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【読了記録】文春文庫 マスク スペイン風邪をめぐる小説集
はじめに
ここでは、Twitter(現X)に投稿していた、書籍を積んでから読み終わるまでの雑感や感想のメモをまとめています。
作品の高尚な批評やあらすじは含まれていません。
読了した当時の関連ツイートを残すために作成したnoteです。
雑感や感想のメモには、文春文庫 マスク スペイン風邪をめぐる小説集のネタバレが含まれています。
読書メモ
作品タイトル:マスク スペイン風邪をめぐる小説集
レーベル:文春文庫
著者:菊池寛
初版年月日:2020年12月08日
‐‐‐
読了日:2023年1月27日
感想メモ(Twitter/X)
![](https://assets.st-note.com/img/1705503716911-RcOipDOLcz.jpg?width=800)
菊池寛著『マスク スペイン風邪をめぐる小説集』(文春文庫刊)
文春文庫 マスク。
明日から読み始める予定。
菊池寛のスペイン風邪をめぐる小説集。
コロナ禍と約100年前に猛威を奮ったスペイン風邪の状況が似ていることを受けて刊行されたらしい。
マスクの帯付きの方が面白いんだけれど、中古で入手したので、ない。
『マスク』読了。
感想→これだけ読み終わっていたので今更ながら感想。菊池寛の文体をまともに読んだの、これが初めてな気がする。エッセイとして読んだけど、文章が読みやすいしおっちゃんの感性が繊細かつ面倒くさいので面白かった。冒頭の入りが好きだった。あと、医者とのやりとりが好き。
『神の如く弱し』読了。
感想→なんというか、なんとも言えない話だった。名前変えただけでちょっとアレンジ加えたほぼ実話?と思って調べた。そう思ったら、なんともいえない友情ですなぁと。
『簡単な死去』読了。
感想→沢田の人望の無さがなんかリアル。人望のない人が葬儀してもらうまでのあれこれって感じで、葬式やるまでの腰が重い描写を軽くやるときの参考になりそう。
『船医の立場』読了。
感想→吉田松陰が日本から海外に渡航しようとして拒否された話。珍しい皮膚病にかかってしまい、船に乗せるか載せないかのやりとりがある。解説探した。
『身投げ救助業』読了。
感想→短いながらブラックジョークみたいな話で面白かった。自殺する人をたまたま助けたら礼金を貰えた老婆がそれに味をしめて自殺する人を助け続けるって話。いい話で終わらないのがいい。
『島原心中』読了。
感想→途中の展開と終わり方がなんとなく切なかった。自己満足ともとれるけれども。
男の罪は女にとって救いだったのかもしれないが、法には感情がないので。
個人的に好きな話。
『忠直卿行状記』読了。
感想→何も知らなければ、何も気づかなければ、上手く受け流せていれば、と感じる話だった。そして、どいつもこいつも皆、ひとりで納得して腹を切る。
個人的に狂気に陥って暴走して後戻りできないところまでいっちゃったところが好きだったな。救いがない。
『仇討禁止令』読了。
感想→ラストの展開からの切ないオチが最高だった。こういう結末、好きだ。そして、ズルい。手紙を遺して、読んだ相手がどう思っても、当の本人はもう関係のないところにいるっていうのいいわぁ。
『私の日常道徳』読了。
感想→現代でビジネス書出したら売れそうだし、ツイートしたらバズりそうって感じのことを菊池寛がつらつらと並べていた。
人との付き合い方やスルースキルって現代でも大事だよねって思った。
『解説「百年の黙示」辻仁成』読了。
感想→コロナ禍なご時世にあらためて菊池寛の『マスク』が出版されたことに触れている。
約100年ほど前に猛威を奮った流行性感冒(スペイン風邪・インフルエンザ)が現代のコロナ禍の人々の有り様と重なるのはやはり不謹慎とは思えど興味深いし、面白い。
#読了 #菊池寛
文春文庫 マスク
初めて読んだ菊池寛作品(集)。
スペイン風邪が流行っていた約100年ほど前のことを綴った短編エッセイ『マスク』を筆頭に菊池寛の短編作品がまとめられており、表題作の内容は現代のコロナ禍に通じるものがあった。後半は流行病よりも時代劇調の短編小説要素が強い。
更新履歴
2024年01月27日 新規作成
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