感情に囚われない…
バランス主義はややもすると妥協しやすい状況に総じて陥りやすい傾向があります。
日本という国は地政学的に北にロシア、日本海を挟んで朝鮮半島、さらに沖縄県内から10キロ先に台湾、そしてすぐ先に中国大陸があります。
第二次大戦後のアジアの動乱に台湾建国、朝鮮戦争、ベトナム戦争が勃発し、その当時から推移して現在に至る重要なポイントはやはり中国の動向です。
こと東アジアにおける経済のリーダーシップが日本から中国にシフトチェンジしてしまった点は非常に大きいと考えます。1990年代初頭はまだ経済的に発展途上にあった東南アジア諸国の中でも、今や1人あたりの国内総生産が日本より勝っている国が多いのは、日本との貿易よりも中国との貿易を優先しているのが実情で、劇的な人口減少が無いのが共通しています。
分かっているとは言え、こうして数字で表されるとかなり、たじろぎます。
これはある種の文明論で成長が行き着けば自ずと人口減少に向うとした社会統計学の流れにあるのは確かでしょう。
しかしながら、こうした想定が読まれても政治が手を打てなかった理由は何故か。私は大きく2点に集約されると考えます。
・財政的に偏重の社会保障制度
・東京への人口一極集中
各論についての検証はありますが、くだいてみると世帯が増えれば双方解決すると言って過言ではありません。
人口減少の根幹は世帯が増えない、加えて晩婚化に拠ります。
人々の考え方の変化に政治が対応できないのは、何より本音と建前の整合性を国民自体が取れていない故です。
これを詳細に語ればキリが無くなります。
昨今の中東やミャンマー、ウクライナとある時期、平穏無事な状態が過酷な現実転化を目の当たりにされるのは、マスコミよりもインターネット情報の速さが駆け巡る時代の最中というのも、不思議な感覚に陥ります。
自分の日常と隣合わせの出来事と捉えている、まさに映画の“関心領域”に生きているのです。
とかく自分はバランスが取れているとの思い込みは現実に既に取り込まれていると思考すべきなのです。
日本ではその芽は摘まれたと思われていた石破茂氏が自民党総裁に就任し、内閣を発足します。
市場はいきなり円高に触れました。
これは幸先の望みとみるか否か。
群集心理
個
バランス
感情に囚われないリテラシズムが求められます。
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いびつな恐怖に支配される映画『Chime』。国内外で熱狂的なファンを持つ黒沢清監督最新作。
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主演は、吉岡睦雄。名バイプレイヤーとして数多くの作品に出演してきた吉岡が、黒沢監督作の初主演を飾る。
チャイムとは何なのか、どこから聞こえてくるのか、人を狂わせるサインなのか......。
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