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ウクライナ戦争

今回の戦争の概要と小泉氏の解釈、といったところ。
いいとか悪いというよりは、新聞や雑誌よりは細かい情報が得られる、という程度に考えたほうがよさそう。正確性よりも速報性を重視した本だと思えばよいのかもしれない。
継続中の戦争であることから、状況は変化し続けているし、情報も当初は出ていなかった情報が出てきたり、または誤った情報であったりするだろうから、この本に書かれていることが完全に事実であるということもないだろう。また、小泉氏の立場などもあって、バイアスがかかっていることも想定される。
文庫の帯には「全貌を読み解く」と書いてあるが、そこまでではなく、いったんこれまでの情報を整理した、という印象。

個人的には今回の戦争については以下の点に興味があるのだが、このあたりについては触れられていなかった。
・ロシア、ウクライナ双方の世界に対する情報提供、情報操作。特にウクライナがスターウォーズにおける帝国軍と反乱軍のようなわかりやすい(応援しやすい)状況を作り上げた手腕の巧みさ。こういう演出・操作をするのは広告代理店なのだろうか。
・そもそもウクライナは脛に傷を持たないのか。
・アメリカは積極的に武器を提供するが、積極的に和平交渉を提案しないのはなぜか。武器を提供することで、実戦のデータを収集できるからではないか。
・世界中の企業がこぞって援助し、戦争が広告媒体のようになっていたこと。これはどの程度の費用対効果があるのだろうか。
・イスラエルとパレスチナの戦争では、カミカゼドローンやアイアンドームといった兵器の活用、事前通達をしてのピンポイントの攻撃で短期で戦闘終了したが、今回は泥臭い戦闘をしている印象があるのはなぜか。

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