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2024年6月の記事一覧

紫式部 「謹訳『源氏物語3』」(1008年頃)

紫式部 「謹訳『源氏物語3』」(1008年頃)

源氏の君の26歳から31歳までを扱う。
この巻では源氏が都落ちして数年間須磨に住むところから、ふたたび都に戻ってきて、以前以上の地位につくところまでを描く。

島流し的なシチュエーションでも源氏はモテて、明石の入道の娘、明石の君に出会う。
なぜ源氏はかくもモテるのか。容姿端麗で頭脳明晰、音楽や絵画の腕前も玄人はだし、ホスピタリティもぬかりなし、ということで今のところ触れられていないのは武術くらい。

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コンラッド「闇の奥」(1899年)

コンラッド「闇の奥」(1899年)

映画「地獄の黙示録」の原作として有名な作品。あの映画が好きな人はこの本も好きになると思う。

本書は「私」が「マーロウ」から話を聞くというスタイルをとっている。
マーロウはコンゴの川を船で移動してクルツという人物に会いにいったときのことを語る。
wikiを見ると、コンラッド自身「1890年にベルギーの象牙採取会社の船の船長となって、コンゴ川就航船に乗り[5]、さらに陸路でレオポルドヴィル(キンシャ

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