中国で人気な日本酒 中国進出のキーは現地を知ること
みなさんこんにちは。
近頃、コロナ禍による「家飲み」の需要が高まっているという報道を見かけることはありませんか?
外出自粛要請や酒類提供中止の影響で、自宅でお酒を楽しむ方が増えているようです。家飲み需要が高まるにつれて、お酒のおつまみをこだわる方も増えているようで、各社新商品開発に力を入れているとも言われています。
若者のビール離れや、消費者の低価格志向でビールの売上が低下する一方で、発泡酒や新ジャンルと呼ばれる比較的低価格な商品の人気は高まっているというデータもあります。
中国のお酒業界はどのような実態なのでしょうか?調査してみました。
中国への酒類輸出
2018年3月にジェトロが発表している「日本酒輸出ハンドブックー中国編ー」によると、2017年に日本が中国へ輸出している農林水産物・食品のうち、アルコール飲料は第4位です。輸出量は過去10年で約7倍になっており、理由は高級日本酒の人気が高まったことなどがあげられるようです。例えば、日本でも有名な「獺祭」は中国での人気も高く、贈答用に購入する方も多いといいます。
日本酒や焼酎を製造している企業の中国進出は、1990年代〜2000年代にかけて活発に行われていたようです。
中国進出企業の成功事例として、日本の中谷酒造株式会社をご紹介します。
中谷酒造株式会社の100%関連会社として、中国で”中谷酒造有限公司”を設立し、日本酒作りをしています。
嘉永6年創業の中谷酒造は1995年に中国進出し、以来30年近く中国・天津の醸造所で日本酒を製造しています。北京や上海など主要10都市に営業拠点を構え、数千店もの日本食レストランと取引しているそうです。
記事では中国進出成功の理由について
中国での成功の背景には中谷社長の優位性があげられるだろう。蔵元を継ぐ前は総合商社に勤め、中国の事情通であったことと、中国語が堪能、中国法務にも長けていた。
と考察されています。需要を見込んで進出しただけでなく、現地の情報をよく知った上でビジネスを展開していったと思われます。実際に、進出したはいいものの現地に馴染めなかったり、パートナー企業に巡り会えず撤退してしまった企業も多いようです。現地のことをよく知るということは、中国進出する上で重要なことだと言えるでしょう。
電気自動車の影響で貴州茅台酒の株価が急騰?
中国酒のひとつに白酒(パイチュウ)というお酒があります。世界三大蒸留酒の一つに数えられる程有名な蒸留酒で、特に「貴州茅台酒」というメーカーがその代表格です。
中国では古くから飲まれており、日本での知名度も高い貴州茅台酒ですが、長年品薄状態が続いているようです。
理由は中国での人気が再燃し若者の間でも需要が高まってきていることや、海外の品評会で評価され都市部の高所得者が好んで買うようになったことなどがあるようです。
また、意外なところからの影響もあります。
これは中国のニュースサイトの記事ですが、電気自動車の普及によって、車移動でも飲酒ができるようになることが予想され、貴州茅台酒の株価が急上昇するのではないかと書かれています。
中国在住キタさんに聞いてみた〜お酒編〜
CHReportメンバーで中国在住のキタさんに、お酒事情についてインタビューしてみました。
Q.友人や家族と集まる時は、どんなお酒を飲みますか?
A.40代以降の比較的年齢層の高い方々とコミュニケーションを取る場合は、白酒やワインが多いです。普段は黄酒(ホワンチュウ)」を飲むこともありますね。日本式の梅酒は甘くて若者に人気があると思います。でも友達と集まる時は酒を飲まないことも結構あります。周りの友達はミルクティーの方が好きですね。笑
Q.普段どこでお酒を購入しますか?
A.中国酒ならスーパーですね。日本の甘いサワー類はECサイトで購入することもあります。
Q.日本のお酒で好きなものはありますか?
A.梅酒のソーダ割りや「ほろよい」のような酎ハイも好きです。以前日本にいた時に、コカ・コーラ社から発売している「檸檬堂」にハマりました。笑
Q.ほろよいのようなお酒は中国にありますか?
A.ほろよいそのものも見かけますね。先日、「撸串」する際に、ほろよい1ケース持ってきた友達がいました。笑 人気ですね。
Q.「撸串」というのはなんですか?
A.日本でいう焼き鳥のような串焼きを食べることです。
黄酒(ホワンチュウ)は醸造酒で、有名な中国酒の一つです。白酒に比べてアルコール度数が低く、日本で知名度の高い紹興酒もこの黄酒に分類されます。
一方で、お酒を飲む機会はあまりなくミルクティーを飲む方が好きという話もありました。
こちらの記事でも、“昔ながらの中国酒は度数が高く楽しみながら飲むことができないため避ける中国の若者が増えた“と論じています。反対に、ほろよいなどの低アルコール飲料の人気が高まっているようです。
中国進出にCHReportを役立ててほしい
お酒などの嗜好品は、年齢層や環境などによってどのようなものを好むかは分かれてくると思います。例えば、お酒を中国で販売したいと企画する際には、“どの地域のどんな価値観を持つどんな方に手にとってほしいのか”ということをターゲットとして定めるでしょう。その際、地方の若者というだけ枠ではなく、どんなライフスタイルを送っていてどんな風にお酒を飲むのかということを知ってから、商品企画やマーケティングを行った方が効果的ではないでしょうか?
そんな時、CHReportを役立ててほしいのです。
DSInnovation株式会社は、自分たちが商品やサービスを届けたいと思っている人はどんな人たちなのか?ということをデータを通して知る手助けをしたいと考えています。
中国の消費者動向分析レポート
CHReportとは、中国現地のあらゆるデータソースから消費動向を分析したレポートです。DSInnovation株式会社が中国のパートナー企業から独占的に提供を受けている中国のデータをもとに、それぞれのお客様に合った消費者動向分析をレポートとして提供いたします。
中国のパートナー企業 五節データ(WuJie Data)
五節データは中国で1,000社以上の企業や、機関、団体に情報を提供しているビッグデータサービス企業です。業界も様々で、不動産、家電家具、金融、自動車、生活用品、通信など多岐にわたります。
データ収集する際は、中国の巨大プラットフォームの情報を余すことなく集めることができます。
五節データが収集できるニュースサイト、プラットフォームの一部
・TikTok中国国内版
・淘宝(タオバオ)
・微博(ウェイボー)
これはごく一部でSNSだけではなく、70,000以上のニュースサイトのデータをリアルタイムに収集することも可能です。
新鮮な生の情報が収集できるから、役立つ
五節データは様々な業界、媒体からデータを収集することができ、日本ではDSInnovation株式会社が独占的にデータの提供を受けています。
そのため、日本では手に入らない中国の生の声を収集することが可能です。
また、消費者の嗜好が驚くほど変化する中国市場では「新鮮な情報」が必要です。五節データはリアルタイムに情報収集することができるため、ビジネスに役立つ新鮮な情報をもとに分析することができます。
今後も、こちらのnoteにてCHReportやDSInnovation株式会社の情報をお伝えしていきます。ご興味のある方はぜひお問い合わせください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに。
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