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勉強する理由を言えますか?その③【子ども編】

ありがとうございます。元中学校教師のちーたろう先生です。

私の記事では、子育てに奮闘するお母さんやお父さんに向けて、今日からすぐに使える教育法や、大人にも通じる学習方法などをお伝えしていきます。

今回のテーマは『勉強する理由を言えますか?その③【子ども編】』です。
別の記事「勉強する理由を言えますか?その① & ②」の続きです。まだ見ていない方は、こちらからお読みください。
勉強する理由を言えますか?その①
勉強する理由を言えますか?その②大人編

今回は勉強する理由について、ちーたろうの個人的見解を述べていきます。一部、ご賛同いただけないものもあるかもしれませんが、ご了承ください。

前回の【大人編】で大人が勉強する理由を2つお話しました。振り返ると・・・

① 仕事のためではなく、人生のため
→学びのすべてが私たちの人生をよくするものだと捉えましょう。

② 変化する時代に対応する
→時代はめまぐるしく変化している。学びを止めれば時代に取り残される。
 理解しにくいことでも、あきらめずに学び続けるしかない。

ということでした。もちろん、これらは子どもにも当てはまるんですが、これらの理由は子どもたちにとってはスケールが大きすぎる話だと思います。

なので、今回は子どもにも伝わる勉強する理由について考えていきましょう。

さて、今回は以下の構成で話を進めていきます。

① 大前提【学んだ知識が今日すぐ使えるものではない】
② 子どもが勉強する理由【考える力をレベルアップ】
③ まとめ

それでは早速いきましょう!

① 大前提【学んだ知識が今日すぐ使えるものではない】

大人には『知識が必要だから勉強する』という場合があります。例えば、何かしらの資格試験を受験するのは、その知識があることで仕事を効率よく進められるかもしれないからです。他には、キャッシュレス決済について学んだとすれば、その知識は今日からすぐにでも使うことができます。

知識は使うことでその価値を十分に発揮します。逆を言えば、使うことのない知識はそこまで学びたいとは思いません。

子どもはどうでしょう。学校で学んだことは今日すぐに使えるのでしょうか?例えば、戦国時代について学んだからといって、家に帰ってすぐに学んだ知識を使い何かをする、ということはありませんよね。

つまり『子どもが勉強で学んだ知識はすぐに使うものではないため、必要性を感じにくい』ということです。

子どもにとっては、授業で学ぶ事柄よりも、スポーツの技術やゲームの攻略法、かっこよく/かわいく見せるためのコーディネーション術の方が必要性が高く、しっかり覚えようとするのです。

いつかは活用できる知識なのですが、子どもに「いつかは必要になるから!」とか「常識だから知らないと恥ずかしいぞ!」と言ったところで、子どもには困り感がないので「だからなに?」という反応をします。

子どもの勉強の主目的が『知識を得ること』ではないとするならば、いったい何なのでしょうか?注目すべきは『知識を得るまでの過程』です。

② 子どもが勉強する理由【考える力をレベルアップ】

結論から言うと、子どもが勉強する理由は『勉強を通して考える力を鍛えること』です。『考える力』というと漠然としていますが、この力がないと大変なことが起きてしまいます。

AIの発展。技術の進歩によってAIはますます賢くなっています。私たちの生活のいたるところにAIが存在します。
Amazonで買い物をすれば、すかさず関連おすすめ商品を勧められます。何を買ったらいいのか悩まなくなりますよね。
どこかに行こうと思えばナビが道を教えてくれます。自分で順路を決めるよりも確実に早く着くルートがわかりますよね。

このままAIが私たちのあれやこれを決めてくれたら、私たちは決断に迷うことはなくなるんでしょう・・・。人間よりもAIの方が賢い。私たちは何も考えなくていい。何もかもAIに任せて生きていこう、とは思わないですよね。AI批判をしたいのではなく、人が考えることを放棄すると存在価値がなくなるということです。

つまり、人は考える力を鍛えていかないとAIには敵いません。より正確に言うとAIでは考えられないようなことを考えられるようにならないといけない、ということです。では、考える力をどうやって身に着けるのか?その答えが勉強です。

子どもは様々な教科を通して『考える力』を鍛えていきます。
社会の勉強では、資料を比較・分析することで、どのようなことが読み取れるのかを考えます。
理科の勉強では、ある事象の謎を解明するために、自分で仮説を考えて、実験を進めていきます。
英語の学習では、自分の気持ちや思いを伝えるために、どのような表現を使えば適切に伝わるのかを考えます。

これらの考える力はすぐに使えるかもしれません。
例えば、野球の技術が伸び悩んでいるのなら、何がうまくいっていないのかを過去の試合のビデオから分析し、フォームの修正をすることでプレイングがよくなると仮説を立て、練習中に意識をする。指導者に助言をもらうために、どのように相談を持ち掛けたらいいのかを考える。考える力を存分に発揮していますよね。

『考える力』というのはあまりにも抽象的すぎるのですが、それを活かす場面は身の回りにたくさんあります。

ここで親がすべき重要なポイントがひとつ。子どもが試行錯誤して何かに取り組んだら、結果の是非は問わず、その過程はほめましょう。そうすることで、子どもはより考えるようになります。

もし、試行錯誤したけれど悪い結果になったとして、その結果に注目して叱ってしまうと、子どもは考えることをやめてしまいます。この場合は「よくたくさん考えたね。こうすればもっとよくなったかもしれないよ」と助言をするほうがいいです。

③ まとめ

今回は『子どもが勉強する理由』ということで話をしました。今回の内容を振り返ると・・・

1 【学んだ知識が今日すぐ使えるものではない】
→子どもにとっては勉強して学んだ知識そのものには、
 そこまで必要性を感じていません。
勉強を通して『考える力』を身に付けていきます。

2 【考える力をレベルアップ】
→AIでは考えられないようなことを考える必要があります。
→各教科の勉強を通して、様々な考える力を習得します。
→子どもが試行錯誤して何かに取り組んだら、その過程は褒めましょう。

3回にわたって勉強する理由についてお話しました。これらの理由を親も子も理解していることが大前提です。子どもはやんわり理解しているくらいで構いません。

理由がわかったところで、具体的な勉強のノウハウについてお話していきたいと思っています。

それではまた次回もよろしくお願いします!

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