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苦いお薬にはチョコシロップ?

子供にお薬を飲ませるのに、
チョコレートシロップは有効か?


こんにちは、ショコラリスト®︎サユリです。

わたしの人生と子育てに、チョコレートは欠かせません。甘くて苦くて、まさに人生も子育てもチョコレートのような複雑な味わいです。

皆さんは、お子さんとどんなふうにチョコレートを食べていますか?

わたしの場合は、普通よりは量も多く(おやつ一回分は、一般的な適量です)クオリティでも妥協しないチョコレートを選んでいます。

なので、息子はかなり良いチョコレートを食べて育っています。

別に意図したわけでもないのですが、チョコレートに関しては、自然と英才教育になっているようです。


さて、息子が幼稚園の頃、目黒にあるインターナショナルの幼稚園に通っておりました。(こちらは意図した本気の英才教育です 笑)

当時、東急線の目黒駅ビルにGODIVAのショップが入っていました。幼稚園の帰りに時々立ち寄り、ボンボン・オー・ショコラを1粒か2粒選んだり、夏場はチョコチップの入ったアイスを買うのが小さな楽しみでした。

幼稚園のお友達にあげるちょっとしたチョコレートもGODIVAのジェムやカレを選んだものです。

まぁ、子供にはお高い?かな…とは思ったのですが、あえてGODIVAを食べる機会を作るのも成長や記憶に繋がるかな…との想いもありました。

実際に、息子の通う幼稚園で、子供たちに向けてチョコレートセミナーを開催したこともあり、子供たちには大好評でした。子供たちの味覚と感性を信じます。このエピソードはいずれまたnoteに書きたいと思います。

というわけで、息子にとってはGODIVAのカレドショコラ72%がチョコレートのスタンダードとなっていたのです。

さて、
ここから事件は起こります!

今でこそアフターコロナで、インフルエンザが可愛く見えている時代ですが、今から10年以上も前、息子が4歳の頃、初めてインフルエンザにかかった時には、新米ママのわたしは相当に動転しました。

40度近い高熱の息子を抱え、近所の小児科に駆け込み、何とか薬を処方してもらいました。夕方近く、病院も薬局もクローズする直前でした。

当時のインフルエンザ特効薬は発症後48時間以内に服用しなければならないのです。薬局で処方してもらい、その場で飲ませることにしました。発症から45時間、ギリギリのタイミングです。

……が!
苦くて飲めないと、猛烈に嫌がる息子。

薬剤師さんが、
「苦いお薬はチョシロップに混ぜてあげると、チョコレートの苦味に紛れてお子さんでも飲めますよ」

とのアドバイスに、帰宅がてら近くのマーケットに飛び込みました。

ありました!
チョコレートシロップ!
世界的チョコレートブランドで、しかもちょうどスヌーピーとコラボしたパッケージです。
子供は大好きなはず……

早速、家に帰って、お薬をチョコレートシロップに混ぜて服用させたところ……

息子に一口含ませたとたん、薬もチョコレートシロップも吐き出してしまったのです。

違う! 

これはチョコレートなんかじゃないッ!


大泣きで拒否しまくる40度近い高熱の4歳児。
この時点で、発症後46時間が経過。

タイムリミットはあと2時間💣⚡️

ね、お願いだから飲んでちょうだいとママが懇願するも、これはチョコレートではないとの一点張り。熱で顔を真っ赤にしたまま、お口をはまぐりのようにカッチリ合わせたまま、拒否し続ける息子。


みんな大好きなはずのチョコレートシロップですが、正確な菓子類表記ではチョコレートではなく、チョコレートシロップになります。


ココアと水あめを混ぜたもので、チョコレートとは全く別物なのです。

ココアはチョコレートを製造する際にカカオマスから出てくる成分です。しかもアルカリ処理されているので、カカオ本来の香気は消えています。

息子にとっては本来のチョコレートではなかったんだわ……と、思い当たりつつも刻々と時間は経過していきます。

そうだ!
GODIVAに行こう!



時計を見ると、ほぼ18:00
ショップの19:00閉店まであと1時間。
今から東急線に駆け込んで二駅ならば間に合うはず!


高熱の息子を主人に預け、わたしの心は、東急線というより新幹線ほどの高速で目黒駅に突っ込む勢いでした。

無事に閉店直前のGODIVAに滑り込み、カレドショコラの72%を購入し、大急ぎで帰宅。


湯煎にてカレドショコラを溶かして液状にし、インフルエンザ特効薬と混ぜ合わせました。


お高いチョコレートで作ったチョコシロップに薬を混ぜ合わせて息子に飲ませると……

難なく口に含んで飲み込み、無事にお薬を飲ませることができました。しかも美味しい本物のチョコレートで作ったオリジナルのチョコレートシロップに、息子はご満悦で、にっこり笑顔も戻りました。

ふぅ〜
タイムリミット48時間のギリギリ直前に起爆装置を外したミッションインポッシブルな気分です。

トム・クルーズさまの
ミッションインポッシブル最新版です!

その後は、特にこじらせることなく、順調にインフルエンザから回復しましたが、息子がまだ幼いうちはGODIVAの72%カレは我が家の常備薬となった次第です。はい……


チョコレートの英才教育の成果ともデメリットとも言えますが、緊急時には市販のシロップも許容できる味覚も望ましいと思わされたエピソードでした。

チョコレートシロップもココアも、お菓子やデザート作りの見た目アクセントとして映えるので、わたしもたまに利用します。でも、心のどこかで、こんな風に見た目でごまかさずに味わいたいとの気持ちもあります。

子育ては本当に難しい。
日々、試練です。そして正解はありません。

でもチョコレートと同じで、甘くて、ほろ苦くて、最後は必ずハッピーで笑顔になれるはず。

わたしもはもちろん、世界中のママはいつだって我が子のために必死で駆け回っているのです。


お読み頂き、ありがとうございます。
我が家の例は、あまり参考にはならないかもしれませんが、皆さんもお子さんと一緒に幸せ気分でチョコレートを味わえることをお祈りいたします。

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