独身独歩記、某日✍🏻/泥まんじゅうのせんせい
某日、晴天。
母のお迎えを待った日、園の砂場でひとり黙々と砂遊びをしていた。
左足の膝に転けた傷があるのを忘れ、気付けば傷口に砂をめりめりと擦り込んでいた。
お迎えに着いた母は、慌ててわたしを病院に連れて行ったが、その甲斐もなく、いまだわたしの左足の膝には、泥なのか砂なのかが埋まったまま、薄い皮膚を透かし黒々と主張している。
泥まんじゅうを作ったのはそれ以降、一度もない。
幼稚園と言えば、大好きな先生がある時居なくなった。倫にはずれた恋をしたばかりにわたしの前から姿を消した。先生が居なくなった後のわたしの園生活は全く楽しいものではなくなり、先生に会いたくて、先生の自宅を遠く眺めてた。
何も知らないわたしは、「せんせいに、会いたいなぁ」といつも小さな声で母に呟いていた。
泥なのか砂なのか、左膝の黒点をみると思いだし、薄まれ〜薄まれ〜と撫でてみる。
🍵あんペーストに、いちじく、くるみ、レーズン、パパイヤ、甘さと酸っぱさがたまらないけど、酸っぱさがもう少し欲しい季節。柑橘系くだものをざっくりのっけて美味しいにちがいない。
あ、"泥まんじゅう"と言えば『ガラスの仮面』なのかな。わたしは、ちょっと世代が違うかも。
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