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片手でいいの❓


今日はワタシがお稽古場で先生に「片手で」と言われた日のことをお話しましょう。



お茶ではお茶碗やお道具を扱いますが、どれも大事なものばかり。まだ中学生だったワタシはとにかく大事にしなくちゃ、と思っていました。



習い始めたばかりの頃、先生に言われて驚いたことがありました。



それは



『片手で持つ』。




驚きました。ワタシは片手で持つよりも両手で持つ方が大事に扱うってことなんだろうなと思っていたのです。家でも「片手じゃない。それは両手で!」と言われることがあったので。



モノを『大事に扱う』=両手で持つ



そう思っていたワタシは右手と左手を同時に前に出してお茶碗を迎えに行こうとしたのです。



ところが、先生は「片手で」と仰ったのです。


「両手じゃなくて、右手だけ」



え? 本当に右手だけでいいの? 


続いて先生は



「お茶碗は右手で取って左手を添えて、また右手で置く」



つまり



片手を出すけれど、片手で取ったまま、ではなく、



右手で取って、空中で左手を添えて(軽く触るような感じで)、また右手で置く。


続いて先生は



「これはカタチなの。何も考えんでええから」



片手でいいの? そう思っていたワタシの気持ちを見抜かれたような先生の言葉。その言葉を文字通り、何も考えなくていいんだなと理解した単純なワタシでした。



そして先生は



「左手を添えるのはその手間をかけて大事に扱うってことなのよ」



と。



《手間をかけて大事に扱う》




右手だけでなく、左手も出すその手間が大事に扱うということなのか……ワタシはそう理解しました。



と言っても、それをうかがったのはお稽古を始めてからかなり経ってからでしたが。



何も考えずにそのまま言われた通りやるだけ、という状態でしたので、あまり深く考えずにしていたのですが、



《右で取って、左あしらって、右で置く》



何度もこのフレーズを耳にしているうちに、この「何も考えない」という部分も一緒に頭に刷り込まれてしまい、ワタシの頭には『何も考えずに《右・左・右》』と頭に刷り込まれたのです。


そうです、『何も考えずに』やっていたので、何も考えずにやることがワタシのデフォルトとなり、今も何も考えなくても身体が勝手に《右・左・右》をしようとするのです。


『カラダが勝手に動くようになる』



こういうことだったんだとワタシが気づいたのはさらに随分経ってからでしたが、何も考えずに手が出るように導いてくださった先生には心から感謝です。



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