稲妻ショックを受けたことありますか?
昨夜、出先から帰ってきたら不穏なドロドロドロ・・・という音のあと、
ドガラガッシャ~~~ン!!
大音響。直後に豪雨。
今日もカンカン照りのあと、夕方にドロンドロンゴワゴワゴワ・・・と雲のグチを聞いたかと思ったら、
グワッシャ~~~ン
と雷が。
怖かった、です。
でも実は、小学生の時も中学の時も、稲光を見るのが好きでした。
闇にパッと輝く光。
雷雨でよくベランダから外をじ~~っと眺めていました。
暗闇に浮かぶ稲光は美しい。
・・・怪しい?
ただ「稲妻に打たれたような天啓」を受けた記憶はありません。
残念。
だから天啓を受ける主人公のマンガにあこがれます。
山岸涼子は、よく天啓を受けたような主人公を書いています。
昨年完結した『レベレーション』はまさしく啓示、の意味。ジャンヌ・ダルクの生涯を描いています。
でも私にとって一番、心に残る山岸涼子の作品は『アラベスク』。
ソビエトのレニングラード・バレエを舞台にした、バレエに邁進する少女・ノンナの物語。
第1部も好きだけれど、精神的にも成長する第2部が好き。
美しく踊りのうまい姉がいる、背が高い、上達が遅い、多くのコンプレックスを抱えた少女。
温かいまなざしやアドバイスと、大きな気づきやひらめきを得て成長していきます。
苦しみ抜いたあとに、自分のバレエを見出して踊るノンナ。
美しくて美しくて・・・。マンガを読んだ時はこの演目『ラ・シルフィード』を見たことはありませんでした。
この後、見るたびにこのシーンを思い出します。
ノンナの師であり初恋の相手、ユーリ・ミロノフは長らく私のあこがれの人でもありました。めっちゃストイックで厳しくて、かっこいい。
現実では全くついていけません、私。
山岸涼子の代表作といえばやはり『日出処の天子』。
こちらは聖徳太子を天才で超能力者で同性愛者として描き、「戦後マンガ誌に残る傑作」と評価された作品。
稲光以上の光が飛びまくります。圧倒される世界観。
史実を踏まえた構成も見事なのですが、愛を求める厩戸皇子の寂しさにも胸が締め付けられます。
小さなすてきな作品もあります。
『パニュキス』は、フランスの詩人アンドレ・シェニエによる詩をモチーフにした、かわいらしい兄と妹の物語。戦争で兄を亡くすのですが、兄しか目に入っていなかった妹の新しい「運命」に希望があります。
怖い話や歴史的な大作が多いけれど、心洗われる作品もあります。
雷光と、豪雨のあとの虹のように。どちらの作品も好き。
今日の日暮れ前に、虹が出ました(電線が架かっていたのでうまく撮れず、写真は違います)。
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