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稲妻ショックを受けたことありますか?

昨夜、出先から帰ってきたら不穏なドロドロドロ・・・という音のあと、

ドガラガッシャ~~~ン!!

大音響。直後に豪雨。

今日もカンカン照りのあと、夕方にドロンドロンゴワゴワゴワ・・・と雲のグチを聞いたかと思ったら、

グワッシャ~~~ン

と雷が。

怖かった、です。

でも実は、小学生の時も中学の時も、稲光を見るのが好きでした。
闇にパッと輝く光。
雷雨でよくベランダから外をじ~~っと眺めていました。

暗闇に浮かぶ稲光は美しい。

・・・怪しい? 


ただ「稲妻に打たれたような天啓」を受けた記憶はありません。
残念。

だから天啓を受ける主人公のマンガにあこがれます。

山岸涼子は、よく天啓を受けたような主人公を書いています。
昨年完結した『レベレーション』はまさしく啓示、の意味。ジャンヌ・ダルクの生涯を描いています。

でも私にとって一番、心に残る山岸涼子の作品は『アラベスク』

ソビエトのレニングラード・バレエを舞台にした、バレエに邁進する少女・ノンナの物語。
第1部も好きだけれど、精神的にも成長する第2部が好き。

美しく踊りのうまい姉がいる、背が高い、上達が遅い、多くのコンプレックスを抱えた少女。
温かいまなざしやアドバイスと、大きな気づきやひらめきを得て成長していきます。

苦しみ抜いたあとに、自分のバレエを見出して踊るノンナ。

20210711シルフィード

美しくて美しくて・・・。マンガを読んだ時はこの演目『ラ・シルフィード』を見たことはありませんでした。
この後、見るたびにこのシーンを思い出します。

ノンナの師であり初恋の相手、ユーリ・ミロノフは長らく私のあこがれの人でもありました。めっちゃストイックで厳しくて、かっこいい。
現実では全くついていけません、私。


山岸涼子の代表作といえばやはり『日出処の天子』

こちらは聖徳太子を天才で超能力者で同性愛者として描き、「戦後マンガ誌に残る傑作」と評価された作品。

稲光以上の光が飛びまくります。圧倒される世界観。

史実を踏まえた構成も見事なのですが、愛を求める厩戸皇子の寂しさにも胸が締め付けられます。


小さなすてきな作品もあります。

『パニュキス』は、フランスの詩人アンドレ・シェニエによる詩をモチーフにした、かわいらしい兄と妹の物語。戦争で兄を亡くすのですが、兄しか目に入っていなかった妹の新しい「運命」に希望があります。

怖い話や歴史的な大作が多いけれど、心洗われる作品もあります。

雷光と、豪雨のあとの虹のように。どちらの作品も好き。

今日の日暮れ前に、虹が出ました(電線が架かっていたのでうまく撮れず、写真は違います)。

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