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良い文章とは味変と後味である仮説

何でも科学したい派です。

毎日不思議には思っているのです。同じ自分から生まれた言葉が、ここまで評価が分かれるものなのかと。

書いたnoteの数も結構な数になってきました。その中で感じるのが、スキを多く頂けるnoteと、頂きにくいnoteに明確な差があるということです。

正直、PVは各noteあまり変わりません。さほど多くないので実数はヒミツですが、皆さんフォロワーさんの数前後ぐらいではないかなと思います。

つまり、noteプラットフォームのパワーで、読んで頂く数はそこまで大きくはブレないにもかかわらず、スキの数は結構ブレるのです。

これは是非解き明かしたい謎として、ウズウズしてしまうのです。

良い文章とは何か

私は良い文章を、読んで頂いた方の行動が変わる文章と定義しています。

これは決して簡単なことではありませんで、情報として伝えただけでは、行動は変わらないものです。

行動を変えるには、ある種の感情的な、納得感が必要になるのです。一言で言うと、腹落ちです。

情報は知った段階は、まだ咀嚼しているような状態です。それは、美味しいと思って飲み込んで、腹落ちしない限り栄養とはなってくれないのです。

コンサルティングファームでも、シニアとジュニアのコンサルタントの大きな違いは、この納得感の醸成の巧みさにあった気がします。

思考力・分析力はさることながら、相手の気持ちを理解し、共に感じることができる能力が違うのです。これは経験でしか培うことができません。

そのため、本当に実行される提案とは、クライアントのことを理解して、クライアントと一緒に腹を括っている要素がある提案とも言えます。

あるパートナーはこのことを「クライアントと共に死ねるか」と表現していました。

正論を言うだけでは、行動は変わらないのです。言葉を本当の意味で理解して頂くためには、頭だけではなく、心も掴む必要があります

noteの定量分析

では、心を掴むことができる文章というのはどのような文章なのでしょうか。この点、noteの素敵な機能として、スキがあります。

スキは、自分の文章が読者の心をどれだけ動かせたのかと言う、心理的な刺さり度合いを可視化した指数です。

つまり、スキ率が高い程、読者の心をより掴んでいる文章であると言え、そのために私はスキ率を最重要 KPIとして位置付けています。

ただ、このスキ率は本当にブレまして、その理由を把握できていませんでした。定性的には色々とトライしていたのですが、定量分析もしたいなぁと。

ただ、RやPythonまで潜っていくのはさすがに面倒だなあと思っていたら、素敵なサービスを見つけてしまいました。

少し登録が必要な部分はあるものの、無料で10,000文字までのテキストの分析を行ってくれるWebサービスです。

一記事の分析をする用途においてはオーバースペックなぐらいでして、渡りに船と飛びついてみました。

そこで、多くスキを頂けたnoteと、今一つスキが伸び悩んだnoteを2つずつ用意して分析に掛けてみました。サンプルサイズが小さいのは知ってます…

このWebサービスは優秀で、様々な分析結果を瞬時に返してららえます。結果は色々と面白く出たのですが、その中で今回注目するのがポジネガ推移の分析(=感情分析)です。

以下4つのnoteの感情分析の結果をご覧下さい。左が文章のスタート、右がクローズ、緑がポジティブ、赤がネガティブを表しています。

<スキを多く頂けた組>

SNSは個人で経営を学ぶ、最良の手段かもしれない(87スキ)

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アウトプットが関わる場での「信頼できる人」とは何かと、「信頼性アップ」のために何をするべきか(127スキ)

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<スキが今一つ伸び悩んだ組>

長期的にアウトパフォームするために必要な報酬のお話 38スキ

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締め切りは頑張りの加速装置 41スキ

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この図から分かることは、大きく2つです。メリハリと、クロージングです。

スキを多く頂けたnoteは、最初こそはネガティブで入りつつも、文章の途中でポジティブに転じ、クロージングでは大きくポジティブに振れています。

一方で、スキが今一つ伸び悩んだの音では、ポジティブとネガティブのメリハリが少なく、クロージングでもポジティブに振り切れていません

このことから、メリハリ=文章の動きと、クロージングは心を掴むための大切な要素ではないかと考えています。

つまり、味変と後味です。ラーメンの極意ですね!笑

文章の動きとクロージング

面白い文章とは、動きのある文章です。言葉の緩急や、視点・展開の動き。そんなメリハリのある文章が面白い文章です。

また、もう一度読みたいと思う文章とは、後味が良い文章です。どんなに面白くても、バッドエンドの小説を何度も読みたいとは思いません。読み終わった後に、前向きな気持ちになれる。そんな小説が好まれるのです。

確かにこの2点は、どのような文章においても有効です。毎回意識するのは大変かもしれませんが、気合を入れて書くような文章は、公開前に先ほどのWebサービスに入れて事前にチェックするのも良いかもしれません。

動きが足りなければ、メリハリを足してみる。クロージングが大きくポジティブに転じていなければ、ポジティブな要素を追加する

このライティングとアナリティクスによる試行錯誤は、心を動かす文章を創ることの助けになってくれるのではないかと期待しています。

ということで、あくまで仮説の段階なのですが、とっても良い光明が見えた気がしていまして、嬉しくなって書いてしまいました。暫くはこの2点を意識して書いてみようと思います。

分析って面白いですね。このようなワクワクするような発見があるので特に。あと、ラーメン食べたくなってきちゃいました笑

皆さまのライティングのご参考になれば幸いです。

ではでは。


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面白い小説とは何かを検証する素敵な試みです。小説の面白さの基本は動きであるという主張は刺激的でした。また、第一章で出てきた銃は、終盤で必ず発砲されなければならない等、実用的な表現方法が多数載っています。筆者の気持ちを知ることで、倍楽しむことができるという良い例です。

<このnoteを書いたしょこらはこんな人です>


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