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ヴィーガン「だから」美味しい。帝国ホテルがそれをやってのけた!

帝国ホテルが好きだ、なんて言ったら贅沢過ぎるだろうか。

残念ながら宿泊したり結婚式を挙げたりした記憶は無いのだけれど、ケーキ等を販売しているガルガンチュワや、そのすぐ近くにあるレストラン・パークサイドダイナーは年に数回利用している。

行く度に、そのサービスの質の高さに感動する。
少なくとも、最近はどの施設の入口にもセッティングされているアルコール消毒の出てくる量が、他の比ではない。
染みるような刺激の強い感じは個人的にしないけれど、とにかく量がいっぱい出てくる。それは少し、安心感に繋がる。


帝国ホテルめっちゃスゲエ、という話は大分前に書いた。

ううん、読み返さずに過去記事を引用添付するの怖いけど、多分気持ちは込められている……はずだ、多分!
ここ1年くらいで急激に好きになったのではなく、もうだいぶ前から尊敬に満ち満ちている場所なのだから。気持ちはより大きくなっているくらいで、変わっているわけではない。

わりと最近訪れた時のスイーツ......あれは一生忘れない衝撃だった。

さて、再訪。
noteを毎日書いている中で、「紹介」という目的であるならば、できるだけ同じお店の内容は省いて次々に異なる店の魅力を伝えていくべきなのかもしれない。

けれど、私が今noteを書いている理由は、ひとつには溢れ出すぎて心の中だけでは収まらない感動の排出先に。だから誰かに「美味しいから行けよ!」なんて強制めいたことは言わない。ただ「美味しそうだな」とか、「自分も似たの食べたことあるけど美味しかったな」とか、そんな共感をしてもらえたら嬉しい。友達との「ねえねえ聞いてよ」という会話と同じだ。

あるいは、当然「記録」という役割も込めている。
それは、未来の自分への贈り物だ。
こんなに悩んで、でも素敵で心がときめき踊る「今」を、沢山たくさん積み重ねているんだよ、というメッセージ。
だから、好きなお店については何度でも書いて、好きがもっと好きになって、大好きになっていく過程をありありと描いていけたらなとか、そんなことを思っている。

と、いうわけで。
まずは定番のハンバーグ。
食事系を注文するなら、カレーかハンバーグがこのお店では強い。
通常は、デミグラスソース系。

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ふふふ、小さいと思うでしょう?
コロナ禍で2人でのシェアが危険とされる中、「半分のサイズで焼く」という歴史に残る神対応をしてくれたことは一生忘れない。

今回は、単品でなく、ランチセットでの注文をしたので、「本日のハンバーグ」。ソースなどが変わってくる。

「醤油風味のクリームソース」的な説明をされた。
ナニソレ美味しそう。

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セットだとサラダも付いてくる。素晴らしい。
野菜を食べて美人になってしまう。
……と、普段スイーツばっかり食べてしまうので、より強く自分に言い聞かせてみる。

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わぁ、明る~い。
海老の旨みたっぷりなビスク、みたいな色をしているけれど、味は全然違う。説明の通り、醤油味のする、和風系なクリームソースだ。

とんでもなく、美味しい。

なんだこれ、全然分かんない。
例えば自分で作ろうとして、もちろん帝国ホテルの味の再現など出来るはずもないけれど、デミグラスソースなどは王道の味付けであるから、なんとなく近づけることはできる…かもしれない。
けれどコレは。何をどうすれば近づくのかさえ全然分からない。
クリームソースに醤油を混ぜればいいのか?いや、それは違うだろう。

分厚く柔らかくよく焼けていて柔らかく重厚な美味しいハンバーグに絡む、甘じょっぱさとクリーミーが入り混じったソース。
これをどう表現すれば伝わるのか分からない。

本当に美味しい。
夜になって思い返しても、朝になって記憶を辿ってみても、美味しい。
また買いたいと思っても「本日の」だからもう二度と出会えないかもしれない。私の人生でいつか、また出会える日が来たのなら、その時はまた存分に感動して欲しい。

そして。真の目的は、やっぱりスイーツだった。

もっちりオートミールフォンダン

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ハンバーグ???
違う、フォンダンショコラ。
紛れもなくチョコレートスイーツである。

なんと、なんと帝国ホテルが提供する、ヴィーガンスイーツだ。
「ヴィーガンなのに美味しい」の終わりの鐘を聞いた気がした。だって天下の帝国ホテルがそれをやってのけたのだ。ヴィーガンだからこその美味しさを実現したということを示しているに相違ないじゃないか。

パリパリや、シャリッとしつつも滑らかなアイス。
無花果が隠れての、オートミールがたっぷりと乗ったフォンダン。

んんん、ごめん分からない!!
超美味しい!!好き!!!でも分からない!!!
「何味か」と問われた時に、はっきり明確に答えてそれが正しい自信は無い。ただ色々なヴィーガンスイーツを食べてきた私としては、そういう独特の味わいを美味しく美味しく昇華させている、ということは分かる。

ヴィーガンスイーツを勧める人にはよく「もう普通のアイスと変わらないですよね!」みたいなことを言う人がいるけれど、やっぱりそれは違うと思う。もちろん「ヴィーガンスイーツ」と一括りにまとめてみたところで、その中での個性の差はある。けれど、例えば同じ学校や会社の人はどこかその集団の色を持つようになる、とか。あるいはうっすらと同じ色彩の付いた眼鏡をして見える世界とか。そんな、「ヴィーガンらしい」味わいというのがあると思っている。

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それらしい、スッキリとした軽いミルキーな味わいのアイス。
気持ちの良く弾ける芳ばしいパリパリと合わせて、一層不思議な世界に引き込まれる。

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切ると……うんうん、ここがフォンダンの醍醐味♪
チョコがとろりと溢れ出てくる。

トップにたっぷりのシリアルを魅せるフォンダンの外側生地は、パンのように、あるいは極端に言えば中華スイーツのごま団子にも近いだろうか。
特徴的なモチっとした弾力性というか、ねっちりとした粘度というか。
凄く、凄く独創的だ。

色々なヴィーガン系スイーツを食べ慣れていると「これこれ!」という感じが強いのだけれど、ほとんど触れる機会の無い人たちにとってはより驚きの強い革新的な味わいに仕上がっているのだろうか。

「そんなことも知らないの~?私なんて...」みたいなマウント取りではないけれど、知らなかった頃だからこそ抱ける感動を、知ってしまった後に思い描くことは難しい。その瞬間の記憶や想いを大切にしたいというのは、そういうことだ。

カカオは紛れもなく文句無しどころか感謝しかないくらい濃厚で。
でもそれは決して重たくはなくて、サラリと消える。

余韻が長いものは幸せである反面、少しその甘さが重たかったりするので。
この未練がましくないあっさりとした消え方は、寂しくもあり、良い姿でもある。このあたりのバランスは難しく、どちらが正しいというものではない気がする。多分どちらでも、そのスイーツ全体の世界観と合っているのなら適切な在り方なのだと思う。

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黒くて白くて赤い無花果たちの散らし方も可愛らしい。
なんだかペンギンの集団みたいじゃないか。

このグルグルは、どうやって描いたのだろう?
お皿のうっすらとした模様に沿わせた?
感覚で??
綺麗過ぎる。最後の切れ目が点…点々…となっているところも含めて、芸術的過ぎる。最高だ。


このメニューは、なんとなく新たな定番感ある記載の仕方だったのだけれど、他にも迷っているメニューもあったので、念のため確認してみた。

11月から帝国ホテルで開催されるベルギーフェア。チョコスイーツがたくさん登場する。内容的には被ってしまうので、そこに含めるか、引っ込めるかは検討中とのことだった。
つまり、確実に食べられると言えるのは、10月末まで!!

絶対的に好きなこと間違いなしなスイーツだったから、食べられて良かった~。

お皿を下げに来る方も、レジを担当してくれた方も、「どうっでしたか?楽しめましたか?」と聞いてくれる。

美味しかったし、楽しかったに決まってるじゃないか!

あれで「う~ん、不味かったわ!」なんて答える輩はいるのだろうか。
まあなんにせよ、楽しめたという解以外はあり得ない。

単に「はい」「いいえ」だけでなく、一言どんな風に楽しめたか、美味しかったのかを添えられるといいなと常々思っているのだけれど、これがなかなか難しい。

あの時に上手く言えなかった気持ちをこのnoteに沢山込めて。

とても、とても美味しかったです!!

あ...結局こんな簡単なことしか言えないや。
この気持ち、スタッフや作り手や関わった色々な方々に、届きますように。


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