クラシック音楽を聴くのに知識は要るのか②【いわゆる同曲異演の話】

こちらの投稿の続き

だが「知識は必要ないよ」と言ってもよく返ってくる答えのひとつが・・・。

「同じ曲なのに色々な演奏があってよく分からない」

確かに他の音楽ジャンルだと歌謡曲の定番やジャズのスタンダードを別にすれば1つの曲で何種類も音源があるというのは稀な話。
ただこれは視点を変えて言えば同じ料理でもレストラン、シェフによって味付けや仕上がりが異なるようなもの。だから店を選ぶのと同じ感覚でネットのガイドなどを参考にしながら、まずは聴いてみて味わい、しっくりきたらそれでいけばいいし、何か違うと思ったら別のを選べばいい。
幸い現在は配信などで簡単に色々な演奏を試せる。たまたま知っているアーティストだとか、このひとカッコいいなとか、きれいな絵のジャケットだなとか、そういう感覚でちょっとずつ聴いて、自身の好みを探るのもひとつの楽しみ。
1点だけアドバイスするなら最初に聴くのはなるべく新しい録音、現役のアーティストの演奏を選んだ方がいいと思う。往年の名演奏家による音源は面白いが録音が聴きづらかったり、楽譜を改変しているケースもあり、取っつきにくい面があるので。

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