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安全な怠惰で溶けるより、痛みを伴う一歩の先に生きたい

GWは皆様どのようにお過ごしだろうか。
私は特に帰省や遠出の予定も入れておらず、ちょいちょい仕事も入りつつだし…というかバタバタ目の前のことに必死でGWという存在をわりと忘れていた。

市場調査ということで東京駅とかには行ったのだけれど・・・いや〜まいった、凄い人。休みを満喫する人、沢山いるんだなあ…と思った。


とはいえ休んでいる暇などない。
異動してから一ヶ月。今は誤魔化し誤魔化し、ちゃんと理解している風に一応振る舞えてはいるものの、多分ね…。実際のところ、そろそろ復習とかしないとやばいし。伴って調べて把握しておきたいことも色々あるし。自分に課したその他の勉強も、全然できていない。

ようし、翌日休みの日には、寝ないで頑張るぞぉ…すやあ。ぐーぐー…寝た、朝までぐっすり寝たね…。何故だ。

おかげでまあ、常に眠くて全身にのしかかる疲労感はわりと軽減した気がする。そう思えば、意外と無駄では無かったのか。

昨日も今日も、なんだかんだ家ではキビキビ動くことができなくて、外に出るのは昼過ぎになってしまった。でも、出た。

家に引きこもっていると、引きこもって勉強がめっちゃ捗るんじゃないかとか想像しながら、実のところ全然で。出かけようか、出かけまいか…掃除もしなきゃな…あぁでも、だる…もう少し寝ていたいな。ぐるぐると考えて、身体に鉛を流し込んだんじゃないかってくらい重くなっていく。

思考も鈍く、鈍く…このままずーっと横になっていた方が楽なのにな。なんて。


休日の度に、そういう真っ暗な穴に沈んでいく感覚に悩まされる。
それでも、たとえ夕方になったとしても、今はとにかく家を出る。もはや義務感や強迫観念にも近いかもしれない。


そこまで気合いを入れるわけではないけれど少しだけオシャレをする。化粧はまあ…マスクで隠れるしテキトーいいか。好きな服やお気に入りのイヤリングを身につける程度なら、そこまでは大変じゃない。

そうやって電車に乗って、姿勢をシャンとして、「あぁあの店かわいい!こんな雑貨あるんだ面白〜い」なんて心の中でテンションを上げて。楽しいの感情は、少し遅れてでもちゃんと付いてきてくれる。

いい感じの自分。
時々ふっと、それを演じている自分が見えて、少し…いや結構痛かったりする。
楽しいはずなのに、 おかしいな。

でもあのまま家で横になって寝ていれば良かった、みたいな後悔はそんなに無い。あれは痛みから逃げてその場限りでは楽なはずなのに、楽を追い求めた結果が眠りなはずなのに。多分そのまま溶けていったら、結果的に戻れないくらい深く本格的に鬱になるんだろうなって気がするよ。

少しくらい窮屈で痛みを伴っても、やっぱり「いい感じ」を演じた方が総合的には良い未来に繋がるんじゃないかなと思う。


そうやって出掛けた先で、素敵なお店に出会う。
私の今は、こうやって出来ている。

UNI COFFEE ROASTERY PREMIUM

全然知らないお店だったのだけけど、通った瞬間、あ、ここ入ってみたいって思った。
ただすぐに入ったわけじゃなくて、実は1度通り過ぎたんだ。電車の中で「ここに行ってみよう〜」ってお店は決めていたから。でもそちらはスタッフ不足で不定期にイートインお休みになるとのことで残念ながら…でもそれも何かの縁かもね。わざわざ引き返して、今度はお店に入った。

ふらっと入ったお店でこういう少しずつ楽しめるセットを注文できちゃうの、本当に嬉しい。
あぁ〜可愛い。

飲むチーズケーキがラインナップに入ってるのとか、独特で。カフェって感じで。良い。
こんな短いストローある?ってくらいのサイズ感が超可愛い。

サラリとして、味わいはしっかり濃厚にチーズの甘さが楽しめて。タッチが柔らかく、ヒヤリ。

写真だと光って分かりにくいけど、ホワイトチョコ?削ったチーズみたいなのがフワッと粉雪みたいに降りかかっていて、それもまた可愛いし、ホワホワがたまらん。

小さいカヌレって可愛いのよね〜。
カリッとしたタイプじゃなくてムッチリ柔らかなのが、サイズのわりに本格カヌレらしくてほえぇ〜と感心する。

クリームは、何味だったかなあ。ちょっと不思議なコクだなと思った気がする。あとカヌレの強い味わいに消えてしまわない強めの舌触りと。

この辺りの細かい記憶は食べたそばから消えていくからちょっと寂しい。一度食べた味わいを、そのまんま記憶のボックスから取り出せたらいいのに。

このプチシューもねえ。こう、明確に何味っていうのが分からなかったから、後から言語化しようとしても難しい。

カヌレのクリームよりもフワッとして。中には結構いっぱいに詰まっているの。
全体のサイズが小さめだからこそ、トップに飾られたピスタチオの柔らかなカリカリが目立つ。

分かりやすさで言えば、実はこのクレームブリュレが最も印象に残っていたりする。
パリッと割れた中からトロッと輝く黄色がね…これはもう、サイズ関わらず感動が生まれる瞬間。

甘さがスゥッと浸透していく。パリッと砕けた香ばしさの余韻がキラキラ輝く。素敵よなあ。

タルトはレモンの酸味とフワッとメレンゲがグワッと襲いかかってきて驚いた。
そうそう、この組み合わせって王道とは少し離れた不思議な魅力があるんだよね。
酸味は強いのに、甘く柔らかくフワフワ。なんとなく、気持ちが浮く。サクッとしたタルトの食感も心地良い。

あ〜どの子も魅力たっぷりだ。
可愛い〜。


麻布十番のワイン専門DEAN&DELUCAでサクッと飲んで。

六本木のワイン専門…という訳ではないDEAN&DELUCAでサクッと飲んで…。

何やってるんだ。
楽しいから許して。


とらやミッドタウン店で開催中の企画展「和菓子の食品サンプル」をじっくりと見てみたり。
いいよね食品サンプル、可愛い。


きっと家でずっと寝ていた方が安全で、気が付かないうちにジワジワと死ねる。
外に出てマトモに生きたふりをするのは確実に少し痛くて強引で、だけど楽しいの輝きを見失わずに済む。

その輝きを知っているからさ、それを失う恐怖も知っているからさ。
だから私は痛みのリスクに手を伸ばして生きていく。

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