頼りなげで頼れるお助けキュウリ

もうこの湿気、耐えられない！　そんな時にキュウリが「およびですか？」って手を差し伸べてくれたら少しがまんできる、かも。その栄養分がね。

低気圧に弱くて、梅雨や台風の時にぐったりしがちな私。今年は特につらい…。「そんな時はウリ科がいいみたいだよ」とかつて知り合いが教えてくれた。

しばらく忘れていたが、この長梅雨で思い出した！

栄養あるのか？（なさそう）
緑黄色野菜じゃなくて淡色野菜だしね。

なんだか、青白いひょろっとした青年みたい。入社して1，2年で青臭くて頼りないというのがキュウリのイメージ（すみません）。

でも違うらしい。

どうして体にいいのか調べてみたら、利尿作用があって体のむくみも熱も取ってくれるとか。それに水分、カリウムとビタミンが豊富なので、熱中症対策にもいいと聞いてありがたさ倍増！

さっそく1本を半分に切ってパリッとかじると、スッと5月の風が吹いたようなさわやかさ。ほんのりえぐみと苦みのある皮と、中の少し柔らかくて瑞々しい部分が混ざり合う。

ちょこっと塩(できたらおいしいお塩)を付けるだけで、シャワーを浴びたような気持ちよさ。パリッ、シャリッ、シャリッ、ポリポリ、という音も小気味いい。お行儀が悪いといわれても、家の中なら平気。思い切りは音を立てる。ボリッ！

もっと食べようっと。

キュウリをすり流しにしたり、炒めるとおいしいというけれど、やったことがない。1回だけ炒めたことはあるかな…。

基本は生でサラダか、味噌をつけたり、梅たたきで和えたりする。

生がおいしいキュウリは漬物の王様だね。

塩もみするだけでもいいし、糠漬けはおいしいし。

私がよく作るのはごま油風味。、すりこ木(別に何でも大丈夫)で全体を軽くたたいて、切ったり割ったりしたキュウリに軽く塩をする。出てきた水を切って塩加減を確かめたら、ごま油で和える。なじませて出来上がり。鶏がらスープを入れたり、トウガラシの輪切りを少し入れたりもする。昆布茶の粉末を入れてもおいしい。ゴマを振ってもいいね。

簡単。でも癖になる味。

ごま油としょうゆを混ぜたつけ汁に入れてもいい。そこに鷹の爪を加えてもおいしい。

塩もみしたキュウリを塩昆布で和えてもいいし、千切りの紫蘇もさわやかでいい。

キュウリが誠実でさわやかな青年になってきた。私が元気がないと「大丈夫ですか」と声をかけて自分でできることをしてくれる。青白くて細いけど、「結構頼りになるじゃない」と急に株を上げた。

そしてキュウリはやっぱりあの歯触り、歯ごたえだよね。ボリボリ、シャキンッ！

あ、なんか急にたくましく思えてきた。今年の夏はキュウリ君に頼ってみよう。

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川ノ森千都子（ちづこ）☘️モノカキスト｜note

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