見出し画像

「成果の出ない批判者」だった新卒が、顧客感動賞を受賞するマネジャーになるまで【10周年企画・新卒1期生】

2024年1月6日で設立10周年を迎えるサーキュレーション。当社では設立2期目の2015年から新卒採用を行ってきました。2016年卒の1期生をはじめとして、現在は新卒8期生までが入社しており、新卒入社メンバーは総勢70名以上になっています。

今回は10周年を記念して、改めて創業1年目から今まで各年に入社した「元・新卒」の皆さんを対象に、後輩から先輩へのインタビューをリレー形式で回していきます。
名付けて、Talk Baton(トークバトン)!

創業時の8名から今では300名近くになり、組織も毎年どんどん成長し変化していくサーキュレーションで、どのようなキャリアを歩み、どのような自身の変化を楽しんできたのか。これからどのような未来を描いているのかについて、新卒の先輩・後輩同士ならではの率直な想いを話し合っていただきます!

第1回目はこのお二人!

▶︎ インタビューされる人
新卒1期生(2016年卒)松井 優作さん(以下、優作)
プロシェアリング本部 プロシェアリング・コンサルティング東京支部 製造チーム マネジャー

▶︎ インタビューする人
新卒2期生(2017年卒)佐藤 里緒菜さん(以下、里緒菜)
経営管理本部 ヒューマンリソース部 新卒採用チーム リーダー
※2023年12月時点


志望動機、なし。未開のマーケット、あり。

里緒菜:今日は新卒2期生の私から1期生の優作さんにインタビューさせていただくわけですが、なんだか改まっちゃって緊張しますね(笑) 

優作:そうだね。この3年くらい、コロナであんまり直接話す機会がなかったからね。

里緒菜:その間にお子さんも生まれましたもんね。そういえば優作さんはなんでうちに入ったんですか?

優作:一言で言うと「楽しそう」に尽きるんだけど、理由は3つあって。
1つはビジョンとサービスが新鮮で日本に必要なサービスだと感じたこと。どこかの会社のビジョンには共感できても、やってるサービスはちょっと遠かったりあまり親近感がない…ってことはよくあると思うんだけど、ベンチャーだからこそ、ビジョンがそのままサービスと一体化していて、ワクワクできた。

2つ目は成長環境って言うと陳腐に聞こえるけど、自分が頑張らないといけない環境にも魅力を感じたかな。お客様が企業の社長だったりプロ人材だったり、自分でビジネスを動かされている方と毎日のように話すってことは、自分もめちゃくちゃ勉強しなきゃいけないし、コミュニケーション力も営業力も必要なはず。新卒から毎日打席に立てるのはすごい成長環境だと思った

3つ目はメンバーの魅力。2015年当時はマーケットもできてない状態で、会ったメンバー全員の目が燃えていて、とにかく面接の時間が楽しかったのを覚えてる。

里緒菜:ビジョンと成長環境、あとは社員の魅力があったんですね。

優作:うん。でも当時は10人とか20人とかの組織だったし、メディア露出もほぼなくて、実際何をやってる会社かはあんまり分かってなかったけどね(笑)それでもワクワクして入社しました。

里緒菜:ほぼ創業と同時ですよね。就活で他に悩んだ企業はあったんですか?

優作:
エンタメ系か、うちで考えてた。他の企業も見たんだけど、ESに志望動機が全然書けなくて…。いわゆる「何がやりたいか分からない系学生」だったよ。

里緒菜:うちは聞かれなかったんですか?

優作:選考の中で一緒に創っていくって感じで、志望動機よりもどんな人かを聞かれたな。でも当時は全員忙しすぎて、最終面接が直前で別の人に変わったりしたよ(笑)その時は代打で来たむーさん(※)に予告なしでフェルミ推定させられた。
(※)創業期からいる、元BCGの役員・村上のこと

里緒菜:実は私も同じくむーさんにフェルミ推定を聞かれました!(笑)流石に今は聞かれないと思うけど、創業期のベンチャーの面接って本当に役員の個性が出るもんですね。

組織の成長に合わせて「じんわり」会社が変化していく難しさと面白さ

里緒菜:そういえば、優作さんの入社当時はプロ人材はどのくらいいたんですか?

優作:5000人らしいよ。今から比べるとだいぶ少ないよね。
ちなみに当時はプロ人材データベースなんてなくて、パワポにまとまってたよ。

里緒菜:えっ?パワポですか?エクセルじゃなくて?

優作:うん、パワポです。毎回数千列くらいあるシートからめちゃくちゃ血眼で探して推薦してた。

里緒菜:検索性が悪い…!

優作:ほんとに大変だった(笑)でもそのあとすぐデータベースができて、だいぶ楽になったな。

里緒菜:すごい時代ですね。優作さんが入ってから今まで、一番印象的に変わったことはなんでしたか?

優作:実は「これだ」というのは思いつかないんだよね。でも、文化は人が増えるたびにじんわり変わっていったと思う。入社してすぐの頃は圧倒的に体育会系な文化だったんだけど、50人くらいの組織になった頃から、毎日全社朝会をして全員で大声で挨拶をするようなことがなくなった。

里緒菜:今からは想像できないくらい体育会系でしたよね。

優作:あと土日にキックオフ合宿をしてたのもなくなったし、がむしゃらな熱血ベンチャーから、ちょっとずつ会社として出来上がって、上場までいく過程が見れた。当然、途中には何度も変化につまづいたこともあったりしたけど、そのプロセスは面白かった。今も変わり続けているしね。

製造チーム一筋でメンバーからマネジャーに。日々の活動でやりがいが積み上がる

優作さんの新卒1年目、同期との3ショット。

里緒菜:優作さんは入社以来ずっと製造業界担当コンサルタントで、そのままリーダー、マネジャーになられたんですよね?

優作:そうだね。最初に自動車業界を担当して、部品メーカーやTier2サプライヤーのお客様にプロシェアリングを提案していて、3年半経った2019年8月にリーダーになり、2021年2月からマネジャーになってます。

里緒菜:やっぱりリーダーやマネジャーになると、担当業界も増えましたか?製造業の中でも結構違いがあるものなんですかね。

優作:自動車、半導体、食品、建設機材とか、同じBtoB業界でも結構違うね。マネジャーになって戦略を考えるようになると、メンバーやリーダーの持つ業界のことも知らなきゃいけないから、見る業界は幅広くなったと思う。

里緒菜:私は今HRのリーダーなのでぜひ優作さんに聞きたいんですけど、リーダーからマネジャーになって、どこが変わりましたか?

優作:僕らコンサルタントがいるフロント部門だと、マネジャーは業績の責任を明確に負っている。リーダー時代もユニット業績を見ていたんだけど、社内予算の観点が強いんだよね。その分マネジャーの裁量や責任も広くなる。よく言えば自分の努力次第でなんでもできるんだけど、その分業績結果に対しては逃げ道はないし、どこまでも自責でチームを引っ張っていかなきゃいけない立場になったと思う

里緒菜:より責任と権利が大きくなっているんですね。優作さんの中で、仕事のやりがいはどんな時に感じますか?

優作:これも、「これだ!」というものがあるわけではない(笑)僕は結構小さなことにやりがいを感じるタイプで、サーキュレーションの仕事は特にそういう場面が多いと思う。

営業という側面では、そもそもプロシェアリングという人材活用自体はまだまだ新しいから、その時は契約が発生しなくても、会社のサービス説明の段階でお客様に「面白い!」と言ってもらえるんだよね。その後のステップとしての提案でも、契約締結でも、プロジェクト中の課題解決も、それぞれフェーズが移るたびに別の小さなやりがいを感じるのが楽しみかもしれない。

里緒菜:コンサルタントとしての楽しみは日々の活動の中で積み上がっていくんですね。マネジャーとしてのやりがいはどんなところにありますか?

優作:マネジメントに上がると、メンバーの成長とか、メンバーのお客さんの成功がまたやりがいや喜びとして増えてきた。それに仕事のレバレッジが効かせられるようになったし、やっぱりチームの業績が出た時は嬉しいし。なんか、チリツモなんだよね…。

そういう里緒菜は何がやりがいだったり、面白いと思って仕事してるの?

里緒菜:私も新卒からずっと新卒採用をやってるんですけど、4年目くらいまではビジョンがやっぱり支えでしたね。組織が大きくなっていくと、それぞれ違う価値観を持つ人も増える中で、ビジョンに向かって一つになることも必要で、そのバランスを乗り越えていく感じは面白いなと思うし、そういう組織を創るプロセスで新卒採用は結構大事だと思っています。

最近は今まで積み重ねてきた経緯も踏まえて、300人に組織の規模が近づくにつれてある種の「ヒリヒリ感」を感じてますね。その難しさに向き合う中で感じる、仕事の厚みや深みはやりがいかな。組織も時代も変わる中でやっぱり毎年学生の傾向も変わるし、「今年はこんなことがあるのか〜!」ってフラットな気持ちで驚きも感じつつ、変化を楽しんでいます。

新卒時代、僕と働きたいと思う人は「ゼロ以下のマイナス」だった


新卒時代の優作さん。成果が出る前は「営業スキルもなく捻くれていた」そう

里緒菜:優作さんは社内の顧客感動賞のファイナリストとしてプレゼンもされていましたよね!お客様に寄り添って高い成果を創出されていて素敵だなと思うのですが、経営者やプロ人材との仕事は最初難しかったと思います。新卒の頃はどうやって勉強していたんですか?

優作:とにかくおすすめされた本は選ばず読んだかな。ただ、一番変えてよかったのはスタンスだったと思う。実は入社当時はコミュニケーション能力も営業スキルもなくて、しかも捻くれてたんだよね。

里緒菜:どんな風に捻くれてたんですか?

優作:例えば他の人が、業界に深い知識がなくてもその人自身の愛嬌やキャラ付けが強みで売れていた場合は、「俺の方が勉強してるのに」って思ったりして批判的に見てしまっていた。

里緒菜:なるほど〜。そのスタンスが変わったきっかけはあるんですか?

優作:シンプルに僕の成果が出てなかったからだね。
昔は「コミュニケーション力なんて小手先だ」って軽んじてたから、そこに対する課題認識も努力もできていなかったんだけど、自分なりに業界の勉強をしても全然成果が出なくて。これは何か変えないとやばいなと。

そもそも営業には売上をあげる責任があって、それを果たさないまま周りの人を斜に構えて批判したりしている自分ってダサいな、とその時に初めて自覚した。多分、当時の僕と働きたい人ってゼロどころか、マイナスだったんじゃないかな。もはや一緒に働きたくない人間っていう…。

里緒菜:変わったきっかけはそのショッキングな「気づき」だと思うのですが、具体的にどうやって乗り越えたんですか?

優作:最終的なゴールは「人に動いてもらうこと」だと意識するようにした。人に動いてもらうには「自分がどう伝えたか」より「相手にどう伝わったか」が大事で、だからこそ自分の営業スタイルに固執せず、お客様に合わせてその人が心地よいコミュニケーションスタイルを取ることが大事だと気づいたな。この意識だけでだいぶ変われたと思う。

里緒菜:細かいコミュニケーションスキルの習得というより、意識が大きかったんですね。

優作:まあ…治らないことはいっぱいあるんだけどね。余計なギャグとか、余計なブラックジョークとか…。

里緒菜:優作さんの有吉みたいなギャグ、好きですけどね(笑)

優作:ありがとう。人を傷つけるのだけはダメだと気をつけてるよ(笑)

今は製造チームのマネジャーとして、チームの業績もそうだし、メンバー一人ひとりに成長機会を提供し続けられる環境を創っていきたい。その中で一人でも多くこのチームで一緒に働きたいと思ってくれたり、この仕事を誇りに思ってくれる人が増えればいいなと思ってます。

里緒菜:優作さんと言えばマネジャーの戦略発表の時に製造業界への熱意を毎回語っていらっしゃったのが個人的には印象的です。私も製造業が日本を支えてきたというのは知識として理解してるんですけど、優作さんだから感じる「製造業の可能性」を改めて聞きたいです!

優作:「製造業の可能性」なんて、僕が語るのも烏滸がましいな(笑)

里緒菜の言うように、製造業はずっと日本を支えてきた産業で、これまで培ってきた「ものづくり」の知見やノウハウは世界でもすごく強い。日本の製造業には、ニッチだけどグローバルでトップシェアを誇る製品がたくさんあるんだよね。

一方で、優れたものづくりの現場仕事は、いわゆる3Kのイメージを持たれやすい。さらに直近はDXとかSDGsとか、ものすごく強い「外圧」が来ていて、企業は変わらざるを得なくなっているのが実情だと感じてる。

里緒菜:ものづくりの技術は高いけど、企業自体は変わらないといけないビジネス環境になっているんですね。嵐の中にいるような感覚なんでしょうか。

優作:そう、まさに嵐。こういう外圧に対してうまく対応して、自社を成長させつつ変わっていく手段の一つとして、プロシェアリングはすごくいいソリューションだと思う。

これは製造業に限らずだけど、やっぱり人材不足で、採用しようとしても採れない時代になっている。コンサル会社に発注し続けられる財務基盤を持つ会社はいいかもしれないけれど、それ以下の売上規模の会社が自社だけでは解決できない経営課題にぶつかったらコンサル会社に出すお金はないよね。

僕らが担っていきたいのはそこで、ずっとどこかに頼り続けるんじゃなく自社で回せるようになるために、プロシェアリングを活用することが一つの選択肢になってほしい。プロ人材の経験・知見を企業の担当者が吸収して、社内のケイパビリティにしていく選択肢を提示できることに、僕らのビジネスの意義というか、やる価値があるんじゃないかと思ってます。

目の前のことを頑張っていたら、次の挑戦が見えてきた

里緒菜:採用活動の中で新卒からよく聞かれるので教えて欲しいのですが、優作さんの将来のキャリアビジョンや展望はありますか?

優作:僕は2、3年のスパンで考えている。今はとにかく製造チームをうまく成長させて、製造業界でプロシェアリングが当たり前になるようにしたい。その中でメンバーの成長曲線がぐっと上がるだろうし、より働きやすい環境も整えたい。その先は…わからない!(笑)

里緒菜:割と短期のスパンでキャリアを考えるタイプなんですね。

優作:昔からずっとそうなんだよね。これまではそのスパンがわかりやすく役職が上がるタイミングと被っていたけど、僕は特に「リーダー、マネジャーになりたい」と思って仕事をしたことはなくて。目の前のことを頑張っていたら、何か新しくチャレンジする機会が見えてきて、、それがたまたまリーダー、マネジャーという役割だった、という感覚です。

里緒菜:結果的には新卒最速でマネジャーに上がってますよね。

優作:でも覚えてないんだけど、僕は入社時に「3年で辞める」って言ってたらしい(笑)もう本当に覚えてないや。今じゃ考えられないくらい別人だね。

里緒菜:別人だ!(笑)

里緒菜:最後に、優作さんが思うサーキュレーションの好きなところを教えてください!

優作:そうだね…。言葉にするのは難しいけど、「全部が混在している」感じがいい。常に伸び代がある状態というか、そこが好きだなあ。もちろん既にビジョン、サービス、メンバーも素敵なんだけど、その全てにまだまだ伸び代がある。

どこまで行ってもパーフェクション(完成形)はないというスタンスで、いつも何かに「もったいない」と思いながら変化し続けている会社なのが好き。そういう「もったいない」差分を自分で見つけて、新しいことに挑戦したり、自らが変わっていくことができるのは醍醐味かな。

うちの会社のビジョンって「世界中の経験・知見が循環する社会の創造」っていう、すごく大きな目標を掲げてるよね。当然その分、実現にはものすごい努力が必要だと思う。ある意味、理想との乖離に苦しみながらも試行錯誤して楽しんでいる人たちの集まりで、それが好きな人にとっては天国だけど、合わない人もきっといるだろうね。

里緒菜:優作さんの考える時間がこれまでの質問の中で1番長かったですね。なんだか、重みを感じます(笑)単純に「ビジョンが好き」「人が好き」だけじゃなくて、ビジョンと現実に葛藤してきた重みというか。

優作:7年分だからねー、やっぱりそんな無邪気には言えないよね!(笑)社員20人未満の「ド」ベンチャーからもう今300人だよ?

里緒菜:大きくなりましたよねー!300人いたら同じビジョンに共感していても本当に多様な価値観が出てきて、向き合い方にも正解がないからこそ面白いですよね。

優作:それも含めて、これからも葛藤しながら伸び代を埋める楽しさを味わっていきたいな。

里緒菜:1期生のリアルな話が聞けて、すごく面白かったです!ありがとうございました。

サーキュレーションの新卒採用に興味を持っていただいた方は、ぜひこちらからも会社の雰囲気を知っていただければと思います!