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noteで性別が言えなかった素朴な呪縛

 僕は、今まで、noteで、自分の性別を宣言してない。

 これは、「はっきりと言えないから」じゃない。

 僕は、心と体の性別にズレを感じたことはない。
 異性に興奮して、異性に恋をしてきた。

 少なくとも、三次元の経験ではそうだった。
 だから、自分の性別は、分かってるつもり。

 でも、言いたくなかった。

 あえて言わないことでミステリアスな雰囲気を演出しています……とかいうのは、僕にとって、後付けの理由。

 もっと、根の深いところに、言えなかった理由がある。


 子どもの頃……言ってしまうと、学校でのお話。

 学校ってところには、女の子・男の子の理想のイメージが蔓延してる。
 僕は、その範疇に収まってなかったんだ。

 ……って言い方をすると良く聞こえるけど。

 簡単に言うと、「キモい」と言われ続けてきたんだ。


 ………あれ?

 これって、別に、性別を直接否定された訳じゃないよね…?
 でも、そう言われた理由に、性別が深く関係してたと感じてる。

 どうして……???


 あぁ……そうか。

 【異性】から、言われ続けてきたからか。

 だから、自分の性に自信がなくなった。
 異性として、僕は「キモい」だけなんだと。
 そう思い込まされた。

 これが、この呪縛の根源なんだ。




 ………ひとつ、思いついた。

 この呪縛を、ほんの少しでも解きほぐせるように、今、ここで、僕の性別を宣言するってのはどうかな…?
 ……とか、思ったけど………。

 怖い。
 変な汗出てきた。

 ……………いや、でも、うん。

 言おう。

 無理して言うわけじゃない。
 いや、ちょっと無理してるかもしれないけど。

 ただ、言ったほうが、今後、noteで書ける幅が拡がる。
 僕という存在の印象も輪郭も、よりはっきりとお届けできるようになる。

 かつて、すけべをカミングアウトしたときも、そんな感じだった。
 あれ、けっこう心地よかったから。

 そして、ここでなら、言っても、大丈夫なんじゃないかって。
 キモい、なんて言われないんじゃないかって。
 そう思わせてくれる読者さんがいるから。


 ………ふう。


 はっきりしないミステリアスさに惹かれてた読者さんには、ごめんなさい。


 僕は、心も体も、男の人です。
 女の人に恋をする、男の人です。


 ……言っちゃった。

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