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理屈よりも心の奥で決めることを"運命"なんて呼ぶのかもしれない〜ベルアメール〜

それは一瞬の決断だった。

「さて、毎週恒例の議題ですが。今日はどこのカフェに行きましょうか」
「もう開店の時間は間に合わないので混んでるところは駄目でござる」
「中目黒にオープンしたドリュアデスのカフェはどう?」
「行ったことないから、どのくらい混んでるのか分からなくて怖いよう」
「帝国ホテル、何種類か気になり過ぎてるスイーツあるんだよね」
「おまっ...少しはお財布のこと考えろよ?余裕で3,000円超えるからな」
「ミニマルは?」「パレドオールは?」「デリーモは?」
「いやいや、もうちょっと冒険すべきでは」

繰り広げられる自分議論。
行きたいお店は数あれど、コレ!という一店が決まらない。

こういう時はとりあえず、銀座に向かえば良い。
まあ、どこかしら素敵なお店はある。

丸の内線。
新宿三丁目で一度ドアが開く。
少し停車の時間が長かったせいだろうか。
「あっ、閉まる!」と思った瞬間、そこで飛び降りていた。

その時点で、なんとなく私の心は決まっていたのだと思う。
自由が丘、という選択肢。

*****

ベルアメール

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店の名前は知らずとも、この可愛らしいチョコたちには見覚えがある人も結構多いのではと思う。

自由が丘にカフェ業態をオープンさせてから、ずっと行きたいと思っていた。

「ショコラミント」

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カカオ好きにはたまらない、カカオポッドの形をしたスペシャルデセールと迷ったのだけれど、こちらには「季節のデセール」と記載が。
であれば、選んじゃうよね。
だって次に来たときは、君に会えないかもしれないんだから。

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プレートの形をしたのは、ブロンドチョコレート。
よく「ビスケットの味」と表現されるやつだ。

チョコを趣味とする人でなければ、「ビスケットの味のチョコ?なんだそりゃ、アルフォートかな」という認識かもしれない。
でもこれは、食べれば分かる。
そんなこと言ったらそれでレビュー終了なのだけれど。
食べれば分かる。
めっちゃビスケットの味!!!

鉢植えから顔を出した植物のような緑は、抹茶のシガー。
ミントの木をイメージしているそう。
ヨモギにも似た苦味は、サクッと軽い食感が調和して甘くすら感じられる。

ちょっと食べるのが難しいけれど、あっという間に食べ終えちゃったら勿体ないから丁度いいのかもしれない。

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鉢植えを見立てているのは、薄いミルクチョコプレート。
中には、土を再現したサクサクビスキュイや、フワッと軽やかなチョコクリーム、しっとりチョコスポンジ、それにギッチリ濃厚なチョコムース。
ムース...と記載があったけれど、テリーヌとかガナッシュと言った方がイメージが近いかも。
滑らかでギュッと濃厚で。

サラリと、ミントが香る。

最後には、ハーブのジュレ。
凄く、爽やかな余韻。

アイスは入っていないけれど、まるでパフェの構成だった。

ドリンクにはこちら。
「ホットティー チョコレートモンキー」

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チョコレートモンキーって…

まず名前がヤバイもんね。
チョコ好きの心を鷲掴み。

カカオをバナナ香る、ルイボスベースの紅茶。
それはもう、本当に物凄く、カカオとバナナが香る。
言われなくても分かるくらい、香る。
凄い。
フレーバーティーって凄いな、思った。

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ふと、外を見やる。

!?

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光の輪が、浮いている。

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どうやら、お店の電気が写っているようだ。
不思議~。

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自由が丘という街は...素敵なスイーツのお店が多すぎて、結局銀座に行くよりも散財が激しいかもしれない。

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色々...

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色々行った...。

あの時、なんで新宿三丁目で降りたのか。
考えてもきっと、理論的な答えなんて無い。

いつだって
行きたいお店>>>行けるお店
という式が成り立つ。

「行く」という選択を自らしなければどこにも行けないのは当たり前の話だけれど。

意志も行動力も伴っているのなら、その先結局どこへ行くのか決めるのは自分のもっと深いところで。
そういうのを「運命」と呼んだりもするのかもしれない。

さあ、今日はどんな「運命」が私を誘ってくれますか?

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