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ライターに不可欠なのは「読解力」

5年以上ライターをやってきて確信したことが一つあります。

「読解力がないとライターとしてやっていくのは厳しい」

ライターである以上ある程度の文章力は必要ですが、拙い文章でも内容が良ければ編集でカバーできます。しかし、記事のコアとなる内容がダメだとお手上げ。そこで不可欠となるのが読解力です。

ライターに読解力が不可欠な理由

記事に正確かつ有用な情報を盛り込むためには、ソースとなる情報を正しく読み取り、記事に必要な情報だけを抽出する読解力が必要です。特に、リサーチありきのSEOライターは、難読な文章からも素早く正確かつ必要な情報抽出できる程度の読解力がないとお話になりません。ライター自身が記事を書くために必要な情報をきちんと正しく理解できなければ、読む人がわかりやすい記事など書けるはずがないからです。

それを踏まえて、ここからは私が思う「ライターに必要不可欠な読解力」を4つ挙げます。といっても主観的な意見になるので、あくまでも参考程度にお読みください。

(1)クライアントの意図を正しく理解する「読解力」

まず必要となるのが「クライアントの意図を正しく理解する読解力」です。口頭でも文章でも、クライアントの意図をこちらが正しく理解できなければ仕事になりません。逆に言えば、それができるだけでもそこそこよい結果が出るでしょう。

ただ、クライアントが必ずしも「伝える」ことが上手だとは限らないケースもあります。その場合は不明な点が出る度に「なにがわからないのか」を相手にわかりやすく伝えて不明な点を潰していき、最終的に両者が完全に情報を共有しながら仕事を進めていくことも必要です。

そのために不可欠となるのが「読解力」です。クライアントの拙い言葉からでも大筋の意図を正しく読み取り、不明な点があればそれを整理してクライアントにわかりやすく伝えられる程度の読解力は欲しいところです。

(2)記事に必要な情報を素早く抽出する「読解力」

ありとあらゆる情報源から記事に必要な情報を素早く読み取る読解力も、ライターには欠かせません。

SEOライターなら、一次情報などから必要かつ正確な情報だけを素早く抽出する程度の読解力は不可欠です。また、インタビューライターなら多くの雑談も混じる取材で知り得た情報から、最も重要かつ正確な情報を抽出できる程度の読解力が必要となります。

(3)実際に記事に載せる情報を取捨選択するための「読解力」

抽出した情報を取捨選択し、過不足なく情報を読者に届けるためにも高い読解力が不可欠です。

実際に記事を書く時は、必要最低限まで絞った情報からさらに情報を絞り込み、その内容を自分の言葉で伝える形で文章を書いていきます。その過程で何を残して何を捨てるかの判断を行うために読解力が必要となります。

ちなみに、私はこれが一番苦手です。

(4)自分が書いた記事をチェックするための「読解力」

書き終わった記事を自らチェックするためにも読解力は必要です。

・記事の内容に違和感を覚える部分やソースとなる情報の解釈の誤りはないか
・記事の主題や最も伝えたいことが読者に容易に伝わる形になっているか
・文法的におかしなところはないか

などのことは、文章を正しく読み取る読解力がないとわからないでしょう。その点でも読解力はライターにとってないと非常に困るものです。

ライター自身が優れた読み手でなければ良い記事を書くのは難しい

ライターは取材やリサーチで得た情報について、わかりやすく読者に伝えるのが仕事です。誰よりもライター自身が優れた読み手であり、難しい内容をときほぐす読解力がなければ、読者のニーズに応えられる良い記事は書けないでしょう。

もし、ライターとしてもっとたくさん稼ぎたい、もっと有名になりたいなどの希望があるなら、まずは少しでも多くの文章を読む習慣をつけましょう。できればネットではなく紙の媒体で。仮にも文章のプロなら、興味がある分野の学術論文や少々難しい内容の新書や新聞記事など、自分のレベルでは少し読み解くのが難しい文章をたくさん読み、それを易しい言葉で要約する訓練をするのがおすすめです。私自身は高校や短大の頃によくそれをやりましたが、ライターになった今そのことが非常に役に立っています。

……以上のことはあまり参考にならないかもしれませんが、刺さる人に刺さればいいなという気持ちで書いてみました。お役に立てれば幸いです。

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