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【新卒ストーリー】点と点が線になる。事業開発に飛び込んだその先に見える景色-Vol.16 稲垣大雅 -

みなさん、こんにちは!
株式会社サーキュレーションの新卒採用チーム、佐藤里緒菜です!

サーキュレーションでは、創業当初より新卒採用を行ってきました。
2016年の1期生をはじめとして、現在は新卒7期生までが入社しており、新卒入社メンバーは総勢70名以上になっています。

新卒入社したメンバーは会社を創っていく担い手として、コンサルタントやマネジメント職だけでなく、マーケティング・広報・人事などあらゆる領域で活躍しています。

そんな新卒でサーキュレーションを選んだ社員が、どんな想いで当社に入社をし、様々な困難に直面しながらもどのようにそれを乗り越え、現在どんな活躍をしているのかを紹介したいと思います。

今回は2020年新卒入社の稲垣大雅さんにインタビューしました。
2度目のインタビューとなる稲垣さんは、新人賞やMVPの受賞などプロシェアリングコンサルタントとして活躍したのち、現在は新規事業へ挑戦をしています。
今回はそんな稲垣さんに挑戦のきっかけや軌跡について存分に語っていただきました。


プロシェアリング本部FLEXY部コンサルタント|稲垣 大雅(いながき たいが)
プロシェアリングコンサルティング本部 FLEXY部 コンサルタント
三重県四日市市出身。立命館大学経営学部を卒業後、2020年4月に新卒5期生としてサーキュレーションにジョイン。インサイドセールスを2ヶ月経験した後、サービスチームのコンサルタント、新規事業部署を経て、FLEXY部の新規事業に挑戦中。

1:入社時から抱いていた起業(新規事業)への想い

ーー稲垣さんはプロシェアリングコンサルタントからキャリアをスタートして、その後異動され新規事業に挑戦されていますよね。まずはこれまでの経歴を簡単にお伺いさせてください。

稲垣:
2020年4月にサーキュレーションへ新卒で入社し、サービス業界のお客様を担当するプロシェアリングコンサルタントとしてキャリアをスタートしました。その後、2022年にリーダー昇格し、そこからはリーダーとしてメンバーマネジメントを担っていました。
また、コンサルタントとしての仕事を通じて「自分自身で事業を創りたい」という想いが強くなったので、リーダー業務と並行しながら社内の新規事業提案制度(※)を利用して、経営陣に新規事業のアイデアを提案する活動も行っていました。時にはお客様のビジネスを拡大させるために自身で新規事業案をいくつか考えてご提案したり、関係性の深いプロ人材に壁打ちさせていただくこともありました。

そういった活動の中で新規事業に本格的に携わりたい、自ら新規事業の立ち上げを行いたいという気持ちが強くなり、経営陣と相談した上で新規事業立ち上げを専任で任せてもらえることになりました。

※新規事業立案制度:経営会議にて自らが考えた新事業をプレゼンテーションの形で行い、社長に直接投資を検討してもらえる制度

稲垣さんの入社のきっかけやコンサルタントとしての歩みと成長についてはこちらをご覧ください。

ーーありがとうございます!「事業を創りたい」という想いが強くなったとのことですが、もう少し具体的に教えていただけますか?

稲垣:
僕の父が起業を経験しているんですが、そこにずっと憧れがありました。子供がいる状態で会社を辞めて起業するってすごく勇気がいることだと思うんですが、そんな中でも2回会社を興していて。幼い頃からその背中をずっとみてきたので「起業することが働くことだ」とも思っていましたね。

ーー素敵なお父様ですね。稲垣さんの仕事からは情熱を強く感じるので、それはお父様の影響なのでしょうか。

稲垣:
そうですね。ビジネスパーソンとして尊敬する人は父なのですが、自分が父に全然近づけていないという焦りのようなものがありました。その父に追いつくために、プロシェアリングの提案を通じて経営を学ぼうと必死でした。もしかしたらその行動が周囲には情熱として伝わっていたのかもしれませんね。

そんなに父の背中を追うなら起業しろよって話もあるんですが、僕の場合は「社長になりたい」という所にモチベーションは生まれず、「好きな仲間と共に、事業立ち上げの経験をしたい」と感じるタイプでした。
サーキュレーションの社内に居ながらできる起業に近いことって何だろうと考えた時に、事業づくりに挑戦してみたいなと思いました。起業ではないけれど、新規事業への取り組みは父の背中に追いつくための挑戦そのものでした。

2:立ちはだかった意志の弱さ

ーー実際に新規事業立ち上げという挑戦をスタートされていかがでしたか?

稲垣:
いやー想像以上に難しかったです…。正直に言うと舐めてました。
コンサルタント時代にお客様の声もたくさん聞いてきたし、新規事業のことも勉強してきたし、人より色々なビジネスを見てきたし、とすごく新規事業を理解したつもりでいたんです。
しかし、いざ事業を自分事化した途端に知識やスキルはもちろん、当事者意識や誰かに批判されても絶対にこれが正しいと言い切る意志が圧倒的に足りないことに気づきました。

上長のむーさん(当社の創業メンバーで執行役員の村上)から毎日のようにフィードバックをいただいていたのですが、最も回答に詰まる質問が「たいがは、本当にそれをやりたいの?」でした。知識や経験は後で何とでも補えますが、事業にかける「熱意と覚悟」は補えません。僕に欠けていたのは、この強い意志だったんですよね。
意志が弱い中で新規事業をやろうとすると、テクニカルなところに寄ってしまったり、「あ、なんかこれビジネスにできるかも!」という短絡的な考えになってしまったりするんですが、そんな状態では「じゃあそれって誰が使うの?」と聞かれた時に答えられないんです。アイデアだけが量産されて、何も深まらない時期がしばらく続きました。

社内では僕が新規事業の専任になったことが徐々に認知されていったので、出社するたびに「頑張ってね!」と声をかけていただいていたのですが、応援してもらっているのに前に進めていないという焦りや周囲からの見え方を気にして、勝手にプレッシャーを感じるようなこともありましたね。
周囲の方々は純粋に応援してくださっていただけで、プレッシャーをかけようなんて微塵も思ってなかったと思うんですけどね(笑)

ーーそんな時期があったんですね。しんどいことが多い分学びや成長も多かったのでは、と思うのですが、その辺りも聞かせてください!

稲垣:
そうですね。成長ポイントとしては大きく3つあります。
1つ目は知識の量が増大したこと、2つ目は周りを巻き込む力がついたこと、3つ目は思考のプロセスが鍛えられたことです。

当たり前ですが、新規事業を考える上では多角的な知見が必要です。ビジネスを1から考える上でどの業界/業種で検討を進めるのかなど、広い情報の海の中から絞っていかなければならないので、常に情報にアクセスし続けないといけません。海外メディアから情報収集をすることもあり、それだけで以前より圧倒的に知識量が増えましたね。

2つ目の周りを巻き込む力については、例えば、「社内のメンバーの友人知人を紹介してもらう・社外のコミュニティに属してひたすら声をかける・SNSでDMしてユーザーインタビューを依頼する」などを行いました。生の意見を聞く事が最も重要なプロセスとなる中で、そこで億劫にならず、適切にご相談をし、会うべき人に会いに行く。この経験をできた事も非常にありがたく思っています。これまでは個人の手の届く範囲の中で動くことが多かったのですが、このような経験から周囲の人を頼って巻き込むことの重要性、そしてその力を付けられたと感じます。

最後に、思考のプロセスが鍛えられたことは本当によかったです。むーさんからの日々のフィードバックでは、テクニカルなアドバイスはもちろんのこと、シンプルかつ明確で真髄となる問いを常に問い続けてもらいました。「その事業ってなんでやるの?」「なんでその市場が成長するの?」「その事業って『誰の』『どんな課題を』『どう解決するの?』」「ひとことで言うと、どういうこと?」などといった具合です。(もちろん、もっと具体的な考え方・方向性のアドバイスなどもいただきました。)知識も経験も意志もまだまだ至らない自分に、嫌な顔一つせず向き合い続けてくださったむーさんにはとても感謝しています。

3:新しい挑戦を決意した背景

ーー現在はFLEXY(※)部に異動して新規のサービス領域に挑戦されていると聞いていますが、どんな背景があったのでしょうか?

稲垣:
FLEXY部の目指す世界観と自身が考案した新規事業の方向性に親和性があったため、むーさんと相談の上でFLEXY部内でのチャレンジへと移行することにしました。

僕が起案したアイデアは、最終的に3つほどに着地しました。その内の1つは海外エンジニアを活用し、日本の慢性的なITエンジニア不足を解決したいといったものでした。海外エンジニアの活用はある程度浸透していますが、失敗事例も多いことから活用に後ろ向きな企業様も多いです。一方で、国内エンジニアのリソースは枯渇し、ひたすら「エンジニアが足りない」という声は絶えません。
「顧客が後ろ向きなら、この事業はダメかな...」と思ったことは何度もありましたが、それは新規事業とは言いません。「負」を解消してこそ、新規事業です。そして少しずつではありますが、海外エンジニアを今までと違った座組み・テクノロジーを用いて解決したい、と意志を込められるようになっていきました。

このように考えていたのと同時期に、FLEXY部内でも新しい領域に関するプロジェクトがスタートしていました。このタイミングで自分もこのサービスに携わり、「海外エンジニアの活用における知見」を蓄え、自身の実現したい「あるべき、海外エンジニア活用の方法論」を導き出したいと考えました。FLEXY部としての方向性、そして僕の想いがマッチし、FLEXY部に合流する形で継続的に新規事業にTryしています。

※FLEXY:ハイクラスの業務委託エンジニアと企業の経営課題をプロジェクト化し解決するサービス。2016年からサービスを提供開始し、7年目となる今、所属メンバーは現在約50名の組織となっています。

ーー自身の意志の弱さを痛感したと仰っていましたが、それを乗り越えられたんですね!

稲垣:
まだ完全に乗り越えたとは言えないかもしれませんが、今はFLEXYの新サービスという既存のスキームに乗りながら、 そのプロセスに自分の意思を込めてやっていくことを選びました。最近は、以前まで抱いていた「起業が絶対的なゴールだ」という固定観念も薄れ、あくまで起業は1つの手段に過ぎないといい意味でも気付くことができたため、FLEXYでの業務を通じて、誰に批判されても絶対にこれだ!と言えるような強い意志を持てるようになりたいなと思っています。

4:「点と点はつながる」挑戦を経て抱いた想い

ーーFLEXYに異動されて3ヶ月ほどだと思いますが、今感じられていることがあれば教えてください!

稲垣:
手前味噌ですが、改めてプロシェアリングって素晴らしい事業だなと、自社のサービスの可能性を感じています。
ありがたいことに裁量をたくさん与えていただいているのですが、その中で自分に不足するピースを埋めてくれるようなプロ人材って、事業推進において本当に必要だなと思ったので、元々プロシェアリングの可能性は信じていましたが、より強くお客様に必要性を伝えられるようになった気がします。

ーープロ人材を活用する側としての観点が増えたんですね!FLEXYの新規サービスの今後についてはどのようにお考えでしょうか?

稲垣:
まずはやり切ることで見える景色があると思っているので、先のことはあまり考えていません。強いチームを創ることと売上を上げることにまずは集中していきたいですね。

こんなチームでありたいなという想いはあって、国内ではなく常に海外を視野に入れて行動できるチームでありたいです。詳しいことはまだお伝えできないのですが、世界各国で活発になっている市場規模に比べると今僕たちが戦っている日本というマーケットとても小さい。かつまだまだ成功事例の少ないけれどポテンシャルが非常に大きな場所を選んでいるので、今ある仕組みを当たり前と思わずに、常識から外れて考えられるようなチームを創っていきたいです。

ーー素敵です!改めて新規事業へ挑戦をしたからこそ見えた視点や社内のメンバーに伝えたいことはありますか?

稲垣:
そうですね。スティーブジョブズの“Connecting the dots”(点と点をつなぐ)という言葉を借りると、やっぱり点と点は線になるなと感じています。それは意図的に起こすことは難しいのですが、点と点は繋がることを知っておくだけで、行動のハードルは下がると思います。

例えば、以前プログラミングスクールに半年程通っていたことがあるのですが、当時は何に繋がるかわからないけど、起業をする時に、自分でプログラミングが出来たら良いよな〜程度の気持ちで始めました。当時、僕はエンジニアになりたい訳でもなく、既存の業務でプログラミングが必要になった場面もありませんでした。
しかし今FLEXY部で新サービスの立ち上げに関わることになり、その中でシステム開発に関する大量のインプットが必要になるのですが、あの時のプログラミングスクールでの勉強が関連する知識のインプットスピードを格段に上げてくれています。プログラミングスクールに通った経験がなければ、ちんぷんかんぷんでキャッチアップだけで多くの時間を費やしてしまっていたと思うので、あの時スクールに通う選択をしてよかったなと思っています。

その時はひとつの点でしかないものでも、いつかそれが繋がって線になるんだなと実感しました。ひとつの点を信じて日々の業務に向き合うことで、どんなことでも頑張れる気がします。最初は信じる事しかできないですが、一度成功体験を持つ事ができると、「ここも繋がるかもしれないぞ...!」というアンテナが立つようになりますし、そうなると強いですよね。

ーーかっこいいですね!そう考えれば今は多少辛いと感じることだとしても意味があると信じて頑張れそうです!

最後に記事を読んでいる皆さんにメッセージをお願いします!

稲垣:
夢を持っている人はもちろん、夢が明確でない人も、積極的に挑戦できる環境に飛び込んでもらえたらいいなと思っています。
僕の高校の先生から言われた「夢ある限り道は続く」っていう言葉があるんですけど、僕はその言葉が大嫌いで(笑)僕は「夢がなくても道は続く」って思っています。
絶対に成し遂げたい強い意志のような夢がなくても道は続くし、自分なんかって思ってる人でも、もがく中で自分の意志が見つかることもありますし、もがいているプロセスこそが道なんじゃないかとも思っています。

新しいことに挑戦することは大変ですし、勇気がいりますが、やりたいと思った時に背中を押してくれる環境がサーキュレーションにはあります。

社内の制度などもうまく活用して、是非新規事業にチャレンジをしてみて欲しいです。想像以上の発見・成長があると思います!

ーー稲垣さん、インタビューのお時間をいただきありがとうございました!!!

この記事を読んでくださった皆さん、サーキュレーションに少しでも興味を持っていただけたら、ぜひこちらもチェックしてみてください!

最後までお読みいただきありがとうございました!

執筆者:豊島 龍一
編集協力:稲垣 大雅、今井 暁未花