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【スペイン旅】コルドバへ、圧巻のメスキータを見に

こんにちは。

ドイツ・ミュンヘンに留学中の大学生、桜です。



留学終盤でばたばたしていて久しぶりの更新。
そろそろ留学の話もアップしなければ…

今回はイベリア半島一周旅、スペイン南部の街・コルドバ編。


セビージャ→コルドバ


現在地はセビージャ。

朝のセビージャ・サンタフスタ駅から、今日の旅は始まります。

サンタフスタ駅
ホームはこんな感じ

コルドバまでの移動は、renfeを使っての鉄道移動。
公式サイト↓で事前に買っておいたチケットで乗車します。


一時間もかからずに到着しました、コルドバ。


世界遺産の街歩き


空は相変わらず砂と雲でどんより。

サハラ砂漠から飛んでくる砂が空を覆う、スペイン独特の春の天気を感じながら、朝から街歩きです。

コルドバは、かつて8世紀から13世紀にスペインがイスラム教徒の支配下にあった時代の中心都市で、特に10世紀にはヨーロッパで最も栄えた都市の一つ。
街全体が歴史遺産の宝庫で、石畳の道や白壁の家々が並ぶ旧市街は、世界遺産にも登録されています。

どんどん進む

パティオが美しい街並み


歩を進めると、白壁と随所につるされた植木鉢が目を惹きます。

これはスペイン・コルドバの特徴的な建築様式である、壁に植木鉢が吊るされている「パティオ」というもの。

旧市街を歩くと必ず目にするパティオは、イスラム時代に遡ります。
コルドバの気候は非常に暑く、建物内に涼しさを取り入れる工夫として、植物や水を使ったパティオが発展したそう。

そして植木鉢がつるされる壁は白く塗られているのが一般的で、日差しを反射し涼しさを保つための工夫だそう。
5月には「パティオ祭り(Festival de los Patios)」が開催され、地元の住民が自分たちのパティオを飾ってその美しさを競い合います。
この時期には、壁一面に植木鉢がつるされ町全体に花が咲き乱れるそうで、5月に行ってみるのもよかったかなあと思ったり。


これはお土産屋さん。パティオ祭りはこんな感じかな


ほかにも、イスラム文化がここに花開いたのを感じさせる、色とりどりのアラベスク模様のお土産たち。

金欠留学生、買いたい気持ちをぐっとこらえます



KKK…?


そして、この日はどうやら町全体でお祭りのようなものがあるらしく、
凄い人通りと祭囃子の音だったので川沿いの大通りに様子を見に行ってみると…


ん・・・?

あの秘密結社では?

これはアリなのか?
こんなに大々的に???

自分がその場にいること自体に少し焦りながらも、至近距離で行進を観察。



ちなみに、アメリカの白人至上主義の秘密結社・KKKの衣装はこんな感じ。

まるで同じやないか、と思い調べてみたところ、

これは「セナマ・サンタ」と呼ばれるスペイン各地で行われる復活祭の前の聖週間(イースター週間)に行われる宗教行事らしい。
そして、街の人が白いフードのついた長いローブを着て行進する姿がKKKに似ているというのはよく言われる話らしい。

この服装は「ナザレノ」と呼ばれ、中世からのカトリック由来のもので、罪の悔い改めを表すために顔を隠し、行進は罪を清める象徴としてのものだそう。


担いでいるみこしは「パソ」というらしい

他にも、兵隊さんのような恰好をした人が楽器を鳴らして更新していたり、中には小さな子供もいて、すごくイスラム風の景色の中にカトリックの祭りが溶け込む様子に不思議な感覚を覚えました。

凄い人だかり


ローマ橋


街の中心を流れるグアダルキビル川にかかっているのが、1世紀ごろのローマ帝国に起源をもつ、ローマ橋。

エジプトのアレクサンドリア、ベルギーのアントワープなど、ヨーロッパ各国に存在したローマ帝国の植民都市の重要な一つであったコルドバには、交通や交易の要所として機能する巨大な橋が建てられました。

中世には橋の周囲が要塞化され、イスラム教徒の支配下で何度か改修されているのが現在の姿。

セナマ・サンタを一目見ようとやってきた人々で一杯。

反対側に渡ると、コルドバのランドマークであるメスキータを大きく見渡すことができました。

そして目線を下へ向けると、パレスチナの旗。
これも昨今の情勢を記録しておける景色の一つなので、写真に収めておきました。

今じゃヨーロッパじゅうでイスラエルやパレスチナの旗が掲げられていて、終戦後も写真を見返すたびに、ニュースやSNSがその話題で埋め尽くされるこの時期のことを思い出すのかなあと思ったり。

橋を渡って戻るとまたお祭りに遭遇。人混みは好きではない


メスキータ


ここから、コルドバ観光のメイン。

先ほども少し触れた、メスキータへ向かいます。


メスキータ(Mezquita)はスペイン語で「モスク」を意味する言葉。

ここコルドバにあるメスキータは、元々イスラム教のモスクとして建てられたものが、後にカトリック教会によって大聖堂に改装されたため、現在は「メスキータ・カテドラル(Mezquita-Catedral)」と呼ばれています。


外観
外観

イスラム建築とキリスト教建築が見事に融合した内装を見るのが、コルドバの街に来た目的。

Google検索するといろいろなサイトがヒットしますが、
チケットは公式サイトで底値で&確実に。↓


メスキータとは、「モスク」を意味するスペイン語。
西ゴート王国時代の境界に起源をもち、8世紀のウマイヤ朝時代に本格的にモスクとしての建設が始まりました。

その後はルネサンス、ゴシック、バロックなどのさまざまな様式によって増築が繰り返され、現在は世界遺産に登録されています。


入ってすぐ見える、赤と白に塗られたレンガでできたアーチが続く部分は、初代のウマイヤ朝時代に西ゴート王国の境界に付け足す形でつくられたもの。

古代ギリシャ建築をイスラム教のモスクの中で見ることができる、とても面白い区画。

そしてこのあたりから一気に礼拝堂感が増してきます。

天井の造りは豪華絢爛なキリスト教様式。
照明がこれまた繊細な彫刻を見事に際立てます。

ここはまるで、セビージャで見たアルカサルのような、非常にイスラム文化的な造り。

どこに目線を向けても素晴らしい眺めなので、スマホのシャッターを押す手も止まりませんでした。

斜めから見てみるのも綺麗↓

そして奥の方へ進むと、ゴシックとルネサンスが融合した素晴らしい礼拝堂が。

その華やかさと荘厳さは、バチカンのサン・ピエトロにも引けを取らないほどだと私は感じました。

横についている小さな礼拝堂↓

壁の彫刻がいちいち素晴らしい

木の艶を目で存分に味わう

上を見上げてひたすら歩き回っていました。

こんな写真も。


スペインいちのパノラマビュー


そしてなんと、このメスキータ、塔の上に上ることができるんです。

時間になると階段前に集合し、係のお兄さんとともにずらずらと上へ。


途中で見渡すことができた中庭も、綺麗に整備されていて素晴らしかった。


だいぶ上ったところで頂上部分に到着。
大きな鐘の下からのぞいてみると、

思わずかわいい・・・!と声が出るような、
白壁と赤屋根と、そして適度な彩りが美しいコルドバの街並み。

どのアングルを眺めても、ひたすら続く白壁の街並みに、写真を撮るのも忘れて見入ってしまいました。

バルセロナやグラナダでも高いところから町を見下ろしたけれど、私はここが一番好みかもしれない。
まさにスペインいちのパノラマビュー。

春以外の空が青く晴れ渡った季節にも、もう一度この景色を見てみたいなあと思いました。

今上った塔はこんな感じらしい。
塔に使われていた木材?かな?

コルドバの猫さん


メスキータから出て歩いていた時に見つけた心温まる景色も。

水車?のうえに

わかりますか?

おそらく家族でしょう、シャム柄の猫たちがみんな水車の上ですやすや

毛づくろい

ベストショット↓

ネコとの出会いを、色々な国を旅するうえで一つの楽しみにしている私なので、こんな素敵な風景に出会えてもう今日は大満足。


ちなみに橋の上はまだ大混雑の模様


ユダヤ人街


最後に。

コルドバでもう一つ見ておかなければならない場所が、ユダヤ人街です。

15世紀末、カトリックの王様によって追放されるまでは、ユダヤ人はイスラム統治のもとある一定の宗教的・経済的自由を得てコルドバで暮らしていました。

:「ユダヤ人」のスペイン語

そして、追放される直前まで彼らが住んでいた地区が現在も残っています。


コルドバらしく、パティオで装飾がされていたり、

シナゴーグも発見。

狭い道とずっと続く白壁が特徴的な、すこし閑散とした素敵な街角でした。


1日で観光を詰め込んだコルドバはここまで。

鉄道とバスを駆使して5都市を回ったスペインを抜け、次回はついに、イベリア半島一周旅さいごの都市・ポルトガルのリスボンへ向かいます。

最後に、ぼうっと浮かび上がるメスキータが美しい夜のローマ橋を↓


人種差別とかいろんなトラブルに見舞われたスペインでしたが、街は美しくてご飯は美味しくて、いつかもう一度訪れたいなと思う国でした。

その時はもう少し、アジア人差別に反発できるようになっていたい(笑)


それではまた!


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