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「あなたのために」は「私」のためでしょ?

今日はかねてからnoteで言おうと思っていたことを書こう。

これまでの人生において、「あなたのために」と私に言う人が本当に私を思ってその言葉を言う場面に遭遇したことがない。

今思えば、私自身も誰かに「あなたのために」と切り出した時に考えているのは相手よりも自分自身の都合が優先されていたと思う。

もっとストレートに言えば、こちらを思い通りにしたい洗脳願望だと言っても差し支えなかろう。

「あなたのために」はその言葉を発する者にとって実に都合が良い。

本当は自分の都合を優先させるために相手を利用するつもりなのに、「あなたのために」という表現を使うことでその下心を覆い隠せるのだから。

特に、子どもや配偶者などのごく身近な存在や、部下や後輩のように自分よりも立場が弱い人には絶大な効果がある。

すんなり他者の言葉を信じる人は特に危ない。

特に近しい人や立場が上の人に「あなたのために」という言葉を何度も投げかけられた結果、まず沸き起こる感情は「罪悪感」だ。

たとえば、

・相手の期待を裏切ってしまった
・自分が相手を困らせている
・相手を怒らせてしまった

などが挙げられる。そのような形で相手を落胆させたり傷つけたのではないかと思って罪悪感を抱いてしまうのだ。

それが度重なると、今度は自分への嫌悪感が生まれる。

相手の期待に応えられない自分や相手を怒らせてしまう自分がほとほと嫌になり、何とかして相手を怒らせまい、期待に応えようなどと考えるようになるのだ。

以上は、少し前までの私のことなのだが。

その結果何が起こるかといえば、次第に相手に操作され始めて思考や行動が縛られてフリーズしていく経過を辿る。それがエスカレートすれば洗脳だ。

洗脳とはカルト宗教など特別な環境で起こると思っていたが、実はごく身近なところで起こっているのだなぁと実感する。

洗脳の入り口はたいてい「あなたのために」という言葉。

・あなたのために言っている
・それがあなたのためになる
・あなたのためを思って怒っている
・あなたのためにやっている

これらの言葉は相手を自分の思い通りにしたい人が「私」のために言っている言葉であり、それで相手の罪悪感を刺激していることは間違いない。断じて本当の意味での「あなたのため」ではない

だから、誰かがあなたに言う「あなたのために」という言葉を絶対に信じてはいけない。みじんも相手に罪悪感を抱く必要もない。問題があるのは相手の方だ。その人は無意識であれあなたを傷つけるためにその言葉を言っている。

そのことをぜひ多くの人に知ってもらいたい。自分をそのような害悪な人物から守るために。

<エピローグ>

私も「あなたのために」を過去に何度言われたことかわからない。そしてどれだけその言葉に罪悪感を抱いて自分を責め、どれだけ長い間自分を貶めてきたことか。

でも今ははっきりこう言える。

いやいやいや、違うでしょ?それってみーんな

「私」のため

でしょ?

そうやって相手に罪悪感を抱かせて

「私」の思い通りにしたい

だけだよね?

意識しようがしまいがそれが結果的に

「洗脳」

になるんですよ?どうせ自覚ないでしょうけど。

と今なら言える。いや、一部の人にはすでに言ったわ

あと、私から「あなたのために」という言葉をぶつけてしまった我が子よ。

誠に申し訳なかった。今後その言葉は一切言わない。

……仕事の修羅場中に逃避で書き始めたnoteだったが、なんか妙にキーボードのタッチが進んだ。これから仕事に戻ります。でないと原稿落としかねない。

では。



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