【業界研究】総合コンサルファーム、どこへ行こうか迷ったらとにかく大手を目指しておこうってお話
どうも、外資系うさぎのちょこさんです。
質問箱でお馴染みの質問といえば、"新卒 or 中途で入るならどのファームがおすすめですか?"ってやつですよね。
ちょこさんはその手の質問を受けたときには、さっと業界地図なんかを開いて目についたファームをランダムにおすすめする運用にしてるんですが、時折ちゃんと論点明らかにして質問してくれる方もいるので、今回はそういった方向けに、ファーム選びのひとつの基準を解説していくことにしますね。
まぁ、もうタイトルで"とりあえず大手を目指しておこう"って書いちゃってるんですけど、なぜ大手ファームが良いのか、大手以外、特にベチャーファームにチャレンジすべきなのはどんなときなのか、ってあたりを深掘りしていきたいと思います。
あまりイメージつきづらいところだと思うんですけど、コンサルファームって規模や形態によって全然違うお仕事をしてるので、そのあたりの違いをよく認識して就職/転職活動進めるに越したことはないですからね。
敵を知り己を知ればなんとやら、ってやつです。
その前に、敵よりもまず己をよく知っておかなきゃって各位、まずこっちのnoteで練の修行をしておいてください。
さて、本編入る前にいつものコピペです。
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では、本編をどうぞ。
◆まず、大手ファームと中堅・中小ファームのビジネスの違いを理解するところから
大事なことなので何度も言いますが、迷ったら大手、それが鉄則です。
そしてここも最初に抑えておかないといけないポイントなんですけど、コンサルの場合、大手とそれ以外では完全に別のビジネスをやっている、と思った方がよいです。
おそらくSIerなんかも同じかもしれないですね。
プライム案件やる大手と、二次請け三次請けメインのところ、はたまたSESメインのところ、最終的に出来上がる成果物はクライアントが使うシステム、というのは同じですが、ビジネスとしての関わり方は全然別です。
このあたり図解してみましたので、まずはこちらからどうぞ。
(追記:Twitterでご指摘いただきましたが、上記図中のNTTデータのロゴはNTTデータ経営研究所を指しているものとしてお読みくださいまし)
ひとつ注意として、ちょこさん調べというか、ちょこさんが今まで働いたり発注したり現場で見聞きした経験を元に分類してるので、これが唯一の正解ではないってところにはご留意ください。
それから、M&Aや人事やGRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)といった特定領域の専門ファーム(ブティックファーム)となるとまた話の軸が変わってくるので、今回は総合系ファームと、そこに近そうな業務/IT系の中堅ファームやベンチャーファームってどうなのって話だと思っておいてください。
さて、話をもどしまして…
ざっくり言うと、大手ファームは大手クライアント、もっと言うと役員直轄みたいな大きなプロジェクトを取り扱います。
それに対して、中堅中小ファームは、大手クライアント案件に入るとしても、大手ファームの再委託先として入ったり、役員直轄でなく単一部署レベルのプロジェクトを取り扱ったりします。
あとは、業界中堅クラス、みたいなクライアントですね。
このあたりは大手ファームだとフィー水準的に折り合いがつかないので、中堅ファームに発注するようなことが多いです。
さらに別ベクトルとして、船井総合研究所あたりになると、"中堅・中小企業を対象に専門コンサルタントを擁する日本最大級の経営コンサルティング会社です。"と銘打っているように、中堅・中小企業の経営者向けのコンサルティングに特化してたりしますね。
ちょこさん的にはこういう会社こそ経営コンサルティングを名乗るべきって思うんですけどね。
というわけで、まずはコンサルファームの大手か中堅・中小か、って単に規模の話ではなくやってる仕事が全然違うってあたりを抑えておきましょう、というところからスタートです。
もちろん、規模が違えばできる仕事がそもそも違うってのもあるんですけどね。
ここを分からずに、いずれ大手ファームで働きたいけど自信がないからまずは中堅どころで…と考えるのはあまり意味がないって感じなんですよね。
更に規模を小さくして、ベンチャーファームからスタートとすると、果たしてその職務内容はコンサルと言えるのか...といった"コンサル転職"といったゴールからそもそも外れたキャリアになるってリスクにもあったりします。
もちろん、中堅ファームからBig4やアクセンチュアにステップアップしてくる方もたくさんいますけど、そういうのはあくまでうまく行った個別の例でしかないと思います。
なので、特に強いこだわりがあって絶対にこのファームで働くんだ!って心に決めてるとかでなければ、まずは大手総コン目指しておきましょう、というお話です。
◆大手ファームのメリット
- とにかく色々整ってる、もうこれに尽きる
ちょこさんのツイートでもはやお馴染みのほんまは高い柳先生の特別授業ですね。
新卒も未経験中途も、コンサルファームに入ったら、とにかく1秒でも早く自立した戦力になる、ことが至上命題なのでどうやったら本当に1秒でも早く戦力になれるかを考える必要があります。
そしてここもみんな意外と忘れがちなんですけど、最初は誰もが未経験でコンサルタントの仕事を始めるものなんですよね。
なので、大手ファームにはそういった未経験コンサルタントを早く戦力化する仕組みが秘伝のタレのごとく継ぎ足し継ぎ足しで整備されています。
そしてもうひとつ、規模が大きいということはその分、人員を多めに抱えておく余地があるということでもあるので、新人が戦力になるまで一定期間抱えて育てることができる、ということでもありますね。
このあたり、規模が小さくなればなるほど、この手の余裕はなくなるものなので、大手のノウハウを学びながらとっととバリュー出せる存在になることを目指して、大手ファームで日々試行錯誤しながらキリキリと働くのが最適解です。
- よく聞く、ベンチャーファームはプロモーションが早かったり大きな裁量があるってのは?
こういうのは、ものは言いよう、ってことなんだと思います。
コンサルファームって、タイトルとパフォーマンスは割とだいたい比例するのは確かです。
でもこれって、あくまで同じ程度のプレゼンスのファーム同士で比較した場合なんですよね。
大手ファームとベンチャーファームを比べて、ベンチャーファームの方がプロモーションが早い、といっても、それはただ単に見かけ上のタイトルが違うだけ、に過ぎません。
ベンチャーファームのマネージャが大手ファームにマネージャで転職できるかというと大抵の場合はそうではなく、ベンチャーでマネージャだったら大手だとシニコンの真ん中くらいで入ってくることが多いんじゃないかと思います。
このあたりは給与水準の話もありますけどね。
裁量の話もおんなじ感じですというか、裁量があればよいのかって話にもなってきます。
結局、裁量がなかろうがクライアントにバリューを届ける、ということには変わりないので、コンサルタントとしてパフォーマンスを如何に高め、出せるバリューも増やしていくには、と考えると、大事なのはプロジェクトデリバリーの型を覚えて、再現性のあるバリューの出し方を身につけることです。
裁量を求めるのはその後というか、大きな裁量があるのなんてパートナーになってから、と思うくらいで良いんじゃないでしょうか、ってちょこさんは思います。
逆に、既にスキルの完成したベテランマネージャ以上の層が、ベンチャーファームでパートナーに近いタイトルで入って高い裁量と報酬を得て、それに見合った数字の責任を負って戦っていく、みたいな転職だったらアリだとは思いますけどね。
つまり、リスクをとってリターンを狙えるくらい強ければベンチャーファームに行っても大丈夫ってことです。
- 何か夢がないなって思っちゃった各位へ
コンサルファーム、特に大手の総合系ファームってそんな世界ですからね。
各業界リーディングカンパニーな超大手クライアントの今後10年を左右するような仕事ももちろんたくさんあることにはありますけど、もうそういうのは個人の腕っぷしでなんとかできるような時代ではなく、時代の変化にも適応し組織として高いバリューを出し続けることこそが大手総合系ファームに求められる役割です。
我々の仕事って、巨大な歯車を超効率的に回すために泥臭く動き回るものなんですよ。
ここをちゃんとわかった上で、再現性のあるバリューの出し方を身につけられるととても強くなれるので、もしこのあたりにイメージのギャップがあるようであれば、早いところ現実を見られるようになっておきましょう。
◆大手ファームから複数内定出たけどどうやって選べばいいの…?
ここまで来たらもう好みの問題というかどこを選んでもうまくいくこともあればうまくいかないこともあるさ、と割り切るしかないです。
きっと余程のことがないと"私はBig4ならデロイトでもPwCでもKPMGでもなく、EYに行きたいんです!!"なんてことにはならないと思います。
そんな場合は、面接官の印象が良かったとか、内定出た職種が違うのであればどれが一番現時点での自分の好みと近いかとか、プール制が希望か最初から配属先ユニット決まってるところが希望か、とかもうそんな観点で選んでしまって大丈夫です。
それでも悩むようであればシンプルに、規模の大きさ、実績の豊富さで選ぶことにしましょう。
人数、売上、営業年数、あたりを見ればOKです。
と、まぁ、こんなnoteを書いておきながらなんなんですが、内定出る前から"どこのファームに入ればいいですか…"なんて悩んでる意味はないので、まず内定をどうやって取るか、に全力を挙げることにしましょう。
新卒でも中途でも、大手を狙う場合は、まずは同じ業界の中堅・中小から受けていって場馴れしてから本命グループの選考に、が鉄則です。
この場合、大手も中堅もどっちみち選考受けることには変わりないので、志望動機の言語化やケース対策、中途であればこれまでの業務経験の見せ方の推敲、なんかをまず頑張ることが大事ですからね。
そして、複数内定取れてから、どこのオファーを受けることにするかを悩み始めることにしましょう。
実際に手元に複数の内定があればそりゃ悩みますからね。
複数内定持ってる段階で、自分の経歴やオファー内容を踏まえてどっち選ぶか本当に悩んだときは、ちょこさんもキャリア相談室でご相談乗れますのでよかったらどうぞ。
実は割と少なくないご相談内容だったりします。
◆オススメの1冊
今回はいろんなタイプのコンサルファームのプロジェクト内容がなんとなくイメージつくような本を貼っておきますね。
1冊と書いてありますが3冊はります。
まずはこちら。
ちょっとピンポイントなのですが、真ん中くらいにあるアビームの花王向けグローバルプロジェクトのケース紹介がとても大手総コンのプロジェクトのイメージとぴったりだなって思うので、ちょこさんこれ好きなんですよね。
つづいてこちら。
ちょこさんがよくTwitterでおすすめしてるやつですね。
現場に入り込んだ業務/ITコンサルの泥臭い系案件としてぜひ読んでおいて欲しいです。
さいごにこちら。
このあたりになるともう完全に別競技って感じなのですが、こういう仕事こそ言葉どおりの経営コンサルティングだってなんとなくわかるんじゃないかと思います。
と、いうわけで今回はこんな感じで!
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ではまた次回!
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