見出し画像

日中トラベルサミット2022レポート|テーマ型セッション 市場最前線「スノー&アドベンチャートラベルの可能性」

新たな「地域共創」の場づくりを目指す一般社団法⼈⽇中ツーリズムビジネス協会(東京都新宿区 代表理事 王璇、以下CJTC)は、第5回目となる『日中トラベルサミット2022』を開催しました。2023年2月21日(火)前夜祭と称し中国の旅行会社との商談会、商談会参加者や登壇者、関係者が集う交流会を実施し、2023年2月22日(水)にオンラインフォーラムを開催しました。


B2セッションでは、「スノー&アドベンチャートラベルの可能性」をテーマに、テーマ型セッションを行い、モデレーターのIBリーディング 代表・日中ツーリズムビジネス協会 監事理事 坪井 泰博氏
を始め、以下4名が登壇しました。

<モデレーター>
IBリーディング 代表・日中ツーリズムビジネス協会 監事理事 坪井 泰博氏
 
<パネラー>
株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイド 執行役員 星野 司氏
㈱ニセコリゾート観光協会 事務局長 山口 浩史氏
JTIC.SWISS 代表 山田 圭一郎氏

◆各登壇者による取り組みの紹介
まず最初に、各登壇者より現在進めている取り組みについて、ご紹介いただいています。
前置きとしまして、今後、アジア、特に中国からの ウィンタースポーツを目的にした訪日が爆発的に伸びる可能性があり、データによれば2030年には1000万人に届く可能性もあるというお話がありました。

中国でのスキー場の開発コンサルティングの経験を活かし、日本の
スキー事業に貢献
株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイド 執行役員 星野氏

中国では今、スポーツにすごい関心を持っているということでスポーツ振興、特にスキーの活性化がどんどん と増えている。
スノーボーダーの方々もどんどん増えており、数字で見ると先シーズンでは2154万人の訪問者がいたとの報告を受けております。この方々が日本に目を向けているというようなお話も聞きき、中国で勉強したことを日本のスポーツ事業、スキー事業に生かしたいと思っております。


夏場のアドベンチャートラベルとスキースノーボードだけではない冬の ニセコ+α
ニセコリゾート観光協会の山口氏
一つはアドベンチャートラベルや修学旅行の受け入れ、コンテンツを拡充させていっております。ニセコでダイバーシティを感じてもらう、英語含めたSDGsといったプログラムを旅行会社に提供しながら非常にたくさんの海外に行けない修学旅行生や学校に来ていただいています。
もう一つとしては、パウダースノーが世界的にも有名になっているということで冬場のプロモーションに成功しましたが、スキースノーボードだけではない冬のニセコ+αも取り込おり、また重きは夏場のお客様の集客にも今取り組んでいます。

ヨーロッパでのリゾート形成やスノーワードアドベンチャートラベルを踏まえ、日本の自然環境を生かした滞在の仕方
JTIC.SWISS 代表 山田氏

一つは官公庁の国際競争力の高いスノーリゾート形成の促進に向けた検討会の委員、そしてもう一つは北海道のアドベンチャートラベル協議会の顧問をしております。実は、昨年スイスでの開催だったのですが、アドベンチャートラベル世界大会が今年は日本の北海道で開かれます。ヨーロッパって日本と比べると実は、自然自体の多様性や豊かさがなく、まさに日本の高温多湿な気候の中で生殖している動植物というのは、宝だと思います。そこで展開される様々なスポーツアクティビティだけではなく、いろんな滞在の仕方に私は可能性があると思っています。

日本のリゾート活性化のために、ヨーロッパで学ぶこと、または 取り入れるべきこと
マーケティング的に言うとポジショニング 、自分たちのスキー場はどういうお客様に楽しんでいただけるのか、どう満足していただけるのかということを考えて、マーケティング展開する。そういう意味では、日本はサービスの提供の仕方の質の高さや多様性の部分では、私は日本のリゾートはもっともっといろんなポジションを取って本格スキーや、初心者もしくは スキースノーボードはできないんだけど雪で楽しみたいって方まで受け入れられるような、ある意味ヨーロッパの受け入れが多様性の良い所っていうのをぜひロールモデルとしていただければいいんではないかというふうに考えております。

オーバーツーリズムの状況になった時の対策
㈱ニセコリゾート観光協会 事務局長 山口氏
インフラの整備が 追いついてないという状況が原因としてありますので、DXの見える化をしていく動きを今取っております。具体的には、運輸局、振興局と話をしてタクシーやバスの越境での営業ができないか、もしくは実証実験的にデマンドバスを走らせるとか、白タク今よりUberシステムみたいなそういうことも、少しずつ視野に入れている動きは出てきています。まだ冬はできてないのですが、夏場でお互いの行政権を超えてバスを走らせる、スカイバスオープン特別バスを走らせました。そういうことも取り組みとしては始めております。


ヨーロッパを例に国の2025年に消費額1人の20万円増の目標には
JTIC.SWISS 代表 山田氏

マーケティング的にも新規の顧客開拓かリピーター獲得で1対5の法則とか、いろいろ世の中にありますが、やはりお客さんを獲得しやすいのと、ただリピーターになればなるほどリピート率が高くなっていくわけではなく、満足度をどんどん上げていかないとお客様の期待を裏切ることになります。商品サービス化することによってある意味客単価を上げるとその自然な物価高に合わせて、積極的モノの値を上げることも可能です。ただ最近満足度だけではなく、実はその満足の先にその地域に対する愛着度、顧客ロイヤリティが高くないとお客様も戻ってこない、ということが非常によく現実問題としてわかりました。
コロナの間、初年度ヨーロッパのスキー場のほとんど閉めましたが、スイスだけが感染対策して開けました。昨年EUの各国のスキー場もフランス、ドイツを開けるとやっぱ戻られました。来ていた時にはすごく満足度が高かったのに、次の年には戻ってしまう。これ何かって言うと地域に対する愛着度や思い出というのがあって、やはりその地域でなくてはならないっていう風にお客様からそういう風に思っていただくことが大事です。

株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイド 執行役員 星野氏
一つは作動の活性化作動を利用してお客様に非日常生活をというようなことも考えております。
もう一つ大連の中で大きなフィールドがありますので、非日常生活を取り上げていただく、アドベンチャーということで体験スポーツなども山の中でやっていただいてホテルに宿泊していただくというようなことも考えております。

JTIC.SWISS 代表 山田氏
いろんなアウトドアアクティビティを通年で用意しているというお話をするのは簡単ですけども、ヨーロッパから見る日本は自然の多様性がすごく素敵で、日本の国立公園は人が住んでいる、要は生活がその中にある。自然だけでなく生活文化がそこにはあり、環境の中に人の生活があってそこをフィールドとして戦えるのは強みでありポジショニングの部分ではヨーロッパが太刀打ちできないようなものを持っているので、うまく素材を活かし編集すれば世界が方打ちできない状況もあり得ると思います。

㈱ニセコリゾート観光協会 事務局長 山口氏
日本というのを、その地域を感じられる、表現するような商品をしっかりと考えていく。さらにそこにアドベンチャートラベルの要素というのを盛り込んで、形を作っていく、という風に考えています。プラスしてあとは世代向けの対策は考えていきたいです。これからお父さん、お母さん、子供とおじいさん、おばあさんという世代も増えていきますので、その部分をみんなが楽しんでいけるというような対策を考えていきたいです。最終的にはライフスタイルのプロモーションとして取り組んでいくということを中心に考えています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?