見出し画像

500人の前で新しいシニアの定義=プロシニアについて話してみた

大変光栄なことにClubhouseの人気ルーム「朝5時の定番」モデレーターの森戸裕一さんにお声がけ頂き、水曜日の【地方創生から日本創生】のゲストとして呼んで頂けました。『地方創生におけるシニアの活躍』というテーマでお話しさせて頂きました。

日本のDX第一人者である森戸さんからお声がけ。
ちょうど昨日のFacebook投稿を拝見すると、森戸さんのテーマへの想いが伝わってきます。

超少子高齢化社会とデジタル社会を同時に迎えている我が国ですが、どうやって経済をまわしていくのか?社会インフラを維持していくのか?などを本気で考えないと非常に厳しい局面を迎えています。講演や研修などで定年延長などの話をするとサラリーマンや公務員の方々の多くは嫌な顔をされることがあります。「この仕事を続けるなど考えたくもない...」と言われる場合もあります。今、楽しい仕事、やりがいがある仕事に就けているのかということだけでなく、仕事に対しての捉え方が独特なような気もします。定年(60歳)までの生活の糧を得るためにやっていることが仕事なのか、自分の人生の彩を豊かにするために取り組んでいることが仕事なのか。今までの人生80年での人生設計から人生100年での人生設計に変わり、デジタル社会になるとさらに働き方の概念も変わっていくので、やはり学び直す必要も出てきます。DXが普通の概念になっている海外では時代の変化に合わせて学びなおすのが生きていくためには当然のことで、もう学びたくないと思っている人が多いとも言われる日本ではDXが遅れているのも納得できます。デジタル庁ではデジタル推進委員を任命して、デジタル対応が遅れている地域やシニア世代のサポートを行う計画を打ち出しています。デジタルという学びと変革の基盤が整備されれば、人生100年時代、どこに住んでいても楽しいことを仕事にできる人も増えてきそうです。

2022/2/7森戸裕一さんのFacebook投稿より引用

プロシニアの活動で気づいた、シニアの孤独・孤立の原因

最近は孤独死などもニュースにならないほど日常化してきており、シニアの孤独・孤立は特別な現象ではなくなってきました。調査によると65歳以上男性の23%が一週間に同居家族以外の交流がない【孤立】との結果もあります。私もシニアへのヒアリングした結果、特にサラリーマン男性が孤立・孤独のハイリスク群だとわかりました。

1990年代までは社会の中でシニアにも役割りがありました。
お祭りなどの地域イベントや町内会など互助組織の担い手としての役割りです。また、3世代家族や孫の近所に住む祖父母として、現役世代を支える貴重な働き手でもありました。

しかし社会が個別化するなかで、それまであったシニアとしての役割は失われています。2040年には15歳以上の46%が独身となり、親子の世帯は2割まで減少する『リキッド社会』を迎えます。社会がどんどん便利になり相互補助が必要なくなる中で、シニアの役割りはますます減っていくことが考えられます。

だからこそ、新しい社会での役割を自分で見つけていく姿勢が必要になってきています。

多様性が求められる社会では、ひとつの会社しか知らないことはリスクになる

私は既に4回転職しています。外資系では転職するハードルが低いのに対して、国内大手ではいまだに社外へ出ることを裏切った…というような意識もあるようです。私は社外で知り合った人から学ぶことや得たスキルも多く、逆に同じ会社で同質の人間関係しかしらないことはリスクになると感じています。

自分は同質な人間関係の中で生きていないだろうか?

私がシニアについて調べ始めた時、強烈な違和感がありました。それは行政がサポートしている『アクティブシニア』の取り組み写真を見ると、ほどんどが同世代…場合によって同性だけが映っているのです。

その時に知ったのが台湾の『青銀共創』と言う言葉です。若者(青)とシニア(銀)が一緒に新しいものを作っていく。例えばITでもシニアの知恵を若者がITを使ってデジタル化していく。これこそが昔の日本にあった姿だと感じました。

多様な人間関係を得るには、自分から意識して行動する必要があります。

サラリーマン男性が多世代/多様性の中に飛び込めないのは、横のコミュニケーションを学んで来なかったから

サラリーマン男性が孤独・孤立シニアのハイリスク群なのは仕方ありません。なぜなら人生の中で60歳以降に必要となる横でのコミュニケーションの方法を学んで来なかったからです。

学校では先生ー生徒の関係、部活では先輩ー後輩、会社では上司ー部下と常に縦のコミュニケーションで過ごしてきました。その結果、相手のポジションが明確な場合は上手く関係性を築けますが、上下関係がわからないとどうコミュニケーションをとって良いかわかないのです

結果として60歳以降も「元〇〇商事」という名刺を持って回ったり、自己紹介で過去の役職を説明したりするようになります。これを読んで笑っている方もいると思いますが、会社を抜かして自分の肩書きだけで名刺を作ってみてください。会社以外の肩書を書けない人がほとんどだと思います(私も含めて💦)

60歳からではなく、今日から横のコミュニケーションを鍛えるべき

ある日急に孤独になれば、誰もが危機感を持ちます。しかし、シニアの孤独は恐ろしく長い期間で孤独に向かいます。部下を持ちバリバリと働く40代から、50代で役職定年を迎え、60歳からは定年後再雇用契約で働きます。問題なのは本人の能力に関係なく社内でのポジションが変わり、結果として社内での人間関係も変わっていきます。その時になってはじめて、自分の人間関係は社内の…しかもポジションに起因する縦のコミュケーションだっと気がつくようです。

能力ではなく年齢という数字でポジションが変わる会社の仕組みを早急にかえる必要があると思っています。しかし、すぐに社会が変わらないのならば、会社以外の居場所を自分で作るべきです。

私は現在ジュニア~ミドル世代と一緒に、仕事と家庭以外に自分のやりたい事を見つけ、実現に向けて一歩を踏み出すコミュニティを運営しています。そこで重視しているのは多様性です。大学生~50代のメンバーが一緒になってワークをしていくことで日常では得られない考え方に出会うことできます。

固定観念に縛られたノミが飛ぶ方法は、3m飛ぶノミを見ること

朝5時の定番ゲスト 窪山忠成さんの言葉

まずはご自身の関心のあるコミュニティに参加することをお薦めします。そして自分のワクワクにそってやりたい事を決め(←見つけるのではなく決める)発信してみてください。きっとその考えに共感してくれる人はが表れてくれると思います。

社会が大きく変化してなか、価値観が合う人と時間を過ごす

人生100年時代を向けて、60歳からの生き方が大きく変わりました。良い大学を出て、大企業に入り、60歳まで我慢すれば豊かな老後を得られる過去は既に無くなりました。仕事のキャリアでだけでなく、人生のキャリアプランをどう描くか。そこには、60歳以降にどうやって社会と関わりたいのかを自分で決める必要があります

ハバード大学で724人を10代からシニアになるまで75年間追跡調査した結果では、幸せな人生の要素は富でも名声でも無我夢中で働くことでもなく親密で良い人間関係でした。

今までは土地や血縁に縛られたコミュニティが中心でした。今後もこのコミュニティは無くなりませんが、これからは価値でつながるコミュニティが増えてきます。そこには住んでいる場所、年齢、職業は関係ありません。将来はひとりがひとつのコミュニティオーナーになる日も来ます。そこに向けて今日から横の関係のコミュニティを複数持つことをお薦めします。そのスキルが地域コミュニティでも必須になってくると思っています。

今回の議論を終えて、シニアという単語の再定義が必要だと感じました。日本では60歳を過ぎると後輩に席をゆずり大人しく隠居でもするような固定観念があります。しかし、シニアは時間もお金も経験もあり、人生を最大限楽しむボーナス期間です。これからはシニアの活躍が日本にとって貴重な埋蔵資産になるのです。その為には今から多様な価値観に触れて、横のコミュニケーションを習得して欲しいと思います。読んで下さったのも何かのご縁ですから、今月から新しいコミュニティに参加してみてはいかがでしょうか?

今日の質問
あたなの周りは同質な人ばかりではありませんか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?