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かききまなみさん「coco de tea」ご卒業に寄せて

シンガーソングライターのかききまなみさんが、これまで5年間に渡り店員をしてこられました東京・豊島区のカフェ「coco de tea」を、この度3月30日をもって卒業されました。かききさん、長い間お疲れさまでした!!


かききまなみさんてこんな方

2023年3月8日撮影
(coco de teaにて)

かききまなみさんは岩手県出身のシンガーソングライターです。

(実際本人に会うと確かに座敷童子です…)

これまでにリリースしてきた楽曲は数十曲。私たちが子供の頃に抱いていた「おばけの世界」または「この世ではない何処か」的な世界観を幼げな声質で表現し、聴き手を幼かった頃の思い出の世界に引き戻す…。そんな独自のパフォーマンスが特徴です。

「おもいでのあるばむ3」
パッケージとCD盤面

さぁようこそおばけのせかいへ
ねむれないぼくらの帰る場所
いつまでもここにいていいから
もし呪いが解けて眠くなった時は
おやすみじゃなく「またね」って呪いかけて

「ようこそおばけの世界へ」より

天国へ 天国へ
子供の頃からずっと目指してきたんだよ
もう生きてないぼくらを
乗せて走る幽霊線

「都営地下鉄幽霊線」より

歌詞はこのように少し怖さを感じるものですが、これを彼女が歌うとわらべ歌のような感覚で聴けるこの不思議。一見ホラー寄りですが、その実は郷愁を呼び覚ますサウンド。これをお読みの皆様、気になったらぜひ一度楽曲を聴いてみることをお勧めします。

以下リンク先(ディスコグラフィー)よりかなりの楽曲が視聴できます。

さてそんなかききまなみさんですが、実は歌う座敷童子の一方でカフェ店員というもうひとつの顔を持っていました。
(3月27日をもって店員は引退)

ほら座敷童子でしょ?

アルバム出しててライブも行なうシンガーが店員やってるカフェっていったいどんなお店よ!?ということで、ここからは彼女が在籍していたお店「coco de tea」について紹介します。

coco de teaココデティー」ってこんなお店

coco de tea
東京都豊島区北大塚2-27-1 吉松ビルB1F
https://www.cocodetea.com/

お店の名前は「coco de teaココデティー」。場所は東京都豊島区、山手線または都営荒川線(都電)の大塚駅より徒歩1~2分。とにかく駅チカ!分かりやすい看板が目印です。

店内はこんな感じ。奥のステージには電子ピアノも置かれています。
ライブなどはこのステージで行なわれます。

ボードゲームもこの通り充実しています。
お店の利用者はこれらを自由に遊ぶことができます。

これがこのお店の名物、鯖サンド。右上のは温泉紅茶(水出し)。

ココデティーの名に相応しく紅茶に力を入れているお店で、温泉紅茶、ギャバロン紅茶、ルイボスティー、バタフライピーティー、カモミールティーなどこだわりのラインナップを用意しています。

「アーティストを応援するカフェ」と張り紙されているように、このお店はシンガー、芸人、プロデューサーなど様々なアーティストがスタッフとして在籍しています。かききまなみさんもそんなスタッフのひとりでした。

かききまなみさんとcoco de teaココデティーの思い出

思えば私もかききまなみさんと出会ってから、ときたまcoco de teaに足を運んだものでした。ここからはそんな思い出を手元にあるいくつかの写真と共に語りたいと思います。

2022年5月22日 はじめてcoco de teaに行った日

はじめてのcoco de tea。この通り満面の神笑顔で対応してくださりました。名札に「かききまなみ」ってちゃんと書いてあるのが良き。確かこのときはレトロゲームの話とかアーティスト活動のことについていろいろお話伺ったと思います。

はじめてcoco de teaで注文したメニュー。たぶん「ゴロゴロレモンのレモンスカッシュ」だと思います。もちろんかききさんが運んできてくれました💕

2022年10月7日 カフェ de ゲーム部に参加

かききまなみさんはこのようなゲーム会を定期的に開催しておられました。この「カフェ de ゲーム部」の特徴はコンピューターゲームもアナログゲームも取り扱うという懐の広さで、そこが一般的なボードゲーム会と最も異なるところでした。いつかこの場にPC-6601を持ち込み、いにしえのゲームをロードしてご覧に入れますなんてお話しもしていたのですが…。

じゃじゃーん!!何とこのような名札まで作っていただいたのです。かききさん…ううう(涙)。ここまでしていただいたら、これもう通うしかないじゃないですかっ!!(と言いつつ2回しか行かなかった人)

実はこの日、初めて「ブロックス」を教えていただいたのです。私の緑色が惨敗したのは分かる方がこの盤面を見れば明らかでしょう。ともあれ、このゲームは以後ウチでも購入、家族にも大好評のラインナップとなりました。

2022年11月4日 カフェ de ゲーム部に参加

前回に引き続き参加。かききさん、その節は「ぷよぷよ」でちょっと大人げない勝ち方しちゃってすみませんでした(あのこと覚えてるかなー)。

「街コロ」。実はこれもこのゲーム部で初めて覚えました。これも我が家で購入。たまに家族でも遊んでいます。

ネクタイに名札。企業戦士たる者こうでなければwww

ご本人には何度も言いましたが、coco de tea店員を卒業しても、何らかの形でゲーム大会的なイベントは何かやってほしいです!

2023年3月8日 かききさん月イチ無料ワンマンライブ

お店の前に「かききまなみ無料ワンマンライブ」の告知が!!

いくら自身のワンマンライブの準備という意味合いがあるとは言え、全7回に渡って無料でライブやるとか、ホントにっ!?って思ってしまいます。

ライブ終えて満面の笑みの我らが座敷童子。それにしてもその葉っぱどんな持ち方してるんだろう…?

2023年7月29日 大塚ミュージックフェス

真夏の大塚にて、このようなストリートライブが行なわれました。

ワンマンライブを前に気合いが入っています!!

かききまなみさん、灼熱地獄の中で熱唱!!
こんな日照りの中でも守護霊とかは近くにいるんでしょうか…?

歌い終わった後にて。手に持ってるのは大塚Premiumクラフトビール。

つーかこれ、coco de teaの店長が立ち上げに関わってたのか…?

ええいもう、かききちゃんがオススメするから買っちゃったよっ!!
ちょっと値段は張りましたが美味しかったです🍺
ちなみにこの日、coco de teaはかききまなみさんの控室っぽく機能していたみたいでした。

この他にも何度かここに来てるはずですが、写真に残ってる限り紹介させていただきました。ともあれ、これでかききまなみさんとcoco de teaの繋がりはお分かりいただけたのではと思います。

あるときは店員さん、またあるときはアーティストとしてその愛らしい姿を見せてくれた大塚の守護霊、かききまなみさん。しかし彼女はここまで書いてきたように、3月30日をもって自らを育んだこの場所から巣立たんとしていたのでした。

~それでは、いってきます!~ 2024年3月30日 かききまなみ卒業公演

ということで、私もいってきます!

coco de teaへ!!

2024年3月30日の東京は暑く、それまで冬の寒さを引きずっていたのが嘘のような熱気に包まれておりました。

coco de tea「本日貸切」。

本日はチケット代に加えてワンオーダー制なのさ。
「たましいちゃんのドライカレー」に「かききの赤いハイボール」とか迷うなぁ~(かききさんてイメージカラー赤だったんだ…)。

私はやはり白州で拍手することにしたよ。
店長、ロックで注ぐ分量少しおまけしてくれてありがとうございました。

かききまなみさんのネームプレートね。

かききさんの卒アルだそうです。
タイトルは「居場所」っていうんだって。

私も何か書きました。

かききまなみ①

そしてついにかききまなみさんの卒業ライブが始まりました。
前口上はいつものこれ。

ようこそおばけの世界へ~!!
私が冥府の夢売り座敷童子、かききまなみです
どうぞよろしくお願いしまーす!!

…卒業式、ですっ!!
卒業しまーす!!

ご本人の口から、ついに卒業のことが語られました。
見つめる瞳に力が入っているのが分かります。

最初のタイトルに持ってきたのは「都営地下鉄幽霊線」。
(私的にかききさん楽曲で最もお気に入りの一曲です)

かききさん、ちょっと見ないうちに歌また上手くなったように感じたよ?

続いて「軌跡」。
再びcoco de teaに戻ってきたときには、入りきらないくらい満員にすることを目指すと宣言されました。

「ノスタルジックホラー」…まさかの旗曲っ!?
前回の「月命日」のときの旗を持ってきて良かったよ…。
我が最推しの声優/歌手のライブで鍛えた旗振りを見せてやるぜっ!!

かききまなみさん!?何故そこで倒れてるのですか?
その真相は…ここに来た人たちだけが知っています。

ゲスト① 結城汰郎(たろ様)

ここからはゲストパート、まずは結城汰郎さん(通称たろ様)の登場です。
私、この方と以前coco de teaで会ってるんだよね。
歌は聴いたことないんだけど、はてさてどんなもんだろうか。

え、えええええ!?
何このイケボ…ってよりその声!?
その声が…声が…!!

女性ボーカルとも聴き違えるくらいにハイトーン領域の発声。
そして思わず聴き惚れてしまう歌唱力。
ちょっ、大塚にまさかこんなスーパースターが潜んでいたなんて!!

歌はセクシー&ワイルド系で、危険な香りがする裏路地の男的なサウンド。
女性にはたまらんでしょうなこのテイスト。

いやもう何が凄いかって、普通に話してるだけでヤバいんですよ。
声が。
隣で会話聴いてるだけでゾクっとしてしまう。
ちょっとこれは、人に勧めたくなるアーティストですね!!

転換タイム

かききまなみさん、ステージ衣装から店員さん衣装に着替えてるよ!?
似合ってるんだなぁこれが。
このまま卒業させるのもったいないよホントに。

ゲスト② アミューズLaLa♪ハッピーランド(いとうあいか)

続いてのゲストパートはいとうあいかさん。遊園地がコンセプトと言うだけあり、ジェットコースターのように激しく動き、メリーゴーランドのようにくるくる回る!!歌い踊る様はまるでエレクトリカルパレードのよう。

この方、私どっかで見たことあるぞ。
何だっけほら…あー、あん時だ!!

そうそうあった「アイドルとカフェ」ってイベント。私はこれ配信で見たのです。そのときから遊園地みたく賑やかな方だったのは覚えてます。

服装はかききまなみの座敷童子感を出したくて和服にしたとのことですが、めっちゃ目立ちすぎてそれじゃ霊界に入れてもらえないよ!(笑)。

ところでこの「恋して♡コーラ」の歌詞、これ珠洲ノらめるさんの曲「びーるくずのうた」にとても似ているのは意識的!?たまたま?ご本人に聞いたけど明確な回答は得られず。うーん気になる木だ…。

コーラの歌を歌ってたら、店員(かききまなみ)さんがコーラを届けてくれちゃったよ!!微笑ましい光景でした♪

かききまなみ②

そんなこんなで、かききまなみさんがステージに戻ってみえられました。
coco de tea最後のステージは、思い出が詰まったこのエプロンと共に。

後半ステージ最初の曲は昨年9月にリリースされた「月命日」。しっとりとした感じの楽曲です。「月命日」とは故人が亡くなった日と同じ日にちを指す言葉なのだそうですが、このエプロンとの決別の意を込めて歌われた…などと言うのは考えすぎでしょうか。

続いて歌ったのは、打って変わってテンポの速い「紅茶中毒茶」。かききまなみさんはcoco de teaの温泉紅茶が大好きとのことです。分かります。私もウチの家族も大好きです。

これが手ぬぐいなのだそうです。次の曲「かいきげんしょう」ではこれを振り回すとのこと。私は持ってないんで旗を振りました🚩

ラストの曲は「いちご薬局」。この曲もしばしばライブで披露された楽曲。再び旗を用意し始める我々。

この曲を卒業前の最後の一曲に持ってきた意味をふと考えてしまう…。
歌詞が心に刺さるのですよ、この歌は。

誰かの役に立ちたかった
誰かの助けになりたかった
誰かのための生きたかった
でも誰でもいいわけじゃなかった
憧れるものなりたかった
憧れたものにはなれなかった
憧れることが嫌になったでも
好きなもの忘れたくなかった

「いちご薬局」より

ここの部分を歌っているかききさん、これまでで一番力入ってたな…。

彼女が卒業するのは音楽活動に専念する…というより音楽活動で食べていくという理由だそうです。少なからずご自身の音楽について、この歌のような思いがあったのかも知れません。憶測で邪推ですが。

楽しくも切ない時間は、走馬灯の如く過ぎていきました。
エンディングです。

エンディング

これにて、座敷童子かききまなみのcoco de teaの暮らしは以上になります。
coco de teaを去る座敷童子ですが、大丈夫、絶対coco de teaは幸せのままです!!
5年間大変お世話になりました!!
今後ともよろしくお願いいたします!!
それでは行ってまいります!!
ありがとうございました!!

「エンディングまで、泣くんじゃない」というよく知られたレトロゲームのキャッチコピーさながらに、彼女は最後の涙を実にこの瞬間まで抑えに抑えていたのでした。

見ているこちらが泣きそうだったよ…。

かききさん、5年間お疲れ様でした。
私的には、店員としてでなく、またこの場所にいつでも戻ってみえられたらと思ってます。
きっと、ここに集まった方々はゲストも含めてそう思ってますよ。

ゲストも含め、3人仲良く記念撮影。
きっとまたここで会おうねと祈りを込めて。

かききまなみ物販

イベントの締めは物販ですね。
今回もいろいろ持って来られました。

物販の様子。

とりあえず私から卒業祝いプレゼント。
「せっかくだからサイン書いたら?」とは店長のアドバイス。
(本当に優しいんですここの店長)

私は家族にこれ買って帰りました。
家族ともども、これからもcoco de teaに来ると思います!!

かききまなみのその先へ!

行ってきます!の言葉通り、何とかききさん、この後そのまま別の会場でライブされたのだそうです。有言実行過ぎる!!

何よその「源平討魔伝」に「スペランカー」に「くにおくん」って…!!
完全に古ゲーオタを殺しに来てるじゃん!!

…ということで、今回はcoco de teaのことも含めてかききまなみさんのことたくさん書かせていただきました。かききさんにはお手元に残した卒アルと共に、この記事もまたcoco de teaでの思い出記録として見てもらえたら幸いです。

それではかききさん、またいつかここで。
おかえりライブの折には満員でお店に入れないくらい大盛況なこと、お祈りしています。

(了)

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