、今ある仕事が揺らぐような話に思えますが、より全体の最適化を行う上でとてもいい構想だと感じました。


最後まで読んでいただいてありがとうございました!

良いなと思ったり、何か感じたことがあれば、
スキやコメント、フォローでフィードバックをいただけるとありがたいです。

それでは!

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